川上悦夫の配合論

『書斎の競馬』 8号 "カリスマ生産者"川上悦夫の配合論(下)より抜粋 (7号は望田さんの「Riverman≒*シル」だったので割愛) ということでインタビュアーは望田潤氏
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@ukai_yasunari

ブライアンズタイムにはハイぺリオンの血が合いますね。ハイペリオンの血を強く引く牝馬がね。マヤノトップガンの母アルプミープリーズもヴェイグリーノーブルとかアリバイとか、ハイペリオンが強いですから」

2013-02-27 22:22:32
@ukai_yasunari

「引退してうちに戻ってきてるスプリングバーベナにしても、母の父がピットカーンですからね。ピットカーンも父がペティンゴで母の父がバウンティアスで、ハイペリオンの血が強いんです」

2013-02-27 22:23:34
@ukai_yasunari

「ブライアンズタイムの代り(原文ママ)にサンシャインフォーエヴァーを付けようとは思わないですね。

2013-02-27 22:25:57
@ukai_yasunari

たしかに血統は同じだし、競走成績はサンシャインフォーエヴァーのほうが上なのかもしれないけど、やっぱりそこは実馬を見た時の感触だよね。何かピンとくるものがなかったというかね。サンシャインフォーエヴァーの場合は」

2013-02-27 22:27:21
@ukai_yasunari

「過去の成功例みたいなのは頭の中にありますね。こういう血とこういう血は合うなとか。例えば、ハイペリオンの血を受けた牝馬にはグレイソヴリン系の種牡馬が合うとかね。マヤノペトリュースはそういう発想から出た配合です」

2013-02-27 22:31:04
@ukai_yasunari

「昔はね、テューダーペリオットとかチャイナロックの肌にアローエクスプレスとかね、そういう配合がよく走ったんですよ。

2013-02-27 22:32:01
@ukai_yasunari

海外の活躍馬にもゼダーンにハイペリオンが入ったのとか、けっこう多いんですよね。そういうのを小さい時から見て、いろんな成功例が頭の中に入ってて……って感じですね」

2013-02-27 22:32:48
@ukai_yasunari

「ナリタタイシンの配合にしても、ヴェイグリーノーブルとか、スワップスとか、アヴァーナントとか、ハイペリオン中心の組み立てになってます。タイシンとペトリュースの母の父ラディガにしても、リボー系というよりはハイペリオンが強いところが好みですね(ラディガはハイペリオン4×4)。

2013-02-27 22:34:31
@ukai_yasunari

マイヨジョンヌにしても祖母の父はハイペリオン系のチャイナロックですからね。基本的にハイペリオンの血が好きなもんだから、好みの血を掛け合わしていくと自然とハイペリオン中心の配合になっちゃうんだよね(笑)」

2013-02-27 22:35:25
@ukai_yasunari

「結局ね、うちぐらいの規模の牧場だと、超一流の種牡馬とか競走成績の馬ってのはなかなか買えないわけですよ。G1馬を産んでいたりとか、G1をいくつも勝っているような牝馬とかはね。じゃあどするかっていうと、血統・配合が面白いのを自分で作るか、あるいは探してくるしかない。

2013-02-27 22:37:00
@ukai_yasunari

生産馬の配合を考える時とか、馬を買う時には、この牝馬にはこの種牡馬を付けると……って、頭の中で5台くらいまではシミュレーションできますね。だいたいこんな感じになるな、こんなクロスができるなとかね。近親交配も意図的にやりますよ。繁殖としてのことも考えたりしてね。

2013-02-27 22:38:11
@ukai_yasunari

とにかく、この血統はこういう配合が成功するだろうとか、こういう血にはこういう血が合うだろうとか、そういうことを意図的にやらないと、なかなか強い馬はできないと思いますね。

2013-02-27 22:39:21
@ukai_yasunari

例えばアウトブリードっていうか、アウトサイダーの血統から、ときどき超がつく大物が出たりしますよね。でもそういう配合は、その馬自身は走ったとしても、種馬としては成功しないことも多いですからね

2013-02-27 22:40:28