ツイ(1)インターネット上のメディアは、「栄枯盛衰」を繰り返してきた。掲示板、メルマガ、メーリングリスト、SNS,ブログ。今、ツイッターに一番勢いを感じる。そして、そこには理由がある。
2010-08-14 07:36:03ツイ(2)ツイッターは、前頭葉の働きに似ている。どこに注意を向け、リソースを振り分けるべきか。その切り替えや選択のダイナミクスを、急速に行うことができる。短縮URLや、@で始まる引用ツイートで、注目すべき対象にポインタを向けられる。
2010-08-14 07:37:27ツイ(3)重要なのは、切り替えや選択が認知的、時間的負担が少なく、さくさくと軽くできること。140文字制限が、そのようなダイナミクスを加速させている。負担が軽いために、切り替え、選択自体に認知的資源を集中できる。
2010-08-14 07:38:53ツイ(4)フォローされても、フォローし返す必要は必ずしもない。フォローしても、フォローされかえすとは必ずしも期待しない。返信も強要されない。このような自由が、ツイッターの「切り替え、選択」のダイナミクスを育む。
2010-08-14 07:40:03ツイ(5)ツイッターは、全体として、文化的遺伝子(ミーム)の容赦ない「進化」の場、「淘汰」の現場として機能し得る。ドライに、実質に即した選択、集中を行うことで、ミームの進化を促すことができるのだ。
2010-08-14 07:41:26ツイ(6)発言者が有名であるか、無名であるかにかかわらず、そのつぶやき自体に価値があり、力があればリツィートされて広まる。つまり、そこで問題になっているのは、ミームとしての実質的価値である。
2010-08-14 07:42:11ツイ(7)匿名掲示板においては、実際には一部の人の意見なのがあたかも「空気」のように拡大解釈される傾向があった。ツイッターでは、ある発言がされた時に、その発言者の過去の発言を辿ることができ、その発言がなされた固有の文脈を確定することが可能である。
2010-08-14 07:43:55ツイ(8)ミームとして価値のない発言を続けていれば、その発言は広まらない。価値ある発言であれば、発言者が無名であっても広がる。このような「淘汰圧」を通して、ツイッター上の発言は、匿名掲示板に比べるとよりポジティヴで、練り上げられたものが多くなった。
2010-08-14 07:45:13ツイ(9)人間の持つ注意のリソースには限界がある。「タイムライン」は、注意のリソースをタイムシェアする一つのメカニズムになっている。普通の発言の場合、返信やリツィートの数は、発言の後に増え、急速に減少する。
2010-08-14 07:46:31ツイ(10)ミームとして、特に力のある発言だけが、タイムライン上の一時的な盛り上がりを超えて、返信、リツィートを通して「持続」していく。このように、タイムラインの注意のシェアメカニズムを通しても、ミームの淘汰が起こる。
2010-08-14 07:47:47ツイ(11)ツイッターをプッシュ型の宣伝に使おうと思っても、うまく行かない。広げようと思ったら、つぶやかれたその情報自体に、リツィートしたくなるような価値のあるミームが含まれていなければならない。
2010-08-14 07:48:39ツイ(12)140字という制限は、英語に比べて日本語にとっては表現の自由の幅が広い。このこともあって、日本語圏におけるツイッター文化は、英語圏と比べても、独自の進化を始めている。
2010-08-14 07:50:02ツイ(13)一部のユーザーにとっては、大手メディアよりも、ツイッター上の目立つ発言者の方が、プレゼンスが高いと認識されているかもしれない。また、ツイッター上に、日本についての「改革」的発言を行う、「ツイッター改革派」が出現する気配もある。
2010-08-14 07:51:13