偽ネオンのスチパンイントロ#4 ヴァルーシア編

◯(仮名) @kamerimaru

「フルボイス」と聞いたら、何を思い浮かべる？ 声が入っている。それはそう。で、ものはその……男性向けのゲーム。出す会社は、息は長いけど、とんでもなく大きいわけでもない。主要な登場人物は全員が、全篇を通して喋る。そう、それが普通。ファンもみんなそう思っていた。だけど。

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ライアーソフトは一味違った。出てきた初の「フルボイス」作品は……主要登場人物どころか、下宿のマダムや露店のパン屋さん、そのへんの夜のお仕事の人々や行きかう通行人の台詞まで、ぜんぶ、ええ、ぜんぶ声を入れてあるものだった。驚いたそうよ。それが、ヴァルーシア。

◯(仮名) @kamerimaru

http://t.co/mZWT9T5a オープニングは、こちら。見てもらえればわかるように、エキゾチックもエキゾチック。砂漠の街、千夜一夜。白く照りつける太陽と白く輝く星々の物語。

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◯(仮名) @kamerimaru

ヴァルーシアは、砂漠の街。ヴァルーシアは、天蓋の街。一千年の鎖国を解いたそこは、あらたなふるき夢の眠る街。先史文明の遺産、あまたの遺失機関が眠る大遺跡の街。遺跡にひしめくは、恐怖を具象化したような怪物たち。挑むは、秘術で人を超えたアデプトたち。

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名誉ある王は、世界最大の帝国と血縁を得て、街を最新鋭の機関都市へ開化させようとしている。さまざまな文化や、見たこともない旅人達や、さまざまな新しいもの、美しいものが流れ込んで、ヴァルーシアは夢と希望に白く照らされている。

◯(仮名) @kamerimaru

でも、白く強い光は、長く暗い影も落としている。たとえば、ふるきよき絆でつながっていたアデプト達は、碩学協会――これまでのシリーズでもさんざん出てきた秘密結社の傘下に入った。彼らは遺跡の怪物と、遺失機関の力を求めている。遺跡から出られない筈の怪物たちが、外界で跳梁を始めてさえいる。

◯(仮名) @kamerimaru

濃い光と、深い影。熱く燃えさかる昼と、凍える夜と。ヴァルーシアは、たしかに砂漠の物語。砂漠の歌姫が語る歌。いく編もの歌で綴られる歌の、物語。

◯(仮名) @kamerimaru

……主役が誰か、というのは、ちょっと語り難い。それらしいのは誰？ といえば、比重を考えたら少年、アスル。大した力もなくて、勇気と、希望と、真っ直ぐさと、古い約束だけを携えた少年。ヒロインは？ クセルクセス。帝国から嫁がされた姫。少し特別な目のせいで、道具として遣わされた少女。

◯(仮名) @kamerimaru

かれと彼女が物語の真ん中にいる。それは間違いない。だけど、幾章にも分けて語られる物語は、それぞれ主役を異にする。それは、燃え尽きた暗殺者であったり、恋する少女であったり、道ならぬ恋に悩むアデプトであったり、悪漢であったり、病に倒れた一人の名も知れぬ男であったり。天才、であったり。

◯(仮名) @kamerimaru

幾人もの人が足掻いて、悲劇を迎えて、あるいは哀しみを抱えて、小さな希望を拾い上げて、星屑のような言葉を繋ぎ合わせて、白く、そこにいる、立ち尽くす誰かを照らすための、白い光をつくりだすものがたり。最終章、大好きだそうよ。あと、後ろはゲストヒロインというか、悪役の女性が堪らないとか。

◯(仮名) @kamerimaru

あとは……そうね。「倦み疲れた超人」が出てくる。奥さんみたいな人がいるけど、後ろ曰く「あれはバイだ」。……まあ、史実的に考えたら、そうなのかもしれない。この人ね。http://t.co/AFNktyAy 奥さんの名前と併せれば http://t.co/qPw82A1o …ね。

◯(仮名) @kamerimaru

いろいろと豪華で、盛りだくさんな作品。ただ、人によっては散漫とか、ひとつひとつのエピソードの掘り下げが足りない、とか言い出すのかもね。私は、これくらいが好きだけど。好ましいと思う。これまでのシリーズを遊んできていれば、最後のアスルのシーンで胸にこみ上げるものがあるはずだから。

◯(仮名) @kamerimaru

男性向けゲームの解説だから誤解なきようにお願いします。

◯(仮名) @kamerimaru

http://t.co/O3BFHquE 発売も近いから、『黄雷のガクトゥーン』のOPを再掲。というか、私からは流してなかった？ 迂闊。後ろから伝言、「レイズナーを思い出すよね」…なにこれ。