愛媛新聞連載 「北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ③ 処分地決定 安全最優先 40年研究」 2013年2月17日

 東京電力福島第一原発事故から間もなく2年。この間、エネルギー政策の在り方が議論されてきたが、私達は未だ確たる方向性を見いだせていない。原発を維持していくのか、自然エネルギー中心に転換していくのか。  いずれの先にも高い壁が立ちはだかる。日本より一足早く問題解決に取り組む北欧のフィンランド、デンマークを日本記者クラブ取材団の一員として訪問した。現状を報告する。(加藤太啓) ――愛媛新聞 「北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ① 地下420メートル 最終処分へ岩盤調査」(2月14日)より
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しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ③ 処分地決定 安全最優先 40年研究1: なぜフィンランドは世界で初めて最終処分場予定地を決定できたのか――。この問いにポシバ社の広報担当者は「それは長い物語だ」と前置きしながら経緯をひもといた。

2013-02-17 22:21:58
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ③-2 同国初の原発であるロビーサ1号機が運転を始めたのは四国電力伊方原発1号機と同じ1977年。79年にオルキルオト1号機も稼働し、原発利用が本格化した。 フィンランド政府は当初、両原発に5年間の稼働しか認めなかった。

2013-02-17 22:24:01
しまなみ @shimanamis

愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ③-3 「使用済み核燃料の最終処分計画がなければ運転延長できないという方針」からだった。廃棄物を処分できない工場は稼働できないという廃棄物処理の原則に照らせば、至極当然といえる。

2013-02-17 22:25:46
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ③-4 ロビーサ原発は燃料の輸入先だったソ連(現・ロシア)での処分を選んだが、核開発疑念などから 政府が94年に使用済み燃料の輸出を禁止。原発構内で燃料を保管し、国内処分を模索していたオルキルオト原発と歩調を合わせることになった。

2013-02-17 22:27:52
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ③-5 この間、政府も動いた。原発から出る放射性廃棄物の処分責任は電力会社にあると法律に明記した上で、83年には処分場予定地を2000年までに選定する工程表を決めた。

2013-02-17 22:29:17
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ③-6 使用済み核燃料は核分裂反応が止まっても熱を出し続け、約40年をかけて温度を下げないといけない。逆算すると、初期の燃料を処分できるのが20年ごろ。

2013-02-17 22:30:42
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ③-7 政府で原子力政策を所管する雇用経済省エネルギー担当者は「われわれは安全性を最優先に40年近く研究を重ねて来た」と入念な準備を強調する。

2013-02-17 22:32:01
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ③-8 事実、予定地選定は政府の計画に沿って進んだ。ポシバ社が申請したオルキルオト島での処分場建設を政府が00年に原則決定。04年から調査施設オンカロの建設が始まり、12年末にはポシバ社が最終処分場の建設許可を正式に申請した。

2013-02-17 22:33:55
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【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ③-9  ポシバ社のレイヨ・スンデル社長(65)は処分場の稼働時期を22年と見通し「計画から2年遅れているが目標の範囲内。誰も『2年遅れているのか」と驚いたりしない』と順調さをアピール。

2013-02-17 22:35:20
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ③-10 一方、使用済み燃料を再利用する核燃料サイクル政策を掲げてきた日本。処分場選定が動き始めたのは02年のことだ。

2013-02-17 22:36:39
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ③-11 06~07年に高知県東洋町で選定の第1段階にあたる文献調査に応募する動きがあったが、住民の反対で頓挫。以降、手を挙げる自治体はない。

2013-02-17 22:38:43
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【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ③-12 安定した岩盤といった自然環境や原発に対する国民意識など、両国には様々な相違点がある。しかし、最終処分場をめぐる現状の隔たりを生んだ最大の要因は、長期的な視野に基づき問題に向き合う姿勢の違いだろう。 (加藤太啓)

2013-02-17 22:40:06
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ③-13 フィンランドの最終処分場決定経過:1977年ロビーサ原発が運転開始→79年オルキルオト原発が運転開始→83年政府が2000年までに処分場予定地を選定する工程表を決定→95年ポシバ社設立→<続く

2013-02-17 22:41:17
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ③-14 続き>2000年政府がオルキルオトを処分場予定地に原則決定→12年ポシバ社が処分場の建設許可を政府に申請→22年最終処分場が稼働開始予定

2013-02-17 22:43:06