毎月14日は『ツイノベの日』　2012/12/14のお題言葉無し

yosizaki @0Y0y0y00480

「酷いわ！あなた」「違うんだ、体が勝手に動いて…」「私、汚れたわ」滑らかな肌、白い肌。しかし今となっては汚れた肌。女は悲しみ、男も同様に悲しんでいた。なぜ僕は彼女を傷つけたのだろう。なにか抗えない意思の力が僕を動かしたんだ。今日も紙とペンは悲しみに明け暮れる。 #twnvday

ひょうたん鯰 @hyou_namazu

消費税、原発、領土問題・・今のような国難の時代は雰囲気に流されて投票してはいけない。各党の政策や党首、候補者の主張など、よく見て聞いて消去法で選ぶべきだ・・って、さっきからやってるんだけど全部消えちゃったよ、どうするの、もうすぐ投票日だよ。 #twnovel #創作 #嘘

すなお @Svnao

#twnvday 背中に絵が欲しいのと、言葉の意味が解っているとは思えぬ幼気な顔でその客は言った。肌を見せろと言えば躊躇いなく服を脱ぎ背中を晒す。紙の様に白い肌だった。この背中に何の絵が映えるろう。針を入れる痛みにこの白痴の娘はどんな表情をするだろう。彫師は知らず笑みを洩らした。

氷砂糖.txt @ice03g

#twnvday 始め、の声がかかり、鉛筆を手に目の前の紙を左上から埋めていく。右手は浮かぶものをすらすらと文字にして綴り、一枚目が埋まる。めくる。手は止まらない。埋まる。めくる。埋まる。めくる。埋まる。めくる。終わり、の声で止める。伝えたいことはまだ、ある。まだ、たくさん。

どこかのだれかへ。 @Sasa_haru77

「何も記憶がないのです。僕がどんな人間だったか教えてもらえますか。」「あなたは小さい頃から怠け者でテストではいつも0点を取るような人でした。それに図々しくて、褒められるような所も一つもなくて…どうかしましたか？」「あの…心機一転人生をやり直してみようと思います。」#twnovel

五十嵐彪太（瓢箪堂） @tugihagi_gourd

真っ白な紙で作った紙飛行機と少年の日々は、永遠に帰ってこない。そう思っていたけれど、飛行機は数年の時を経て、僕の元に帰ってきた。白かった紙飛行機は、潰れ、汚れ、とても飛べそうにない。しかし、切手という勲章をつけて戻ってきたのだ。「前略、お元気ですか……」#twnvday

wacpre @wacpre

#twnovel 大きな口に尖った牙。翼を広げると城をすっぽり包み込み、飛ぶと山の頂上まで一瞬でたどり着く。そのような生き物の噂を聞いたことはあるけど見たことはない。きっとものすごく怖いんだろうなと、小さな口と小さな翼を持つ彼はたどたどしく山を目指して飛んだ。 #twnvday

添嶋譲 @literaryace

書いてもらおうと用意したサイン帳。迷っているうちに出せなくなって一ページも埋まらないで持って帰る。見るたびに悲しくなるので焼却炉に投げ込む。ありもしない思い出にすがりつくよりはいいだろうと言いきかせて、一人遠い町へ出てゆくのだ。一から始めるならきっと好都合だ。 #twnvday

海野久実（うんのくみ） @marinegumi

白々とした墓標の表面には、何も書かれていなかった。自分の入る墓は生きているうちに自分で作ると、いつも言っていた父。知らぬ間にそれを実行していたのだろう。遺言に従って遺骨を納めにやって来て初めて見た墓石の表面は鏡面仕上げが施され、私たち家族五人の姿が写っていた。　#twnvday

碧 @mimimdr

真夜中の公園、積もった雪に、連絡がつかなくなった彼の名前をこっそり書いた。明日融けて消えてたら、彼のことは忘れよう。朝が来て窓を開けたら、新雪が一面を覆って真っ白になっていた。そうだ、忘れられなくてもいい。その上から、また新しく始めればいいんだ。#twnovel #twnvday

ゆえ @sakuyue

なにも記されていない紙面に華押だけ残した。他にはなにも書かない。それを書物の一頁にそっと差し入れたならば、その場を静かに立ち去るのみ。私がここに訪れたというささやかな証。秘め恋なのだから、これくらいは赦してほしい。貴方を好きだと言えない気持ち。 #twnovel #twnvday

佐藤ちる @chiruSugar

遠距離恋愛中の彼女から届く封筒の中身はいつも同じだ。日常の出来事が淡々と綴られた白の便箋が二枚と、罫線以外何も書かれていないものがもう一枚。几帳面なあの子らしいと呆れ半分、彼女の隠した思いが透けて見えないかしら、なんて淡い期待を込めてまっさらな紙を電灯にかざす。 #twnvday

