故人ファーストサプライ丸山氏の追悼

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癌の話が出たので、少し古い話ですが、ファーストサプライ丸山孝志さんについて書きたいと思います。一部で知っている人もいると思いますが、IOdataやCanopus、海外品の取り扱いをしていた商社社長です。

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創作じゃないので、面白い話でもないのですが、喪った人の中で一番辛かった人でした。

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こちらが大阪のTwoTopに勤めていたころに知り合ったのですが、気さくで年下の私にとても気を使ってくれて、そして評価してくれてました。商品の仕入れを任されるようになる頃には新製品が出る度に、直接情報を持ってきてくれて、判らないことはメーカーから返答をくれることもありました。

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数年ほど経って、TEKRAMと言うメーカーのSCSIカードや、マザーボードの日本語マニュアルを作らないか、と言う事で編集に参加したこともあります。当時はマニュアルは全て英語だったので、日本語化した途端飛ぶように売れた記憶があります。

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帰国子女数人に英語を日本語訳してもらい、それを普通の日本語に訳すと言った作業でしたが、句読点一つずつに文句を言う自分に勘弁してください、と言われたのが良い思い出です。

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その後、友人が会社を立ち上げると言う事で、TwoTopを退職し、名古屋で仕事をしていましたが、時折連絡を取って商品をお願いすることもありました。

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友人の会社が軌道に乗り、大阪に戻って今度はFaithに勤めるようになりました。その後、再び一店員から再スタートでしたが、幸いなことに知人も多くおり、丸山社長にもすぐにお会いすることが出来ました。

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暫くして、丸山社長から不景気で物が売れない、値段が安すぎて維持が大変と言う苦境をこぼす話が多くなりました。その中で、会社を転居すると聞いた時はビックリしました。自社ビルを持っている所が手放さないといけないほどなのかと…

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実はこの少し前、自作パーツはどんどんマザーやノートPCみたいなのに組み込まれていって、周辺機器は無くなるかもしれませんと脅かしたことがありました。台湾の市場も、数が多くなり過ぎて、一定の数を確保できない話もちらほら。真面目に悩んでいたようなので、内心ドキリとしました。

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その会社の移転が終わった後あたりから、不思議な商材を扱うようになってました。健康補助食品です。 元々体育会系で体格もよく、体力づくりや身だしなみにも気にしているような人が？と不思議に思うぐらいに積極的でした。

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当時はアムウェイに代表される販売方法にうんざりしていたので、とても受け入れる気にはなれなかったのですが、後から考えるとこのあたりから兆しはあったみたいです。

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その後、難聴で倒れたこともあり、薦めからコエンザイムを服用するようになりました。お陰で体調は良くなり、多少の無理が辛くなくなるぐらいの回復にびっくりした記憶があります。

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暫くして、今度は親の仕事を手伝う事になり、（事情もあって）Faithを退職。その後も健康補助食品や、個人的な相談、商売的な相談に乗ってもらったり、話をうかがう機会が増えました。何度か会社の方のお邪魔したことはありますが、その度に物が減っていっていると言う感じでした。

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一緒に話しているうちに、ふと思ったのが、健康に関する話が多いな、と言う事と、親族に乳癌の人がいると言う話にとても熱心でした。 良く聞くと言う補助食品を紹介してもらったり、どういう事をしているのか等々。

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その後、半年ほどして会いに行くと、今日は休みと言われて会えませんでした。社長が休みと言うのは珍しいな、と言う程度に思っていたのですが、その次も会う事が出来ませんでした。

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1年後、ようやく会う事が出来て、びっくりしました。 真っ白な短髪で、とても50歳には見えなかったからです。まるで70～80歳ぐらい、背は高いのでそこまでは感じなかったのですが、酷く老けた感じに見えました。（後で詳しく聞くと、抗癌剤の副作用だったようです）

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その時はまだ元気で、喫茶店で長話しても平気そうな顔をしていましたが、かなり末期で辛い状態だったようです。

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その翌月、職場で働いている職員の旦那さんが無くなったと言う話を聞きました。代表がいけないので、代わりに自分が行くことになったのですが、そこでビックリ…名前があったのは丸山孝志さんでした。

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正直、目を疑いましたし、棺を目にしてもすぐには納得できませんでした。

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綺麗な寝顔に、死に装束されて辛かったのに、家族以外には打ち明けていなかったようです。 密葬で行う話だったそうで、奥さんが自分の職場で働いていなかったら、本当に気付かなかったと思います。実際旧店舗のスタッフからこちらから言った方先だったぐらいです。

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縁がここまでつながっていたのかと思うのと、個人的に付き合いが長いため、老けましたねとか、真っ白な髪を染めましょう等と言ってしまい、お詫びの一言も添えられなかったのが未だに心残りです。

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後で聞いた話、闘病はとても辛かったそうです。それをこらえ、会社を整理し、家族に対して出来ること全てを行って、逝ったらしいです。 社会的にも、人間的にも、そして友人的にも素晴らしい人でした。 葬儀には立ち会えませんでしたが、挨拶だけできてとても嬉しかったです。

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今、涙出てるので、まともな文章にならなくなってきましたが、癌と向き合った人の心の整理がつくまでって、とても時間があったとは思えませんが、凄く強いんだな、と心から思いました。

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癌で若くして逝った方は確かに残念ですけど、お疲れ様でした。ありがとうと、添えたいですね。

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ちょっと感傷的になっちゃったので、当時の事を今のうちにつぶやいておこうと思いました。たぶん、ここまでの事はどの業者さんにも伝えてなかったと思いますし。 雑文、申し訳ないです。