twitter版鋼鉄の旋律第一話【Fallen Angel】
ある日の夕方、私はいつものようにコンビニでチョココロネを買って、行きつけのCD屋さんで面白そうなバンドのCDを探した後、ポイズンのフォーリンエンジェルを聴きながら帰り道を歩いていた。(2)
2013-02-24 19:52:38よく周りの子からは趣味が古臭いとか、へヴィメタルなんてと言われるけれど、好きなものは好きなんだからしょうがないと思いたい。(3)
2013-02-24 19:53:22でも私はこうした毎日が楽しくもあったのは確かだったし、このまま続いてもいいかな(でも高校生にもなって彼氏が出来た事がないのはちょっとヤバいかな、とは思ってる)、なんて考えてもいた。(5)
2013-02-24 19:55:42すると突然、空が血のような赤色に変わった。私は立ち止まった。そして急に酷い疲れを感じて、柵に寄り掛かった。(6)
2013-02-24 19:58:55そして私は、自然を貫く果てしない叫びを聴い・・・てはいないし、突然へんてこでコワイ絵を思いついたわけでもないけど、とにかく、突然夕方の空どころじゃない位真っ赤になった空に驚いて足を止めてしまった。(8)
2013-02-24 20:00:13「見つけたぞ!!!まずはお前を殺してやる!!!」 突然、おどろおどろしい声が空から私に向かって雷のように鳴り響いた。私は今度こそ本当に怯えきって、その場に棒立ちになってしまった。何かが真っ赤な空から降りてくるのが見えて、私はもう気を失いそうになっていた。(9)
2013-02-24 20:00:49私はついうっかり、まるで悪魔でも降りてくるかのような今までの雰囲気と、実際に降りてきたあまりにも可愛らしく、あどけない(しかし確かに目つきは悪いし肌の色は白すぎるので、人間じゃない事は明らかだ)姿をした少年とのギャップに、かなり間の抜けた返事をしてしまった。(13)
2013-02-24 20:02:21すると、その反応に少年はかなり驚いたようで、 「えっ…ま、魔界の副大魔王を前にして、随分と余裕を持っていられるのだな、人間!」 と返事をしてくれた。(14)
2013-02-24 20:02:51その意味不明な自己紹介に私はどう返事していいのか分からず、「ふーん魔界の副大魔王なんだすごいね!」と更にテキトーな返事をした。するとやっぱりあまりよくない返事の仕方だったみたいで自称副大魔王さんは「うぐぐぐ……ばかにしおってー!」遂にブチキレてしまった。そして次の瞬間、(15)
2013-02-24 20:04:55私は何が起きたのか分からないまま、気が付くと後ろの川沿いの土手に体がめり込んでいた。そして、その状況が分かった瞬間に、全身に今まで経験した事の無い痛みを感じた。(16)
2013-02-24 20:06:13私は言葉にならない叫びを上げた。そしてそれを聞いた少年は、子供らしさの欠片も無い悪魔のような笑顔で私を威圧してきた。「か弱き、愚かな人間よ。黙って俺様に恐れおののいていれば、楽に殺してやったものを!」 こいつは本気だ。このままだと私は殺される……私は直感した。(17)
2013-02-24 20:08:21そして少年は右手の指を縦にそろえた。そしてその手で、私の胸……心臓を貫こうとその腕を振り上げた。「だが女子供を無駄に痛めつけるシュミは、俺様には無い。慈悲深き俺様に、感謝しろ!」(18)
2013-02-24 20:10:14