蒔田記者が難病対策委員会の議論から考えたこと【第22回】

「公平性」と「国民の理解」の議論。
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蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22回(7月17日)】この回は、次の回の8月16日に提示された中間報告(http://t.co/2bLjMkQj)の直前で、論点整理が行われた議論。議事録の中で、注目しておいた方がよさそうな発言をピックアップしてみる。

2012-12-31 20:13:46
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22②】論点の1つ目、「難病手帳の在り方」が提示されている。議論を追いかけているのだけれど、結局のところ、「手帳が必要だ!」という意思決定ってどこ?見つからなかったからつぶやいているわけだけど、結局(事務局の)厚労省側が提示したレールの上から外れずに進んだなあという感覚。

2012-12-31 20:22:54
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22③】ただ、この会の中では、「疑問点」が次々と出ている。▲手帳の法的な裏付けについて(小幡委員)▲都道府県事務にすることの問題点(水田委員)▲(5年、あるいは3年で更新するとした)年限の問題(伊藤委員)――など。

2012-12-31 20:29:48
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22④】本間委員は「…少なくとも難病カードをつくるに当たっては、治療研究で指定されている医療費助成の56疾患、難治性の対象になっている130疾患だけに限定されるという流れになるのであれば、この基本法に基づくカードの趣旨というのは余り意味がないですよね」とも指摘する。

2012-12-31 20:30:24
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑤】少し前に、「手帳」と「制度の谷間」について話題に上ったけれど、葛原議員と外山健康局長のやりとりが大事なのかなと感じた。以下、引用

2012-12-31 20:36:54
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑥】「…認定のこういう形がある限りは、つまり全部の病気を平等に扱わない制度が存在する限りは、医学的には本当の難病であるにもかかわらず、常に認定から外れて難病に入れてもらえない病気があるということが、現に起こっているわけです。(続

2012-12-31 20:38:02
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑦】私は難病の患者さんにも視力障害、体幹失調、あるいは運動障害。それから、パーキンの患者さんなどで認知症が出てくれば精神障害で全部手帳を取ることを勧めて、大抵の方に取っていただくようにしているのですが、(続)

2012-12-31 20:38:38
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑧】そこに関しては今まで難病であろうがなかろうが、同じ障害だったら非常に平等に扱われえる制度だと思っています。新しい法律では、難病事業で起こっているように、また、差別を広げるような形のことをはしない方がいいという立場から、ちょっと申し上げているのです」

2012-12-31 20:39:05
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑨】外山局長「…特に福祉サービスの方ですけれども、その難病の定義の仕方をできる限り広げるように、これから定義の仕方を工夫していくということなので、少なくとも前よりは制度によって対象になったりならなかったりというようなことは避けられるのではないかと思っております」

2012-12-31 20:40:06
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑩】葛原委員「是非そうしていただかないと、病名が別になったら特定疾患から外されたということは、現に起こったことですので、やはりそこら辺はご配慮願います」

2012-12-31 20:40:44
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑪】この議論を踏まえた、金澤委員長のまとめ(?)「…全体的に公平性をベースにして、キーワードにしてとにかく広げようではないかという1つの形なんだと理解してはどうかというのが私の意見です」

2012-12-31 20:41:49
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑫】ここまでの議論の中では、難病手帳の対象、つまり「定義」は、「できる限り広くしよう」という方向性が出ている。と同時に、「公平性」がキーワードであることもほぼ合意が取れている、という流れが形成されたのかなと。

2012-12-31 20:45:43
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑬】この日のもうひとつのメーンテーマ、「今度の難病対策の在り方(論点整理)」(資料2)。資料1ページ、「難病の定義」の項目で、「比較的まれな疾病を中心に難病対策を進めるべきという意見が多かったが…」という記述について、伊藤委員が異論を唱える。

2012-12-31 20:53:14
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑭】「もう一度強調しますけれども、数の多い病気ということ、あるいは次第に寛解に向いているという病気を含めて、社会的な支援が必要であり、就労支援もしたり相談支援もしようとしている、(続)

2012-12-31 20:54:52
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑮】今、議論している難病対策そのものに大きく関わってくる問題ですので、ここのところはしっかりと議論していただきたいと要望しておきます」(引用終わり)

2012-12-31 20:55:24
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑯】このあたりが、前回までの「希少性」という枠をくむ必要性への医療・研究者側の問題意識と、「患者数が多い病気の社会的困難さ」に直面している問題意識の違いなのかなと感じている。これは、現状の対策が「研究」と「福祉」をセットにして展開してきたことと密接に関係していると思うが。

2012-12-31 20:58:48
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑰】2ページ目に出てくる「(医療費助成)対象疾患の在り方」という項目で、「広く国民の理解を得られる公平な仕組みとすることが必要ではないか」という文章があることについて。小幡委員、佐々木委員が発言しているので、引用。

2012-12-31 21:03:09
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑱】小幡委員「広く国民の理解を得られる仕組みという言葉が出てくるのですが、やはり難病を考える上では、ここだけにこのことが書いてあるのですが、手帳とか、福祉のところとか全部について、おそらくここが総論的には必要なところだと思うのです。(続

2012-12-31 21:06:08
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑲】こういう話をいずれも定義のところに書き加えておいた方がよいのではないかという気がいたします。手続論といいますか、透明性に留意するということです」

2012-12-31 21:06:37
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑳】佐々木委員「ここのところにやはり広く国民の理解を得られるとか公平な仕組みという概念は重要ではないかと。現場の方でもさまざまな御病気をお持ちの方がいらっしゃいますので、(続)

2012-12-31 21:08:14
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22⑳】佐々木委員「ここのところにやはり広く国民の理解を得られるとか公平な仕組みという概念は重要ではないかと。現場の方でもさまざまな御病気をお持ちの方がいらっしゃいますので、(続)

2012-12-31 21:08:14
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22㉑】やはり難病対策として充実していく際にも、全体的な公平性とかそういうことも観点としては必要ではないかというふうに思っております」(引用終わり)

2012-12-31 21:09:33
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22㉑】やはり難病対策として充実していく際にも、全体的な公平性とかそういうことも観点としては必要ではないかというふうに思っております」(引用終わり)

2012-12-31 21:09:33
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22㉒】公平性と国民の理解。このことばは、結果的に中間報告で盛り込まれる。医療費助成の対象疾患に限定した話なら、私も納得する部分がかなりある。以下は私見。

2012-12-31 21:20:17
蒔田備憲 @kusakanmuri_m

【22㉓】現在、医療費助成の特定疾患は56あるわけだけど、「なぜ今、特定疾患がこの56なのか」ということについて、私がこれまで取材してきた中では、誰も合理的な説明をしてくれる人がいなかったからだ。

2012-12-31 21:21:38