たみやさんの殊能将之先生の思い出話

たみや @tamiya1

自分のような、殊能先生が殊能先生を名乗る前にちょっとだけすれ違った人間が殊能先生について語るのもおこがましいような気がするのですが……　まだ受け入れたくない気持ちが強いので欠片のような思い出話を

たみや @tamiya1

初めてお会いしたときの、水色のシャツと白い折り目の効いたズボン、サスペンダー、というスタイルが今も目に蘇ります。堀田旅館の、古い和風の廊下だったからよけいに。なんともしゅっとした姿でした。そして、きっと、私なんかには理解できないほど頭が良いんだろうなあ、という第一印象。

たみや @tamiya1

お仲間と話しているときは難しそうなお話しをしていましたが、私や友人と話すときにはちゃんと私のレベルに合わせてお話しをしてくれました。とにかく、映画のお話が上手で、聞いているとそれだけで自分も見たような気分になりました。

たみや @tamiya1

今でも忘れられないのが『フライトナイト』について語られたときのこと。「それで、リンゴをかじってみせるんだよ。にやっとして……その歯形で」うったりとリンゴをかじるジェスチュア。最初から最後まで夢中になって聞き入っていました。

たみや @tamiya1

そのお話はものすごく楽しかったのですが、名古屋から帰る名鉄に乗って、友人と会話したのは、この方について「頭の良すぎる人って、いろいろ大変そうだね」ということでした。はたちまえの小娘にすら感じられるほど、殊能先生は頭良すぎて大変そうでした。

たみや @tamiya1

その後の、ファッションの大転換とか、小説家デビューとかについてはよくわかりません。でも、これからも、多分、『フライトナイト』は見ないと思います。あのとき語ってもらった記憶のまま残しておきたいので。

たみや @tamiya1

昨夜動揺のままほじっていたらその頃のペーパー等いろいろ出て来て、そこには自分の落書きなんかも残っていて……あの喫茶店に集まっていた皆さんの似顔絵なんかもあったのですが、殊能先生だけ、悪魔のようなハネがつけてあって、当時の自分はこんな印象を持っていたのかと改めて思いました

みなかみ @no_nashi

たみやさんの追悼ツイートをこくこくうなずきながら読む（だいたい同じ立ち位置なのです）。そうなの、今の今まで向こう向いてスゴく難しい話をしてたと思ったら、こっち向いてさらっとわたしレベルの話を始めたりするの。何でもよく見ててよく気がついて、頭よすぎて大変そうだとずっと思っていたの…