映画「（ハル）」えだまめレポ

超越頭脳明晰優秀学生きなこ @edamamekinako

今日の映画は「(ハル)」(森田芳光監督)。当時まだ新しかったパソコン通信を通じた顔の見えない恋愛を描いた本作。文字での小さなやりとりが積み重なり、じわじわと鳥肌の立つクライマックスがとても良かった！ 17年前の深津絵里が今と変わらず綺麗で、彼女の演技に胸が波立つ思いでした。

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森田芳光監督の演出は「家族ゲーム」の時なんかも斬新で面白かったのですが、「(ハル)」はもっと大胆でした。

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文字でのやりとりを字幕で表現するという実験的な手法を取っていて、「まるでゲーム(ビジュアルノベル)じゃん！」と思って観ていたのですが、サントラの使い方もまるで現代のビジュアルノベルのようでした。

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顔が見えないなかで小さく思いを積み重ねて、積み重ねて……そうして実際に出会えた時の、なんというか、身体の底からじんわりと湧き出すような暖かさが広がって。涙もろい私ですら涙はこぼれなかったのは、堅実に積み重ねてきた二人のささやかな幸福に尊敬の念を抱いていたからかもしれません。

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ああいう「駄目押し」、ゆっくりと時間をかけて思いを深めていって、綺麗なサントラをだんだんと情感深く流す手法は、わりと好みだったりします。そしてだいたいの場合そこで私の涙のダムは決壊します。

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や、実に良かった。THE BOOMのノリのいいエンディング曲も、一瞬「えっ？」と思わされたけど、ああいうすっきりと後味のいい終わり方はすごく幸せな気分になれる。