ニボシ、合コンへゆく

@niboshi2000 さんが人生最初で最後の合コンへ行った記録。 直後のニボシ面接編も併せてどうぞ。http://togetter.com/li/424950
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村井ニボシ @niboshi2000

大学で友達が一人もいなくて、合コンとか一度も行ったことないわたし。ネタになるし、新しい体験をするために行ったのだ。つまらないと感じたとしても、「つまらなかった!」という言葉を、新しい言い方で言えるならば有益だと思って。だけど、何も新しくなくって、なんというか、今までと同じだった。

2012-12-17 19:54:12
村井ニボシ @niboshi2000

むかしの学校の教室の、休み時間の喧騒。友達が多くて、活発に動いていた人たちが大声でしていた、自分には関係のない軽妙な会話。私は、自分の席に座ったままそれを立ち聞き(座り聞き)していた。そういう感覚と同じだった。関係のない人たちが関係のない会話をしている。ここにいるのに。

2012-12-17 19:55:49
村井ニボシ @niboshi2000

浅い会話だった。学問的な深さとか、そういうんじゃなくて、人間の表層的な部分についての会話。その人の、固定されたステイタス(名前、出身地、住んでいるところ、家族関係、学歴、仕事、収入など)についてばかり質問する。答え方がすでに決まっている、あらためて考える必要のない質問。

2012-12-17 19:57:40
村井ニボシ @niboshi2000

ああそうか、と納得した。これはまるで面接みたいだ。その人がほんとうはどういう人なのか、というところは問題にしない。いや、ひょっとすると、「ほんとうはどういう人なのか」は、話し方や仕草などで分かっていくものなのかも知れないけれど・・。

2012-12-17 19:59:14
村井ニボシ @niboshi2000

でも、私にはみんな、「ほんとうはどういう人なのか」を努めて隠そうとしているように見えたし、話を聞く側も、そういう質問を回避しているかのように見えた。浅い質問から入って行って、親しくなるにつれ、だんだんとその人の深い部分に近づいて行くものなのかも知れないけれど。

2012-12-17 20:00:29
村井ニボシ @niboshi2000

そうやって段階を踏んでいくものなのかも知れないけれど・・。自分はせっかちなのか、浅い部分の会話はわりとどうでもよくって(だってそのうちわかるじゃん)、「ほんとうのこと」を知りたいとばかり思ってしまうようだった。

2012-12-17 20:01:25
村井ニボシ @niboshi2000

気を抜くとすぐに、興味が持てなくなって、夢うつつの頭の中の妄想が始まって会話が聞こえなくなってしまうから、会話の流れに無理やりついていこうと必死でフンフンうなづいていた。ほとんど聞こえていなかったけど。効きすぎた暖房のドライアイと戦いつつ。なんだこれ、学校の眠い授業みたいだ。

2012-12-17 20:03:42
村井ニボシ @niboshi2000

でも、その部屋の中ではすでに活発な会話が行われていて、自分なんかを足さなくても、もう充分なように思えた。有限空間の飽和発話量は有限である(定理)。だから私はなにも考えることがない。というか、このような浅い領域の会話に対して、どう頭を使えばいいのかが分からない・・。

2012-12-17 20:05:26
村井ニボシ @niboshi2000

自分は、なにも考えることがないとすぐに眠くなってしまうので、パズルとか、なにか問題とかがないかなあ、と思っていた。パズルとかは、どんなに難しくても、問題になっている以上、解き方があると決まっている。目の前の状況、この会話は、なにが問題なのかがわからない。いや、問題なんてないのだ。

2012-12-17 20:06:56
村井ニボシ @niboshi2000

問題ないから、自分はいらない。自分の頭の中の考えだけが楽しくて・・。私は他人に興味がないの? いや、ほんとうのところは知りたいし。かわいい女の子のことは物理的に知りたいよ。でもね。

2012-12-17 20:08:21
村井ニボシ @niboshi2000

ちょっとお風呂入ってきます。つづきはあとで。まだ半分ぐらい。

2012-12-17 20:08:41
村井ニボシ @niboshi2000

車座を離れてトイレに行ったとき、暖房の効いていない廊下に立って、金持ちの家らしい厚いドア越しに居間の喧噪が聞いた。そのときが一番楽しくって、思わずクスリと笑ってしまった。ドアの向こうは楽しそうだ。それはとても良いことだ。だからそのまま帰りたくなった。

