4.11企画

黒子っち愛でbot @krkbs_bot

【4.11企画①】テツヤが突然天から降ってきた。腕の中に抱き止めたテツヤは僕の知るテツヤより少し大きい。「…え？ここは」「僕の家の庭だけど」「君は…赤司君？」「そうだよ、頭でもおかしくなったの？」「どうして帝光の制服を着てるんですか？」「テツヤこそ、何で見慣れない制服を着てるの」

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【4.11企画②】「それは…って僕どうして赤司君の家に？」これでは埒があかない。テツヤは混乱していて状況がわかっていないみたいだし、空から降ってきたことを考えても、テツヤの身長を考えても(僕より大きいとか有り得ない)このテツヤは僕の知るテツヤじゃない。中学生のテツヤじゃない。

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【4.11企画③】「高校生？」「はい」家に上がって落ち着いたテツヤが少しずつ話し出した。高校生であると、誠凛という高校に通っていると。急に目が眩んだと思ったらここにいたと。「じゃあこのテツヤは僕より歳上なんだ」「このって言わないでください」「今より生意気だね」

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【4.11企画④】「焦らなくてもそのうち元に戻るよ」「随分追い付いてますね」「テツヤの知る僕が今まで慌てたことあった？」「…ないです」「そうでしょ。そのときが来るまで話をしようよ。高校、どうやらテツヤと僕は違うところに行ったようだね」

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【4.11企画⑤】「赤司君は京都の学校に行きました。僕は東京です」「ふうん」「…」「どうしたの？」「驚かないんですね」「未来の僕がしたことだ。過去の僕が口を出すことじゃない」「…赤司君のそういうところ、本当に脱帽します」

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【4.11企画⑥】「テツヤは、変わったね」「え、どこがですか？」「教えてあげない」教えたくない。未来は残酷だ。ずっとこのままでいてほしいと願い相手ほど変えてしまうのだから。「ひどいです」「未来の僕は、テツヤにもっと酷いことをしたんじゃない」

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【4.11企画⑦】「未来の僕が過去の赤司君をとやかく言う資格はありません」「テツヤも言うね」「僕と赤司君の関係は秘密です。その方が楽しいですから」「確かにね」この時代より幾らか大人っぽくなった顔が綻ぶ。

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【4.11企画⑧】「僕が変わったって言いましたけど、赤司君がいなければ変われなかった部分も赤司君がいたから変わらない部分もたくさんあります」テツヤの身体が消え始めた。どうやらこの奇想天外な出来事も終わりを迎えるらしい。「…テツヤ」「はい」「未来で待ってて」「はい」

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【4.11企画⑨】さっきまでテツヤがいた空間はまだ少し暖かい。どうやら夢ではなかったようだ。時間にすればほんの数十分の出来事。未来の僕は、帰って行ったテツヤをちゃんと受け止められただろうか。「さあ、この時代のテツヤに会いに行こう」この出来事は、内緒のままに。【終わり】