朝日新聞「ふくしま会議」代表理事 赤坂憲雄氏のインタビュー記事について

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長岡義幸 @dokuritukisya

1日の朝日新聞に「ふくしま会議」代表理事の赤坂憲雄氏のインタビューが掲載されていた(ネット→ http://t.co/d5ixacef )。その内容に強いわだかまりを覚えた。わだかまった部分を以下引用。〈「福島第一原発から20キロ圏内の海岸地帯を歩いていたときのことです〉引用続く

2013-01-03 00:20:38
長岡義幸 @dokuritukisya

〈広い水田が津波で没して、泥の海になっている。放射線量が高く、このままではどうにもなりません。聞くと、そこは埋め立て地で、100年前までは潟だったという。それなら潟に戻したらどうか。そこを風力発電や太陽光発電の用地として使ったらどうかと考えた。そして思い出したのです〉引用続く

2013-01-03 00:21:01
長岡義幸 @dokuritukisya

〈我々には『入会地』という思想があったじゃないかと」〉「〈だれのものでもない、だれもが使える山野河海だったのだから、帰還できる日までみんなで利用させてもらおう、ということです。入会地の発想が、私有権の壁に阻まれて動けなくなっている被災地の問題の突破口になるかもしれません」〉

2013-01-03 00:21:23
長岡義幸 @dokuritukisya

ずいぶんな話だ。警戒区域、旧警戒区域の津波被災地が「私有権の壁に阻まれて動けなくなっている」と読めるが、いったい農家の私有権を制限して何を突破しようというのか。もっともらしく「私有権の壁」などというが、現実は東京電力のばらまいた放射性物質の壁に阻まれて動けないというのに。

2013-01-03 00:22:36
長岡義幸 @dokuritukisya

干拓地を潟に戻せばいいという主張も不快。地元の政治家が干拓事業を進め、その小作として農業を営んできた人々が農地解放によって自らの農地にできたというのに、「だれのものでもない」潟に戻せばいいというデリカシーのなさ。一方、干拓を進めた政治家の銅像も建ち、偉人として扱われているのに。

2013-01-03 00:23:09
長岡義幸 @dokuritukisya

また、干拓地に隣接する東北電力浪江・小高原発の建設計画は、土地を売らなかった農民がいたから事実上、建設を阻止できた。予定地の浪江側の集落、棚塩では炉心になるあたりの共有地(赤坂氏の言う「入会地」様の土地)を売り渡そうとする動きがあり、それを止めるための闘いがあったからだ。

2013-01-03 00:24:14
長岡義幸 @dokuritukisya

棚塩の原発反対派の農家が集落の共有地の区分登記を認めるよう裁判所に訴え、それが認められて農家の「私有地」となり、原発計画が進まなくなったということ。同様の動きは別の地域でもあった。東北電力が新潟の巻原発の建設計画を断念したのも、反対派が予定地の主要な土地を確保したからだった。

2013-01-03 00:25:49
長岡義幸 @dokuritukisya

こんな歴史的経緯を抜きに、原発被害を受けた地域の農民に対して、「だれのものでもない、だれもが使える」入会地として利用してはどうかなどという提案が成されたのを読んで、むなしさを覚えざるを得なかった……。

2013-01-03 00:31:11
長岡義幸 @dokuritukisya

赤坂憲雄氏は、朝日新聞のインタビューに〈いまのままでは何も生まない土地を、自治と自立の拠点にするのです〉とも語っている。土地と生活を奪われているのに「自治と自立の拠点」? この発言から過日、ツイートした https://t.co/o1ROoQBj のブログの内容を思い出した。

2013-01-03 01:09:20
長岡義幸 @dokuritukisya

〈いまのままでは何も生まない土地を、自治と自立の拠点にするのです〉(赤坂氏)と、〈双葉町を「解体」してしまうのが一番の近道〉〈地方自治体が消滅しても、土地の権利は残るから、中間彫像施設に関する協議は続けられる〉という件のブログの主張は正反対のように見えつつ、実は紙一重ではないか。

2013-01-03 01:11:05