Love_Voice 再放送

Sakura yeye @m_f_y824

おでこにタオルを乗せて冷やすと気持ち良さそうに寝息をたてはじめる。部屋を後にしようとすると、その人の手が見えてなんだかさみしそうで、…その手に触れる。弱く握り返すその手を強く握り返す。途端に欠伸が出て。知らないうちに見ず知らずの人の部屋で眠ってしまった。＃Love_Voice 6

Sakura yeye @m_f_y824

床に落ちてたTシャツを掴み なるべく顔をそらして 着てる服を脱がす。弱った身体は力が無くて脱がした途端に私に寄りかかる。『…きゃー』声をあげる。その人の身体は熱を帯びて熱くて吐息は絶え耐えで。恥ずかしがっていた自分を恥じて着替えさせた。＃Love_Voice 5

Sakura yeye @m_f_y824

おでこにタオルを乗せて様子をみる。この人が誰だかわからないけど、病人をほっとけないし。おせっかいかな？『すごい汗。着替え』周りを見渡して『上だけでも、ああ、この人。男の人だし…でも、病人だし』見ず知らずの男性の着替えさせることに躊躇する。『ああ、でも』＃Love_Voice 4

Sakura yeye @m_f_y824

何にもない殺風景な部屋。何だろ？寒い。誰も寄せつけない雰囲気がする。部屋のベッドにはうなされてる人。『大丈夫ですか？』たくさんの汗をかいて横たわる人。恐る恐るおでこを触る。『…すごい熱』慌ててキッチンに走り『…氷…タオル』その時の私は無意識に行動してた ＃Love_Voice 3

Sakura yeye @m_f_y824

聞こえてくる声に異変を感じた。あのドアから。なんか うなされてる？ドアに耳をすませると、やっぱりうなされてる声。…干渉しない。だけど、ほっとけない。意を決して、あの開かずのドアをノックした。『大丈夫ですか？』中から返事は無い。私はドアノブに手をかけた。＃Love_Voice 2

Sakura yeye @m_f_y824

その部屋はいつも閉ざされていて、どんな人なのか。顔も知らない。お互いを干渉しないことがシェアハウスでのルール。気になるけど。今日も閉ざされたドア。ドアの先に私の人生を変えた人がいるなんて。自分の夢しか見てない私には気づかなかった。最愛の人がいるなんて＃Love_Voice 1

Sakura yeye @m_f_y824

episode 輝きを放つリングの内側の文字を指先で触る。知らない文字の意味…リングを握りしめる。わからない文字が書かれた楽譜。書き加えられた文字の片隅に小さく書かれた言葉。私の名前と言葉。覚えたての文字を眺めて目を閉じる。大事な人がくれた声。俺の…私の声。＃Love_Voice