「会田誠展 天才でごめんなさい」図録の片岡真実論文が、自身の著作から剽窃しているのでは?と椹木野衣が指摘
- misonikomioden
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椹木野衣による指摘
1)青幻舎から著者謹呈で会田誠「天才でごめんなさい」展図録が届く。会田さん感謝。論文は全3本。巻頭にキュレーターの片岡真実氏のメインテキスト、後半に理事でもある山下裕二氏による図像分析、前館長エリオットのエッセイの三本立。となると背骨は片岡氏のものだろうが、問題の多いテキストだ。
2013-01-21 11:20:522)会田誠展図録。片岡真実氏は、近現代美術史の中での会田氏の位置付けを、川端康成ノーベル賞講演「美しい日本の私」、大江健三郎、同講演「あいまいな日本の私」をふまえ「混沌の日本の会田誠」へと至る変遷から捉える。が、これは私が『日本・現代・美術』で論じたのと全く同じ構図に他ならない。
2013-01-21 11:21:433)ちなみに片岡真実氏は会田誠展図録で「混沌の日本の会田誠」なる語を使っている。混沌とはお気楽なものだが、実際には会田氏はドメスティックな日本美術と舶来の現代美術との両立不可能性を扱っている。つまり「混沌」ではなく「分裂」なのだ。それを私は「スキゾフレニックな日本の私」と呼んだ。
2013-01-21 11:23:244)会田誠展図録、片岡真実氏テキスト。川端康成「美しい日本」→大江健三郎「あいまいな日本」の先の混沌/分裂に作家を位置付ける構図について、同氏が『日本・現代・美術』での同議論を知りつつ書いたなら(文献参照なし)ほとんど剽窃に近い。知らず書いたなら単に不勉強、主文を書く資格はない。
2013-01-21 11:25:345)片岡真実氏による会田誠展図録、主文。他にも氏は作家の言葉を引きつつその出発点を「シミュレーショニズム」のもとに置く。にもかかわらず、拙著『シミュレーショニズム』(1991)への言及は一切なく、それを日本の本歌取りとの相同に転換する。が、この論点も福田和也氏がとうに指摘済みだ。
2013-01-21 11:26:166)会田誠「天才でごめんなさい」展、片岡真実氏による主文。このように骨子をなす論旨上、看過できない問題が多い。これは生産的な議論をする上での「批判」以前の瑕疵なので、場を改めて詳しく指摘するつもりだ。それとも、論述でも「シミュレーショニズム=本歌取り」を試みたつもりなのだろうか。
2013-01-21 11:29:00椹木野衣と三潴末雄のやりとり
片岡眞実が会田誠の個展をリスクを承知で森美術館で実現させた尽力と功績は不変だRT“@misonikomioden: 「片岡真実が 「会田誠展 天才でごめんなさい」展図録論文で自身の著作から剽窃していると椹木野衣が指摘」をトゥギャりましたhttp://t.co/okU1IquF”
2013-01-22 00:06:47作家と評論家の美しい相互関係なんて成立しない。椹木による片岡眞実の論文批判が起きたが、会田展が堕とし込められた分では無い。会田作品は批評の言説からかなりの距離があると思う。RT @noieu: 会田誠展、優れた展覧会なのは言うまでもないが、「ベスト」という語がどうにも馴染まない。
2013-01-22 00:18:30.@mizumaart なにをよいしょしてるんですか。尽力はともかく功績は不変ではありませんよ。展覧会が歴史的な評価に耐えるためには、あらかじめ価値を決定することなく、批評的に観て当然でしょう。そうでないと会田誠展と言えども「すごい、うまい、おもしろい」で消費されてしまいますよ。
2013-01-22 22:58:58私の目の黒い内は会田誠の美術館での個展は実現し無いと思っていたので、現実化して呉れたキュレーターに足を向けては寝られない、この気持ちは理解されないだろうな…よいしょでは無く感謝している。RT@noieu: .なにをよいしょしてるんですか。尽力はともかく功績は不変ではありませんよ。
