クロノス大学講義 ~テレビ番組のライセンス販売~

スイクンさん(@bluesuikun)さんによる、知っておきたい『海外番組の購入』と、『自国番組の販売』について。
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スイクン @bluesuikun

突発的に開催するクロノス大学講義。今回はマネドロでも言われていた「テレビのライセンス販売」について、できる限り噛み砕いて説明したいと思う。

2013-01-11 00:44:21
スイクン @bluesuikun

今日放送された「マネードロップ」。放送中でも方々で「海外番組の『パクリ』」という意見もあったが、TBSはイギリスの制作会社からちゃんとライセンスを買って制作している。つまりは正式に暖簾分けしてもらったということだ。ではこのライセンスとはどういうことなのだろうか?

2013-01-11 00:47:00
スイクン @bluesuikun

楽曲や絵に著作権があるように、テレビ番組の形式やその中のゲームなども立派な著作物として保護される。それを海外の番組に売ることを「ライセンス販売」「フォーマット販売」と呼ぶ。このライセンスが無ければその番組を作ることができない。無断で作った場合はもちろん「著作権違反」になる。

2013-01-11 00:49:43
スイクン @bluesuikun

このフォーマット販売というのはテレビ局にとって結構いい金になる。スポンサーからの収入が減った今、ライセンス販売は安定した稼ぎとなり、世界何十か国と放送されればそれは莫大な利益となる。一方買う側にとっても無駄な労力をかけず海外の面白い番組を作れるということで利点となる。

2013-01-11 01:02:03
スイクン @bluesuikun

もちろん日本でもライセンスを買って制作された番組は多数存在する。今日放送されたマネードロップの他に、有名な物で言えばクイズミリオネア。他にもウィーケストリンクザ・チェアーディールorノーディールザ・チーターなどがある。

2013-01-11 01:05:00
スイクン @bluesuikun

意外なところで言えば「オールスター感謝祭」だろうか。感謝祭の根幹となる早押しシステムは海外番組からの流用である。スタッフクレジットに表示される長ったらしい英文はこのシステムを使用したことに関してのクレジット表記なのだ。

2013-01-11 01:06:07
スイクン @bluesuikun

このフォーマット販売で一日の長があるのはやはりイギリスであろう。マネードロップミリオネアウィーケストリンクなどの番組を世に送り出している。また、オランダも番組販売に強くディールorノーディール1VS100などを製作している。

2013-01-11 01:09:54
スイクン @bluesuikun

もちろんエンタメ大国アメリカも負けておらずサバイバーザ・チェアーなどを製作している。どちらかというとサバイバー系とも呼ばれる「リアリティショー」の販売が強い。ヨーロッパはクイズ系が多いかな。

2013-01-11 01:11:24
スイクン @bluesuikun

現在でもイギリスの公共放送BBCはなかなかエッジの利いた番組を製作することが多く、ライセンス販売も好調な模様。同じくイギリスの放送局チャンネル4マネドロ制作局)もThe Bank Jobやまる見えでたまにやる「スーパーナニー」なんかを作っている。

2013-01-11 01:13:52
スイクン @bluesuikun

さて、この海外クイズ番組。日本でも一時期多く買われておりいろんな番組が放送されていたが、その後収束してしまっている。今回のマネドロなんかは久しぶりの海外フォーマット番組ということもあり私始めワクワクしていたクイズクラスタも多かったことだろう。

2013-01-11 01:15:25
スイクン @bluesuikun

やや本筋とは逸れるが、他国のクイズ・ゲーム番組が日本に根付かなった理由として、やはり「海外のゲームスタイル」と「日本人の国民性」が合わなかったことだろうか。

2013-01-11 01:17:18
スイクン @bluesuikun

目がくらむような賞金を餌に、人間性をむき出しにし、時に他人を蹴落として金を手に入れる海外番組と、一応は「和をもって貴し」で頑張ろうとする日本人とはそりが合わなかったようだ… 未だに自首しないミッションしないで炎上する国だし。こんなの好きなのは性悪しかいないし。

2013-01-11 01:19:09
スイクン @bluesuikun

っと話がそれたが、日本はライセンスを買ってばっかか?というともちろんそうではない。むしろ日本もライセンス強国ではかなり上位に位置する。日本が得意とするのはやはり「ゲームショーバラエティ」しかもイギリスなどとは違うポップな物である。

2013-01-11 01:20:33
スイクン @bluesuikun

日本のゲームというのは海外視点では「ルールが簡単」「誰がやっても笑える結末になる」というのがフューチャーされることが多く、YouTubeでも「Japanese GameShow」としてガキの使いはねトびたけし軍団の動画が上がっている。

2013-01-11 01:22:23
スイクン @bluesuikun

日本のライセンス販売で一番有名なのはやはり「SASUKE」。海外では「NINJA WARRIOR」として放送され、成績優秀者は日本版にも出場している。山田や長野などのオールスターズは世界規模で有名人。最近ではシンガポールの首相が「オリンピック競技に!」と言ったほど。

2013-01-11 01:25:41
スイクン @bluesuikun

もちろんそれには「風雲!たけし城」という下地も影響している。「Takeshi's Castle」などというタイトルで映像が輸出され、海外でのたけし人気もあり、現在でも多くの国でリピート放送されている。こういったスタイルが海外に人気なのだろうか。

2013-01-11 01:27:25
スイクン @bluesuikun

また、「とんねるずのみなさんのおかげでした」の「モジモジ君」のコーナー「脳カベ」も多く輸出されている。「目の前の穴をくぐる」という9文字で説明が終了するルールながら、「成功すれば歓喜 失敗すれば大笑い」という両面待ちが人気の秘訣か。

2013-01-11 01:29:00
スイクン @bluesuikun

変わったところでは「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」の「投稿ビデオコーナー」も超ロングランを果たしている。なんと放送開始から23年。アメリカABCの最長寿バラエティーとなっている。こういった海外にないシンプルスタイルこそ売れる秘訣なのだろうか。

2013-01-11 01:31:52
スイクン @bluesuikun

ゲームバラエティ以外では「料理の鉄人(アイアンシェフ」も大きな話題となっている。折しも日本食ブームも手伝ったことで各国に広まり、いまや「出汁」「パン粉」「ワサビ」は基本食材となったほど。先日行われた大晦日SPでもタイの鉄人が参戦してましたね。

2013-01-11 01:48:58
スイクン @bluesuikun

他にも逃走中は「Cha$e(アメリカ)」や「全員逃走中(台湾)」、Show by ショーバイは「Quiz zone」として、マジカル頭脳パワーも輸出されているなど結構日本のバラエティの質は高く評価されている。

2013-01-11 01:33:55