【12/21】テーマ:レクイエム/友【#同題ssTB】
- yoruhatemisumi
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【空楓】二人で辿り着いたその場所は、先日の事故で沢山の犠牲が出た現場。貴方は立ち止まり頭を垂れる。私は持っていた花束を投げて貴方をぎゅっと抱き締めた。僅かに震える貴方を暖めるように…ただ、ぎゅっと。【レクイエム】 #同題ssTB
2012-12-22 11:45:39「あなたも虎徹くんのことが好きなのね」アイツは俺を気持ち悪いと罵るでもなく、静かな目でそう言った。「でもごめん、私も譲れない」あの日からアイツは好敵手で親友になった。今日は命日。いつもなら虎徹が座る席にアイツの分の酒を置き、流れる歌に耳をすます。<レクイエム・友> #同題ssTB
2012-12-22 12:29:43聖夜の夜更け。教会の鐘が一斉に鳴り響く。全SB市民の幸福を寿ぐかのように。私はとある高層ビルの屋上に立ち、狼煙のように青い焔を高々と掲げる。目にする者は少なかろう。これは鎮魂歌だ。私が殺したあの人への、そしてあのとき死んだ私―幼いユーリ・ペトロフへの。〈レクイエム〉#同題ssTB
2012-12-22 13:25:40月に一度の面会のことを楽しげに語っていた君の顔が、ふっと曇る。将来のことを憂いたのか、過去の事件を思い出したのか。「僕なら、大丈夫ですよ」抱きしめると君は笑って見せる。大丈夫じゃないのは私の方だ。親友という存在が君の心を占める大きさに、時々嫉妬してしまうんだ。<友>#同題ssTB
2012-12-22 16:52:19俺は誰かを慰めるというのが下手糞で、それは長年の親友相手にも同じだった。大切な者を失くして分かりやすく意気消沈しているあいつに掛けるべき言葉が分からず、喪服のままバーの隅っこで焼酎のロックを一つ注文。小さく、とある夫婦の思い出の曲を低く口ずさむ。 #同題ssTB レクイエム/友
2012-12-22 23:21:35明かりを落とした部屋。テーブルの上の小さなツリーは、星の欠片みたいに光を散らす。…かつての今日の、僕の友だち。嘆嗟、遺恨、絶望。さよなら。どうか安らかに。鎮魂曲は、ないけれど。「メリークリスマス、バニー」僕の肩を抱いて笑った彼に凭れて、目を閉じる。/レクイエム 友 #同題ssTB
2012-12-23 05:02:25いつも一人だった俺に話しかけてくれたのが、友恵だった。一緒にお弁当を食べよう、ヒーローの話をしようと言ってくれた。「友恵の"友"はね、沢山友達ができますようにって意味が込められているの」だから、鏑木君も勿論私の友達だよ。その言葉と笑みに、俺は惹かれたんだ。<友> #同題ssTB
2012-12-23 06:32:33BRの歌声が街に響く。気丈に歌う姿に、SBの住人もまた悲しみを耐え彼女と共に歌を口にした。……テロから市民を守るためにその身を犠牲にし、天国へと旅立ったバディヒーローのためのレクイエムを。 #同題ssTB レクイエム
2012-12-23 07:37:34綺麗で優しそうでヒーローが好きでWTの一番のファンで…タイガーを一番愛した人。この人と同い年だったら。同じ時にタイガーに出会ってたら、私は彼女とどうなってたのかしら。――きっと、一番の友達になるわ。そして超がつくほど鈍感なタイガーの事を愚痴りあうのよ。 #同題ssTB 友
2012-12-23 07:37:44燃やす。燃やす。燃えかけのたすき。貴方からもらった小さなメモ。一緒に撮った写真。全てを奪った炎は嫌いだけど何も残さず消してくれるのが今だけはありがたい。明日から僕たちはバディという名前の親友。思い出の燃える音が死んでしまった僕の恋愛へのレクイエム。<レクイエム/友>#同題ssTB
2012-12-23 07:58:31友でもなく家族でもなく恋人でも、なく。って言うと「なく、じゃなくて全部だろ」って。うん、そうだね相棒。〈友〉 #同題sstb
2012-12-23 09:45:37養護施設、全寮制の学校。一葉の想い出も無いという。「覚えてないんです、誰一人」緑の眼を伏せた。「みんな集合ー!」「なあに?」「何よ」「どうしたんだい」「写真か」「混ぜてェ♡」「僕見切れます」真ん中にバニー。隣に俺が飛び込んで。"Say,Buddy!"/友・写真撮影 #同題ssTB
2012-12-23 10:40:19「わたしが男だったらアンタをお嫁さんに貰うわ」「僕も。女だったらカリーナみたいな彼氏が欲しかったなあ」「褒め言葉として受け取っておいてあげるわ」/友 #同題ssTB
2012-12-23 19:13:19私はこの賑やかな街に在りながら相当世間に疎い。だがどうしても内密に悩みがあり、友人に相談したら「ヒーローはどうか」と言われた。待ち合わせ場所に向かいながら、こんな私でも彼らを見付けれるか不安だったが、友人の言葉を思い出す。「背高いイチャイチャカップルさ」…あ。/友 #同題ssTB
2012-12-24 18:07:54抜けるような青空の下、鳴り響く鎮魂の鐘。高く澄んだその音は木々を揺らし辺りの空気に溶けていき。「では…最後のお別れを」けれどこの身の内に降る雨がその音をも消し去って。(笑って、虎徹君…)ゴメンな、友恵。でも無理だ。最後の約束、守れそうにねぇや<レクイエム/友>#同題ssTB
2012-12-24 20:33:15クリスマスはどうにも好きになれない。だって両親もサマンサも、父の友人だった育ての親が仇だった事が解ったのも、クリスマスホリデーシーズンだ。でも、街に流れる音楽が賛美歌ばかりになるのは、少し好きだ。彼らの心が少しでも慰められるような気がするから。<レクイエム/友> #同題ssTB
2012-12-24 21:13:04フフフンと口からこぼれるメロディーは、静かで穏やかな音だった。「覚えちまって」なんとなく、と笑う顔は知らない顔だけど知ってる。愛の告白みたいにそんな歌うたうのはやめてほしい。やめろなんて言うことはないだろうけどずっと思ってる。<レクイエム> #同題sstb
2012-12-25 01:29:03友恵の命日には毎年献花と共に歌を歌う。俺が楓に子守唄に歌っていた歌を。「虎徹君のその歌好きよ。私まで眠くなっちゃう」穏やかな笑顔で彼女に言われてから楓の為に歌ったのと同じ位友恵の為にも歌った。楓にはもう子守唄はいらないけれどお前の為には何度でも歌うよ。/レクイエム #同題ssTB
2012-12-26 00:40:33