2013-01-23 00:53:15.@mizumaart 「キュレーターに足を向けて寝られない」んですか。僕には驚くような発言。さすがにその気持ちは理解できないし、理解するわけにもいきませんね。批評家なので。
2013-01-23 05:17:02国際展に選ばれたり、美術館展への初参加やBTや新聞にレビューが掲載されたり…作家の歓びや口惜しさを共有する人生RT@noieu: .「キュレーターに足を向けて寝られない」んですか。僕には驚くような発言。さすがにその気持ちは理解できないし、理解するわけにもいきませんね。批評家なので
2013-01-24 10:50:06そうかな? 今回の論文の不備とキュレーションの姿勢には切り離せない部分があると思いますよ。RT @mizumaart: 椹木による片岡眞実の論文批判が起きたが、会田展が堕とし込められた分では無い。会田作品は批評の言説からかなりの距離があると思う。RT @noieu: 会田誠展
2013-01-24 18:48:36キュレーションは絶対値では無く個展ではかなり作家の考えも反映されるRT“@noieu: そうかな? 今回の論文の不備とキュレーションの姿勢には切り離せない部分があると思いますよRT @mizumaart: 椹木による片岡眞実の論文批判が起きたが、会田展が堕とし込められた分では無い
2013-01-25 09:08:13指摘ツイートに対する反応とか
noieu さん、腹をくくって言うべきこと言った感じ。こういう言動って、展覧会自体にケチをつける行為とみなされて、いかにも敬遠されそうだから自粛しちゃうと思うんだ日本人は。誠実さと矜恃に胸を打たれる。
2013-01-21 12:13:39こんな事があったんですか。RT @noieu: 6)会田誠「天才でごめんなさい」展、片岡真実氏による主文。このように骨子をなす論旨上、看過できない問題が多い。これは生産的な議論をする上での「批判」以前の瑕疵なので、場を改めて詳しく指摘するつもりだ。
2013-01-21 12:27:27RT @hazuma: 椹木野衣氏による森美術館キュレーターの文章に対する告発を連続RTした。大学教授やキュレーターには、読者が少ないのをいいことに、影響力のある批評家のアイデアを無言及で借りて自分の仕事にしているひとが少なくない。ぼくは面倒だから放置しているが、本当はこのようにどしどし告発するべし。
2013-01-21 18:12:01午前の列車で『シミュレーショニズム』に絡む話を連ツイした。帰りの列車でメールを開くと偶然、同書増刷のお知らせが。ちくま学芸文庫版はこれで8刷。その前の河出文庫版や初版の洋泉社から数えると今年で22年間読み継がれていることになる。特に近年、動いているようだ。これほど嬉しい話はない。
2013-01-21 18:35:48僕はいま50歳だから、そのうち22年は『シミュレーショニズム』と生きてきたわけか。さすがに感慨深い。ちなみにもう一冊の『日本・現代・美術』(新潮社)は現在10刷。1998年初版だから、こちらも15年目に入った。
2013-01-21 18:49:19東浩紀氏の指摘で思い出した。「椹木氏の論考に対して、展覧会とそのカタログの中において、何の言及もない(略)。これは、あまりにも不自然である。(略)先行するものに対して言及することは、言説空間において何かを発言する際の、最低限の倫理である」。http://t.co/25KuwuS0
2013-01-21 19:00:59「片岡真実が 「会田誠展 天才でごめんなさい」展図録論文で自身の著作から剽窃していると椹木野衣が指摘」をトゥギャりました。 http://t.co/3ITUJJrb
2013-01-21 23:31:31【知っ得】 Togetter新着 片岡真実が 「会田誠展 天才でごめんなさい」展図録論文で自身の著作から剽窃していると椹木野衣が指摘 http://t.co/7rYAyCfp #togetter #twitter #hackEX
2013-01-21 23:32:33