夢名 七志 @mumei7c

「世代で表現する言葉も変わっていたようです」「記録方法は変わらんだろう」「『書く』は今でも使われてますが」「他に何がある」「印刷技術によって『刷る』『打つ』『焼く』などがあったようで」「もういい。それでこれはどうやって読むんだ」炙り出しだった。 #twnvday #twnovel

ｻｸﾋﾁｬﾝ!!!きゅーとあぐれっしょん♡ @suck_he102

何も思い浮かばないわけではない、けれど書く気も起きない。贅沢な話である、こんなにも私は焦がれているというのに。貴方の言葉に、紡ぎだされた文字に、そして見え隠れする貴方の深淵に。どうか、どうかその言葉で私を終わらせて、私の為に一言だけ頂戴。 #twnvday

ゆえ @sakuyue

いよいよ歳末が差し迫り、歳神が今年一年の想いを書に記すべき時がきた。筆代わりの尾を墨壺にとぷんと浸し、熟考すること既に数刻。柔らかな被毛にはたっぷり墨が含まれているが、眼前には真白いままの書。さてどうしたものか。 #twnvday #twnovel ひとのしあわせってむずかしい

瀬戸 きりゅう @setokiryu

彼は物書き。全てを動かす神のペンを持っている。登場人物の過去や知られたくない事柄まで、彼のペンが進めば何もかもが吐露されていく。私も同じ、彼の物語の主人公。そう語りを入れようとした所で、物書きは全ての文紙を捨て新しい紙を取り出したのだった。 #twnvday

空間 @nyannyannyanno

あの人のことが好きで好きで仕方がないので捕まえて一生閉じ込めてやろうと思った。そのためには実入りの良い職に就かなければと、勉学と部活に励み必死にその日のために努力し続けた。全て彼との蜜月のため。だけどどうしてだろう。充実した毎日は彼への思いを薄れさせていく。#twnvday

空想屋 @ssy2ssm

ある日､天から落ちた一枚｡何にも染まらぬ､将に無垢以外の言葉が似合わないだろうというそれは､そのままなら誰にでも愛されただろう｡しかし彼は母の愛から強い意志と信念を持ち､自らの手で以て黒く黒く汚れていくのである｡　#twnovel #twnvday

あつわ @atsuwa

はるちゃんは薄ピンクを彩り、なっちゃんは群青から水色へのグラデーション、あきちゃんは紅く染め上げ、ふゆちゃんはすべてを白く包み込む。ねぇ見て、世界はこんなに色々なんだよ。ほら、あなたの色も混じってる。あなたの今日は何色だった？そして明日を何色にする？ #twnvday

saku @saku_wis

死んだ息子の姿を映すARマーカーを母が塗りつぶした日、僕は生まれ変わることを決めた。 #twnovel #twnvday

いでゆのまち @ideimachi

#twnovel 転校生は嫌な女だった。頭がよくて可愛くて、即人気者。屋上で一服してたら、その彼女が現れた。慌てる俺に「一本ちょうだい」。煙草をやるとアドレス帳を渡された。今どき紙かよ…とみればまっ白。「君が最初の友だち」空へ煙をはく笑顔に、俺は痺れてしまった。 #twnvday

月草/Wanda @mil_fall

これには確かに、あの本を写したのに。真っ白な紙から目を上げ、気配を辿るとやっぱり居た。ごちそうさま、そう笑うのは巻紙を持った妖精だ。『文字食い妖精もあしらえない生徒は、この魔法学校に居る資格はない』　師の言葉が頭に響き、試験勉強を放り出しての、大捕物が始まった #twnvday

キヨシロウ @kiyoshiro_aoi

#twnovel キーンコーンカーンコーン。「今日の授業はここまで」先生が板書した文字を黒板消しで消す。それに合わせてN君もノートに写した内容を消しゴムで消す。やがてノートは真っ白な状態に戻る。 #twnvday そして授業の内容はN君の記憶から完全に消し去られてしまっている。

柏原みほ @miho_Kasihara

固く握っていた婚姻届をゆっくりと破いた音は想像以上に響いて身体がビクリと震える。その小さな紙切れに火を放つと一瞬で白煙となって竜の如く天に昇った。必死で涙を堪えて唇を引き結ぶと不意に夜空に白い線が描かれた。ジャコビニの流星だ。一緒に観ようと約束したのに、嘘つき #twnvday

りゅうひよこ ; Ryu❤️Wangxian & Victuuri @LOVE_FICTION

一生懸命考えた名前を表紙に刻んだ。人肌に温めたミルクでページを白く染めた。続いて表紙をめくり字を書き出すと「物語を書いてとまでは頼んでないよ」僕が書いたページは破り去られ、白いノドに鮮血が吹いた。その子が言う「自分に書いたらどうだい？君だって白いページだらけだ」 #twnvday