2012-12-17 20:52:00
村井ニボシ @niboshi2000

ああ、何も変わっちゃいない。生の人間のつき合いから離れて、外から眺めるだけで。自分を安全な場所に置いて、傷つかないけれど何も得られない、保育器の中の赤子のように。そうじゃない場所に来たはずなのに。人間性や身体を売り買いする、奴隷市場に来たはずなのに。結局自分は冷やかしのままだった

2012-12-17 20:53:18
村井ニボシ @niboshi2000

小学校の学校祭のことを思い出す。各クラスが模擬店を作り、配られる学校内通貨(ガバスとか、そんな単位だった)を使って、工作で作ったオモチャを買ったり、射的や輪投げで遊んだりする学校祭。そこで、自分は、売られていた商品やサービスがなんにも欲しくなくって・・。

2012-12-17 20:54:43
村井ニボシ @niboshi2000

一人で学校を一周しても20枚あった通貨紙幣のうち1枚しか使えなくて、残りの19枚をみんな、欲しがってた活発な男子グループに譲ってしまったのだった。あの時と同じだ。欲しくない物は欲しくない。いらない。それは、飲み会がつまらないせいなのか、それとも楽しさを感じられない自分が悪いのか。

2012-12-17 20:56:07
村井ニボシ @niboshi2000

どちらにも断じられないからこんな長い文章を書いている。 「複雑な話を、シンプルに語ることはできない」(スティーブン・ソダーバーグ)

2012-12-17 20:57:37
村井ニボシ @niboshi2000

みんな話題を見つけるのがうまくて、沈黙を許さずに、ポンポン話を続けていく。「合コンでは女の子の話の聞き役になるといい」みたいな定説を聞いたことがあるから、「なにか質問しなくちゃいけないけど、何も聞きたいことがないなあ」と悩んでいる間に、どんどんと会話は過ぎていく。

2012-12-17 20:59:20
村井ニボシ @niboshi2000

流通する会話のテンションが高いのか低いのかわからないが、声のボリュームだけはでかい。風邪の治りかけの私も、がんばってトーンを上げるけれど、それが適切なトーンなのか行き過ぎなのかわからない。ただ喉だけが痛い。会話に入り込むタイミングにも慣れていなくて、人の呼吸を乱している不安が。

2012-12-17 21:02:43
村井ニボシ @niboshi2000

みんな、うまいなあ、と。とくに、KMRさんの会話テクニックには驚嘆するばかりだった。彼は料理をこなし、タバコを喫み、気遣いを忘れずにしながらも、会話が途切れそうなところに新しいネタを放り込み続けた。その器用な振る舞いに驚嘆した。

2012-12-17 21:08:29
村井ニボシ @niboshi2000

女の子4人は准看護婦2人、作業療法士、あとはスーパーでバイトしてる人だった。男は不動産屋とか、配達やってる人とか、雪を捨てるトラックの運転手とか・・。みんな自分よりタフで、ハングリー精神があって、仕事をしていて。みんな立派な人たちでした。

2012-12-17 21:11:49
村井ニボシ @niboshi2000

10時35分にそこをお暇して、どこもかしこもシャッターの閉まった風景を歩き帰る道すがら、札幌駅構内のお好み焼きの風月だけはかろうじて営業していた。その前を通ると、お腹はいっぱいなのに、唐突に焼きそばが食べたくなった。そのパーティーで食べたものは、食べるべきものじゃなかった気がして

2012-12-17 21:13:08
村井ニボシ @niboshi2000

菜食主義とは関係なく、よそよそしい場所で食べたものを胃から洗い流して、なんでもいいから自分の食べ物を腹に入れたくて。腹も減ってないし、だいたい、その日の昼に家で焼きそばを食べていたので、合理的じゃなかったから結局買わなかったけれど、

2012-12-17 21:13:50
村井ニボシ @niboshi2000

ヨドバシカメラに務めている高校時代からの友人が、出席したくないのに出ている会社の飲み会のあとでよく、「気心の知れた友達と飲み直しがしたい」「うまい酒を味わって飲みたい」と言っていた意味がよくわかった。食べ物・飲み物の質は場所に依存するんだ。

2012-12-17 21:14:58
村井ニボシ @niboshi2000

というところで終わりです。じゃあ配信やりまーす。

2012-12-17 21:16:41