【r:ead】 各アーティスト自己プレゼン -小泉明郎さん-

r:ead (レジデンス・東アジア・ダイアローグ) へ参加しているアーティストの自己プレゼンテーションをまとめました。 こちらは、小泉明郎さん(日本)のものになります。
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r:ead @r_ead_asia

【各アーティストのプレゼンテーション】始まりました!トップバッターは、小泉明郎さんです。日本語でのプレゼンが、随時中国語・韓国語に通訳されています、すごい圧巻。

2012-12-13 11:08:32
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小泉明郎さん(以下、小泉) 「最初にビデオカメラを手に取った時に、人によって風景や人物を撮ったりと様々だが私は自分自身にビデオカメラを向けた。自分をビデオ撮りする中で何が面白く何がつまらないか考え抜いた結果、自分でも思いのよらないものが仕上がり、それが自分の作品なんだと思った。」

2012-12-13 11:15:14
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小泉 「その後、他者にビデオカメラを向けると何が起きるのか興味がわくようになり、人を撮影し始める。同時期、ちょうど「日本」に対してフラストレーションがあり、偶然も重なりアムステルダムに滞在した。しかし、いつまでも「日本」から逃げるのではなく、自分なりの結論が必要だと感じた。」

2012-12-13 11:27:07
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小泉 「それ以来、「日本」を意識して作品を創っている。外国に滞在したことで、日本とある程度いい距離を置いて向き合えるようになったかなと感じる。そのきっかけになったのは、2009年につくられた特攻隊の映画 (石原慎太郎作『俺は、君のためにこそ死ににいく』・『男たちの大和』など)」

2012-12-13 11:32:53
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小泉 「そこでの描写がとても気になった。そして、そこに描ききれていないものにも関心がある。それ以来、特攻というテーマは突き詰めたいものだと思っている。それは自分にとって日本とは何かを考えるにあたって、考えやすいきっかけになっているから扱っているのもある。」

2012-12-13 11:34:17
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小泉 「最近は映像作りの他に、パフォーマンスもやっている。先ほど紹介した石原さんの映画の一部を自分なりにやり直してみた。その役者がスピーチをしながら切腹するシーンを再現しているのだが、私もスピーチしながら、切腹の代わりに粘土をこねながらエクスタシーに達した時にそれを切った。」

2012-12-13 11:50:01
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小泉 「そして、戦没者の遺書をテーマにした作品もある。残された遺書の中にはロマンチックなものもある。自分が戦没者の亡霊に扮して、妻を追い求めながら、東京の様々なところをさまようパフォーマンスも行った。最終的には靖国神社に向かうシーンで終わる予定が、そのまま中に入れてしまった。」

2012-12-13 11:56:42
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小泉 「靖国神社に入れて、まもなく右翼がやってきて、警察もやってきた。そこで「今日は人が少ないからパフォーマンスしてもあまり意味ないよ」などどなだめられた。(その一部も作品になっている)」

2012-12-13 11:58:30
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小泉 「今創作しているものも同様のテーマだが、少しずつ自分の中で特攻という表象やテーマをどう扱えばいいのか見えてきている感触も生まれてきた。そこから今「日本」だけではなく、アジアに視野を広げ、アジア諸国との関係性の中で日本を見つめられる作品が作れればと思っている。」

2012-12-13 12:01:10
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小泉 「現在作っている作品は、日本の支配下だったインドネシアの強制労働者を扱っている。強制労働者の方の体験談を僕が編集した。インドネシアが独立する際に日本への感謝を述べたというエピソードにそって、その感謝の言葉になるように編集した。」  (プレゼンは以上です)

2012-12-13 12:09:18
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以下、感想です。 ジャオ 「小泉さんはご自身でパフォーマンスもされるところが、興味深い。」

2012-12-13 12:14:46
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相馬 「特に亡霊に関しては、小泉さん本人が演じていることがいい形に働いている。死者を演じるという極めて困難かつ許されることが難しいものを、しっかり作家がそこに介入するリスクを持つことは重要。他の人に演じさせるのは難しい。」

2012-12-13 12:16:39
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相馬 「特攻という自分に決して身近ではないテーマをあえて主軸に置いているのはなぜか?」

2012-12-13 12:17:21
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小泉 「上海ビエンナーレでは上映禁止になった。韓国では、まだ徴兵制が残っている文化なので、若者は日本の若者よりも身近に捉えてくれたのではないだろうか。年配の方は強い反応を示した人もいると聞いた。ちなみに日本では笑う人と泣く人がいる。」

2012-12-13 12:25:31
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リー 「私は愛国心とかよりも、個人の感情の表れをすくい上げた作品だと感じた。」

2012-12-13 12:28:08