【モブ視点】バディが離婚した【末爆】

マリコ @__mar1k0

離婚後にやっぱり復縁しちゃうバディください。

はにぃ。@シュテ市民兼ウルク民な審神者 @honey_boogie_TB

@__511 破局報道にざわめくも結局元鞘なのを見てなんだよ壮大な痴話喧嘩かよ末爆！ってなるシュテルン市民になりたいです…

マリコ @__mar1k0

@honey_boogie_TB なりたいです… してください… そういう話をください…

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@__511 「ヒーローバディ、ついに破局！」そんな見出しが誌面を飾ったのを見たとき、正直またかと思った。公私共にバディであるあの二人がこんな風にゴシップ誌で騒がれるのはよくある事で、その半分はガセネタ、半分は他愛ない痴話喧嘩だと市民の殆どが知っている。けれど今回は毛色が違った。

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@__511 よく見れば、その見出しが載っているのは低俗なゴシップ誌なんかじゃなくヒーローTV監修のマンスリーヒーローで。「嘘でしょう！？」思わず叫んでしまったら、近くに居た他の買い物客が一斉にこちらを向いた。慌てて雑誌を掴んでレジに向かえば、店員が同情の眼差しを向けてくる。

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@__511 その目がまるで同志を見るようなものだったことに勇気づけられて、帰宅と同時に何とか冷静を装って開いた雑誌には、理由こそ書かれていないけれど彼らが司法局に離婚届けを提出して受理されたこと、ヒーローとしての活動はこれまで通りに行われることなどがしっかりと書かれていた。

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@__511 慌ててネットを立ち上げれば、SNSも掲示板もその話題でもちきりだった。本当に離婚したらしいということで、殆どがお葬式状態。一部の過激なバーナビーファンがお祭り状態で、熱狂的なタイガーファンと戦争でも始めそうな雰囲気だ。アポロンの広報に飛んでみれば、今夜10時から

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@__511 緊急会見を開くと書かれていた。ネット中継とヒーローTVチャンネルで生放送。もちろんテレビにかぶりつくように見守っていた会見にはタイガー1人だけしか現れなかった。 「どうも、ワイルドタイガー ワンミニットです」そんな自己紹介から始まった会見は、ごく淡々と進んでいった

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@__511 私ことワイルドタイガーとバーナビー・ブルックスJr.は先日正式に離婚届けを提出しました。…ええ、問題なく受理されましたよ。離婚を言い出したのは私の方です。理由は…まぁ、価値観の不一致ってやつです。お互い1番大事な所が違って、譲れなかった。それだけです。

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@__511 ええ。いえ、バニーの事は愛してますよ、もちろん。けど、好きだけじゃダメなんだってこと、あるでしょう？俺たちは夫婦である以前に、ヒーローなんですから。

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@__511 そんなタイガーの話を聞いて、なんとなくほっとしてしまったのは私だけじゃないだろう。2人がタイガー&バーナビーとしてヒーローを続けるために必要だと思ったなら、きっとそうなんだろう。これからもヒーローとしての2人を応援していこう、そう思ったのに。

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@__511 数日後、街で見かけたバーナビーは酷い顔をしていた。いつも綺麗に整えられていた髪はもつれて、目を真っ赤に泣き腫らして、特徴的な髭の男性の腕を、縋り付くように掴んで。「夜、眠れないんです」声はかすれていたのに、不思議とはっきり耳に届いた。「あなたが居ないと眠れない」

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@__511 「…バニー。こんな所でする話じゃないだろう？」「だって、あなたが逃げるから…！僕はあなたが居なきゃダメなんです。お願い、帰ってきて…」通行人全員が、さりげなくその場に足を止めて2人の会話に聞き耳を立てていた。「っだ！お前だって離婚に同意したろ！何で今更…」

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@__511 「確かにあの時はそれが1番いいと思いました。けど、離れてみて分かったんです。ただのバディじゃ足りない。他の誰かがあなたのプライベートを独占することになったらと思うと気が狂いそうなんです」タイガーは天を仰いだ。「お前、結局それが離婚の原因だって、分かって言ってんの？」

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@__511 「誰彼構わず俺と話しただけで威嚇して、ついには救助した相手にまでくだらない嫉妬して、お前ちょっとおかしくなってただろ？あのままじゃ、マジでそのうちヒーロー続けられなくなってた。だから別れようって話し合って決めたんだろ。バディとして、ずっと2人でヒーローやるって」

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@__511 「そうですけど、でも！離れて余計に僕はおかしくなったんです。不安はどんどん増して、…自分でも怖いんです。何をしでかすかわからない。あなたがただ、恋しいだけなのに」さめざめと泣くバーナビーに、タイガーは困り果ててしまったように見えた。

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@__511 まるで癇癪をおこした子供に飴を与えてもよいものか悩む大人のような表情をして、ただバーナビーを見つめている。やがてタイガーはため息をひとつ、吐いて。「わかった。バニー、お前が望むなら」怯えるように肩を震わせたバーナビーが、弾かれたように顔を上げる。

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@__511 「ほ、んとう、に？」目を見開くバーナビーに、タイガーは微笑みかけた。「その代わり、二度と俺の気持ちを疑うな。誰と飲みに行こうが会話しようが、俺の帰るところはお前だってちゃんと分かれ」「はい…」「あと、ブルーローズにちゃんと謝れるな？」「…はい」

はにぃ。@シュテ市民兼ウルク民な審神者 @honey_boogie_TB

@__511 ブルーローズとの間に一体何があったのかはわからないけど、不本意そうながらもバーナビーがうなづいた事で2人の間では合意に達したようだった。自然と、その場に居た人たちから拍手が生まれる。「っえ！？」そこで初めて、一部始終を見られていた事に気づいたらしいタイガーが、

はにぃ。@シュテ市民兼ウルク民な審神者 @honey_boogie_TB

@__511 ポケットからアイパッチを取り出して目元に貼り付ける。ああもう、今更なのに。「ど、どーもっ、お騒がせしました～っ」バーナビーの腕を手にとって逃げ出すタイガーをただ見送る。手を引かれるバーナビーの幸せそうな表情を見たら、やっぱり彼にはタイガーが必要なんだなって強く思った

はにぃ。@シュテ市民兼ウルク民な審神者 @honey_boogie_TB

@__511 そのほんの数日後。今度はバディ揃って開かれた再婚会見は、そりゃあもう目も当てられないくらいにラブラブのデレデレだった。主にバーナビーが。2人が無事に復縁して良かったって、心から祝福したけれど…私も含めて、多くの市民はこう思ったに違いない。末長く爆発しろ！って。おわり