愛媛新聞連載 「北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ④ 地元自治体 経済に恩恵 日本同様」 2013年2月18日

 東京電力福島第一原発事故から間もなく2年。この間、エネルギー政策の在り方が議論されてきたが、私達は未だ確たる方向性を見いだせていない。原発を維持していくのか、自然エネルギー中心に転換していくのか。  いずれの先にも高い壁が立ちはだかる。日本より一足早く問題解決に取り組む北欧のフィンランド、デンマークを日本記者クラブ取材団の一員として訪問した。現状を報告する。(加藤太啓) ――愛媛新聞 「北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ① 地下420メートル 最終処分へ岩盤調査」(2月14日)より
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しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ④ 地元自治体 経済に恩恵 日本同様1: 最終処分場調査施設「オンカロ」とオルキルオト原発を抱えるユーラヨキ市。人口は約6千人で、面積は松山市を一回り小さくした約345平方キロメートル(陸上部)。フィンランドでも小さな自治体だ。

2013-02-18 22:45:01
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ④-2 ナット・イン・マイ・バックヤード(私の裏にはには来ないで)。必要性は理解されていても近隣での建設は反対される迷惑施設「NIMBY(ニンビー)」の典型である最終処分場。

2013-02-18 22:46:22
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ④-3 ユーラキヨ市が受け入れ方針を決めたのは2000年1月のことだ。市議会は賛成20、反対7の議決をもって承認した。

2013-02-18 22:47:39
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ④-4 「最も重要なキーワードは責任。原発のベネフィット(恩恵)を得るなら、廃棄物処理の責任も果たさねばならない]。ハッリ・ヒーティオ市長(53)はオルキルオト島から約10キロ離れた市役所で、その理由を雄弁に語る。

2013-02-18 22:48:33
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ④-5 オルキルオト原発の12年発電量は約144億キロワット時で、国内の消費電力のおよそ6分の1にあたる。「生活水準の維持に必要なエネルギーを確保するには二つの道がある。<続く

2013-02-18 22:49:23
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ④-6 自分たちで賄うか、ロシアから輸入するか。だが、ロシアにわれわれの未来を決めさせたくない」。原発が運転を始めた1979年以降、都市部に電力を供給し続けてきた自負がのぞく。

2013-02-18 22:50:34
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ④-7 理由はそれだけではない。ヒーティオ市長は「最終処分場への協力はあらたな発電ユニット建設につながった」と明言。地元経済へのメリットも処分場を受け入れた一因であると認める。

2013-02-18 22:51:21
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【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ④-8 事実、新設工事が大詰めを迎えるオルキルオト原発3号機の建設を、電力会社が政府に申請したのは、市が処分場の受け入れを決めた2000年だった。

2013-02-18 22:52:14
しまなみ @shimanamis

【愛媛】北欧エネルギー事情第1部原発のごみ④-9 建設が正式決定した02年以降、その「恩恵」が表れる。市で徐々に進んでいた過疎化がストップ。「3号機は1万人の雇用を生み出し、地元企業に多くのビジネスチャンスを与えている」(同市長)。建設に従事する労働者が国内外から移り住んできた。

2013-02-18 22:53:12
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ④-10 波及効果は市財政にも及ぶ。国からの交付・補助金が少ないフィンランドの地方自治体は収入の大半を自前の税金で賄う。

2013-02-18 22:54:21
しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ④-11 ユーラキヨ市の年間予算は5千万ユーロ(約60億円)。そのうち25%が原発企業関連からの税収で、3号機に続いて予定される4号機の工事が始まれば割合はさらに増える見込みだ。

2013-02-18 22:55:26
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【愛媛新聞】北欧エネルギー事情 第1部 原発のごみ④-12  電力供給や地域経済への影響懸念から、原発への依存を脱却できない。恩恵に対する責任から処分場受け入れを決断したユーラキヨ市の背景は、日本の原発立地自治体とよく似た構図が垣間見える。 (加藤太啓)

2013-02-18 22:56:33