kaz_poo マイ怖(仮題)

@kaz_poo の実話怪談や厭な夢の話、雑記などです。
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(かずぷー) @kaz_poo

女は、市販の白い防菌マスクで両目と鼻を隠していた。口だけが剥き出しになる格好だ。ラードでも塗ったように光る真っ赤な唇が笑っていた。この女に関わってはいけないと直感したところで目が覚めた。が、身体が動かない。ドアノブがガチャガチャ鳴る音がした。「責任とれ」 女はまだ居た。

2010-09-05 03:39:07
(かずぷー) @kaz_poo

寝室は溶けた飴のような重い空気で満たされており、それが少しずつ天井や壁をひしゃげさせていく。女から生じる瘴気が家の中に入り込んでいるせいだと思えた。ぐずぐずしていると、今度は女自身が家の中に入ってしまう。私は寝返りを打とうとあがいた。

2010-09-04 23:37:00
(かずぷー) @kaz_poo

何度目かのあがきで寝返りに成功。そこで目が覚めた。全部、夢だった。そう、あれは夢なのだ。ただ……。翌日から、同じフロアの住民が立て続けに引っ越したのは夢ではない。

2010-09-05 03:40:34
(かずぷー) @kaz_poo

【kaz_poo マイ怖(仮題)】 「逝くまでの時間」 #tknk

2010-09-04 02:11:10
(かずぷー) @kaz_poo

Uさんは夢の中で赤ん坊を抱いていた。その顔はUさんの亡き父のものだった。赤ん坊が口を開く。「息をしなくなってから本当に死ぬまでには時間がある。本当に死ぬのを待つ、その時間が辛かったな……」 夢を見たその日は丁度、Uさんの亡父の命日だった。

2010-09-04 02:12:01
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