社畜兵といムズ

降り注ぐバグ。 舞い降りる仕様変更。 欲望と秘密と暴力のビルド、プロジェクトが燃える。 圧倒的、ひたすら圧倒的遅延が蹂躪しつくす。 ささやかな望み、芽生えた愛、絆、健気な野心、 続きを読む
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†とい†@良いお年を @tswi

崩れ去る信義、裏切られる合意、断ち切られる納品物。その時、呻きを伴って流される社畜。SEは、何故。理想も現実も無理を飲み、涙を隠している。血塗られた過去を、見とおせぬ明日を、切り開くのは力のみか。 次回、『先輩、もう勘弁してください』。といは、絶望に向かう折れた針。

2013-04-23 21:07:20
†とい†@良いお年を @tswi

要件はたわみにたわみ、そして、放たれた。怒涛とは、まさにこれ。疾風とは、まさにこれ。チーム間を荒れ狂う狂気と殺戮。因習も伝統も火に焼かれ、波に呑まれ、過去へと流され行く土砂流。悲劇は堆積され、歴史とならず、生かされない。 次回、『肉食う』。といは、政治の裂け目に打ち込まれた生贄。

2013-04-23 21:10:30
†とい†@良いお年を @tswi

今回の案件が終わる。振り返れば遠ざかる仕変の地獄。デスマよさらば。薄れ行く意識の底に、仁王立つ上司と客先。耳に残る叫喚、目に焼き付く炎。次の案件が始まる。システム開発と呼ぶにはあまりに厳しく、あまりに悲しい。 次回、『暗澹』。といは、次の巡礼地に向かう。

2013-04-23 21:13:04
†とい†@良いお年を @tswi

全ては、就職活動から始まった。SEは生まれ、SEは死ぬ。天に親会社があれば、SEには服従がある。納品日に追われ、辿り着く果ては何処。だがこの命、求めるべきは何。目指すべきは何。討つべきは何。そして、我は何。 次回、『もう分からない』。目も眩む破壊の中を、といが走る。

2013-04-23 21:16:26
†とい†@良いお年を @tswi

WBSの闇を、ただ行く。巨大な工程表が乗せているのは、金か、地獄か。御社の無理が、弊社の無理が、巨大な進捗報告会の中で育まれる。SEは委ねた。姿現さぬ支配者に。やがて破られるであろう、しばしの仕様確定を。 次回、『ふざけんな』。リスケジューリングの幕が開く。

2013-04-23 21:19:58
†とい†@良いお年を @tswi

過去からのエビデンスが、SEを射抜く。傷ついた魂は、言い逃れを求めて過去ログをさまよう。SIの光、SIの影、社畜兵の痛み。破棄したはずの合意、死んだはずの仕様が、といの新たなタスクを発掘する。 次回、『幻覚』。病んだ魂に、安息はない。

2013-04-23 21:22:43
†とい†@良いお年を @tswi

この果てしなく広がる闇は、顧客の横紙破りのためにあるとしたら。今日という日が、政治調整のためにあるとしたら。地獄は、このパーティションの隣にあるはずだ。ここはもう十分に見た、十分に。 次回、『不可能ですよ』。だが、今日という日が、明日のためにあるのだとしたら。

2013-04-23 21:25:13
†とい†@良いお年を @tswi

何故にと問う。答えは無い。だが、SIが案件を得てより以来、問いに見合う答えなどないのだ。問いが正義か、答えが正義か。果てしないメールの打ち合いに散る火花。その瞬間に刻まれる影にこそ、真実が潜む。 次回、『ロキソニン』。受注した者は常に問い、答えの中にはいつも罠。

2013-04-23 21:28:12
†とい†@良いお年を @tswi

要望の究極に、抵抗の究極に、共に潜むのは殺意。完全なる殺意はもはや感情ではなく、冷徹なる意思。SEは、人に似せて作られたという。それでは、SEは人ではないのか。 次回、『たいしたことないっしょ?』。顧客は、といを挑発する。

2013-04-23 21:29:53
†とい†@良いお年を @tswi

赤い工程表、赤いBTS。流されたおびただしい仕変がこびりついた、不吉な色。ここには、社畜の鋭い爪痕が刻まれている。 次回、『さんざん確認したじゃねーか!!』。かつてこの案件には社畜兵が蠢いていた。

2013-04-23 21:32:48
†とい†@良いお年を @tswi

たとえそれが、別のチームの出来事であろうと、思い出すのもおぞましいことがある。ましてやこの身、このチームに起きたインシデントが、逃げられぬ指弾を引き寄せる。目に焼きつく炎、耳にこびりつく叫喚。寝袋の中でチームメンバーが呻く。 次回、『死んだ方がまし』。復讐するは我にあり。

2013-04-23 21:34:16
†とい†@良いお年を @tswi

チーム、望み、笑い。かつてこの社畜兵に息づき、溢れていたもの。それらは、ある日焼かれて一握りの辞令。辞令はまかれて社内を覆い、砂漠となった。怒りと悲しみのといの素顔が、荒れた空気にさらされる。 次回、『恩讐』。吹きつける怨嗟が、心に刺さる。

