二人のマジシャンが語る「批評」すること。
「プロのやることにアマチュアが口を出すな。」というのは、要するに「文句があるならじゃあお前やって見ろ」の言い換えでありまして、「できない人が自分よりはできてる(けど完璧ではない)人を悪く批評する」ことの是非は、おそらく永遠に決着しない問題でしょうね。
2013-03-27 04:01:17「別の分野ではプロである」というのも「プロであることの厳しさ」みたいな点で言えることがありそうであり、「その分野のことがわかるか」という点ではやはり門外漢には違いなく、言えることが無さそうでもあり、
2013-03-27 04:06:56そもそも批評は、(対象より優れた)実作者や専門家でないとやっちゃいけないのか、やってもいいのか、とか、そういうのの外側にいる人にこそなお善し悪しがわかるのが良いのか、わかる人にしかわからないものこそが良いのか、とか、何かと難しいものです。
2013-03-27 04:07:52「じゃあお前やってみろ」問題(今さっき命名)に出くわす度に、もう今は亡くなった、ある手品論議の好きな人が、「手品上手くなくてもいいから、手品を評論できる人が出てくるべき」みたいなことを言ってたのを思い出します。僕は手品のプロではありませんが、手品上手くなりたいです。
2013-03-27 04:12:46あと、中島みゆきの「時刻表」の一節ですね。 「誰が悪いのかを言いあてて どうすればいいかを書きたてて 評論家やカウンセラーは米を買う 迷える子羊は彼らほど賢い者はいないと思う あとをついてさえ行けば なんとかなると思う 見えることとそれができることは 別ものだよと米を買う」
2013-03-27 04:17:39@t_aldehyde 「やってみろよ」と「やったことあんのかよ」でもちょっとニュアンス違いますよね。「経験の有無」という一種の不可逆性が大きな壁になっている気がします。何事も実際に経験すると想像だにしなかったことがあるもので、想像自体は非常に重要ですが万能ではないといいますか。
2013-03-27 04:18:29@rouis_ymgs その違い、大きいですし、「やったことある」と、大それたことが言えなくなるというのはありますよね。思うに「難しさ」は、やったことがあって、(できれば)出来たこともないとわかりにくいのに対して、「駄目さ」は、わりと分かりやすい、その差によるものも大きそうです。
2013-03-27 04:22:42@rouis_ymgs 「ダメなんだけど、難しいことに挑んだ末の、わずかばかり成し遂げたこともあることがわかる上での、ダメさ。いや、結局ダメなんだけど。」みたいなのも「やったことある」とわかったりしますしw。
2013-03-27 04:25:25@t_aldehyde なるほど、「難しさ」と「駄目さ」の本質は仰るとおりだと思います。あとは「悪いもの」は減点法的に指摘しやすいですが、「良いもの」は加点法というか「≒好き」であって、かなり好みの要素が大きい気もします。「ダメだけど好き」と「良いけど好きじゃない」の間の難しさ。
2013-03-27 04:29:23@rouis_ymgs ある水準までは「明らかに間違ってる」があるのですが、その水準を超えたら「好みの問題」なのですよね。人に評を請われたときは、「直せそうなところを改善方法込みで指摘して、それと別に良いところを褒める」とかが理想なのかなと。自分の色に染めたい場合を除いて。
2013-03-27 04:35:56過去にちょっと特殊な営業職に務めていた頃、そのお陰で北陸の「あらゆる業種の大企業のほとんどを見て回ることができたこと」と「結婚して子供ができた」というのは自分の人生において大きなアドバンテージだと自分では思う。
2013-03-27 04:39:18稀に後輩の手品を見たりして意見を求められることもないではないのですが、十分に腕があり、自分を持った人ならともかく、そうでないまだ手品師として固まってない段階の人には、何を言ったものか気を揉みます。僕ならどうするかを述べ立てて、僕の写しのようにするのが正解とはとても思えませんし。
2013-03-27 04:42:31@t_aldehyde そうそう、個人的には何かアドバイスを求められたら「良い点と悪い点の両方」を「その理由とセット」で伝えるようにしています。その伝え方も「これが悪いから直そうね」ではなく「これを直すともっと良くなるよ」となるよう心掛けています。
2013-03-27 04:45:27でもまあ、「欠点が目につきやすい」というのは「改良者」としては得がたい資質で、「瑕が見える」なんて言い方をすることもあります。そちらに話が行くと逸れるのでこの辺で寝ます。
2013-03-27 04:49:12@t_aldehyde 本当にw まぁ、僕は口が悪い所為でかなり損をしてきたので…元々ハードモードなのに更にそれに拍車を掛けるのは得策ではないと今さらながら思い直した次第ですw
2013-03-27 04:54:26比較的近年になってからなのですが、「本音」と「建前」の間に『何も言わない』というグレーゾーンがあることに気づいたのが、もしかしたら我が人生最大の僥倖かも知れません(早く気づけよw)
2013-03-27 04:57:05昨夜の一連のツイートに付け加えて。ちょっと極端だけど「経験者は、非経験者の意見を甘受すべき」だと思う。非経験者のそれは時として短絡的や独断的で、また好戦的だったり不遜にも聞こえる。でも、そういった一種の「反骨精神」は過去の自分にもあったはずだ。どの経験者もかつては非経験者だった。
2013-03-27 15:57:01つまり「非経験者の肉声に逆上する経験者」は「自らを顧みることができてない」。非経験者の猛々しい発露を、経験者は余裕を持って暖かく受け止め、優しく諭すべき。それを跳ね除けるのは過去の自分の否定であり、過去の自分すら肯定できない経験者の経験には、果たしてどこまでの価値があるのだろう。
2013-03-27 16:11:08これからどこまでどれだけ生意気でいられるかわからないけど、僕は今でも生意気で、昔はもっと生意気だった。だから生意気な若者を見ると、とても微笑ましい。それが生意気であればあるほど。これが、ほんの幾ばくかの経験と偏心と引き換えに、武器であったはずの牙を摩滅した、この老骨の率直な意見。
2013-03-27 16:18:29