2013-04-23 21:36:40
†とい†@良いお年を @tswi

求めても、求め得ぬ最終合意。望んでも、望み得ぬ仕様凍結。狂おしいまでの渇きが、叶わぬ思いが、殺意と闘志を生む。心に地獄を持つSE同士が、壮烈なる対決を生む。 次回、『とろけそう』。流される客先の血潮で、渇きを癒す。

2013-04-23 21:38:44
†とい†@良いお年を @tswi

なぜ、どうして覆る。なぜ昨日と話が違う。落ちたリスケの底で、互いの心の中を覗く。そこには、荒涼たる砂漠の中、暗夜に銃を求めて立ち尽くす、孤独な社畜の姿があった。 次回、『苦労』。死が社畜兵を解き放つまで。

2013-04-23 21:41:02
†とい†@良いお年を @tswi

己の放ったリマインドメールが、取引先の中の担当者を打ち砕く。飛び散る破片と共に、エスカレーションする交渉ルート。遥かなヒエラルキーの彼方、もう手出しできない経営層、へ。 次回、『パーフェクトに出来上がってますよね?』。この言葉の中に潜むものは、何だ。

2013-04-23 21:43:36
†とい†@良いお年を @tswi

はじめから感じていた、心の何処かで。強い疑惑の裏にある火種を。一見簡単そうに見える要件の底に潜む地雷を。似た者同士。自分が自分であるために、捨てて来たものの数を数える。倒れた死体の声が聞こえてくる。 次回、『なんかイメージ違うんだよね〜』。一足先に自由になった社畜兵のために。

2013-04-23 21:45:40
†とい†@良いお年を @tswi

案件を覆う変更管理チケットの一粒一粒に、無限の謎を秘めた既存システム。ここに全てがある。要件が、仕様が、運用が、保守が。全てのものが、ここに収斂される。照りつける催促、吹き渡る抗議。Redmineの中に歴史が眠る。 次回、『キリのいいところまでよろしく!』。営業の陽気な声が響く。

2013-04-23 21:48:44
†とい†@良いお年を @tswi

チームを見捨てたのか、チームに見捨てられたのか。延々、悠久の会議資料を遡り、案件開始当初のRFPに行き付いた、社畜兵。初期メンバーが目指したものは何か。彼らが求めた改善は何か。ホールディングスの秘密がこのドキュメントに眠る。 次回、『さっぱり分からない』。3年ぶりに、稲妻が走る。

2013-04-23 21:51:19
†とい†@良いお年を @tswi

子会社とは、奴隷の事。数年を経て、メールフォルダの底に姿を隠したヒントを追って、といが走る。全てを包んで煙る資料棚に、プロジェクトのルーツを求めて社畜兵がさまよう。 次回、『いい感じで』。といは追い、そして追われる。

2013-04-23 21:54:29
†とい†@良いお年を @tswi

予定が捻れ、スケジュールが断裂する。クリティカルパスのはらわたが抉られる。垣間見えた、仕切り直しの輝きが野望をそそる。政治力学の暗闇に、巨大な鼓動が響き始めた。禁じられた扉を開くのは、嫌だ。 次回、『金曜までにできますよね!大丈夫ですよね!』。殺意の目覚めが始まる。

2013-04-23 21:57:16
†とい†@良いお年を @tswi

役員会議室へ。あらゆる権力が、あらゆる野望が、大いなる謎を秘めた禁断の地と向かう。住まうは神か、悪魔か。案件は歴史を遡り、部長は欲望を映し出す。 次回、『そう来る』。戦慄が、核心へと誘う。

2013-04-23 21:59:13
†とい†@良いお年を @tswi

社長同士の力関係が発する暗く巨大な引力が、ホールディングスのきな臭い火種を吸い寄せる。錯綜する権謀と術策。目に見えぬ無数の導火線に火が走る。忌まわしくも懐かしい、あのデスマ、あの徹夜が蘇る。 次回、『ポカーン……(^O^)』。開発室の大地が震える。

2013-04-23 22:01:01
†とい†@良いお年を @tswi

膨大な、あまりにも膨大なる業務命令の放出。社内標準を付き抜ける火玉。塵も残さず消え去る36協定。3年の歴史の彼方から、古代のRFPが爆発する。開発か、賠償か、人柱か。未知なる意志を触発したのは何か。 次回、『仕変』。社内の照明は消えない。

2013-04-23 22:03:50
†とい†@良いお年を @tswi

暗黒の経営層から届いた、親会社からの正式要望。謎の香りに包まれた、絶対権力の甘い味。そこには、欲望を満たす全てがある。逃避の誘惑に、あらゆるメンバーが魅せられる。 次回、『後継者』。プロジェクトを引き受けるのは誰か。

2013-04-23 22:06:43
†とい†@良いお年を @tswi

SI業界の喜びも悲しみも、一瞬の星の瞬き。全てが資本主義に仕組まれた、巨大なイルミネーションだとしたら。底知れぬデータセンターの中にしつらえられた、ただ一つの椅子に座り、いつ果てるとも知れぬ無数の試験を見続ける者。それがSE。 次回、『異論は認めない』。それが、我が運命なら。

2013-04-23 22:07:56