- asagihara_s
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【魔理沙の日記】 ○月×日 ひとつの妙案。計画としては気長に過ぎるかもしれない。ルーミアにその間、耐えさせるのは酷かもしれない。それでも――それでも、私はルーミアと一緒にいたいんだ。
2010-09-10 02:28:42【魔理沙の日記】 ○月×日 湖の図書館で、ルーミアに読み書きを教える件について話をつける。パチュリー相手におどおどしていたが、ルーミアの奴、意外と人見知りなのか? まあしかし、私なんかを目指さなくていいんだぜ? お前は私よりたぶん、ずっと長く生きるんだから。
2010-09-10 02:31:30【魔理沙の日記】 ○月×日 自分の知識や技術や経験を体系的にまとめて文章にするっていうのは、意外と難しいもんだな。世の中のたくさんの本は、みんな書き手が苦労して書いたものなんだと、今さらのように実感する。ああ、パチュリーに返す本、どれにするか決めておかないと。
2010-09-10 02:34:48【魔理沙の日記】 ○月×日 執筆はルーミアの寝ている間にしているせいで、ちょっと寝不足気味だ。ソファーでうとうとしていたら、いつの間にか隣でルーミアも眠っていた。かわいい寝顔。頬をつついてやって思う。どうしてこんなに、ルーミアと近づきすぎてしまったんだろう、と。
2010-10-08 00:31:27【魔理沙の日記】 (日付不明) 喰われる、ってのはどんな感覚なんだろうな。痛いだろうか。苦しいだろうか。それともそんなこと感じる前に逝っちまうもんかな。……腕の一本ぐらい、無くしてもすぐ生えてくるんなら、いくらでもくれてやるんだけどなぁ……。
2010-10-08 00:37:58【魔理沙の日記】 ○月×日 流星群は明日だ。でもちょっと雲行きが怪しい。晴れてくれるといいんだけどな。それで何が変わるわけでもないだろうけど、今なら流れ星に願いをかけたいんだ。いくらでも、いくらでも。ルーミア、お前とずっと一緒にいられますように、って。
2010-10-08 00:41:51【魔理沙の日記】 (魔力で隠されていたページ) このページを見ているのは、ルーミア、お前か?それとも別の誰かかな。もし、ルーミア以外の誰かがこれを読んでいて、そこにルーミアが居ないなら、この日記は燃やしてしまってほしい。これはもう、何の意味もないものだから。(続く)
2010-10-08 00:49:31【魔理沙の日記】 (続き)もし、私以外の魔法使いがルーミアのそばにいて、このページを見つけたなら……やっぱり、燃やしてしまってくれ。そのときはもう、私は居ないはずだから。私みたいな、物好きな人間のことなんか忘れて、あいつには脳天気に生きていて欲しいから。(続く)
2010-10-08 00:52:16【魔理沙の日記】 (続き)……何を書いてるんだろうな。もし、ルーミアが自力でこのページを見つけられるなら、そのときはきっと、私はまだルーミアのそばにいられているはずなんだ。それならきっと、こんなページには何の意味も無いんだ。全く、馬鹿みたいだよな。(続く)
2010-10-08 01:00:18【魔理沙の日記】 (続き) ……なあ、これを見ている誰か。もし、あんたのそばにルーミアがいて、寂しがって泣いていたら……あいつを膝の上に乗っけて、頭を撫でてやってくれ。そうすれば、あいつは笑ってくれるから。あいつが笑ってくれるまで、そうしててやってくれ。……頼む。(続く)
2010-10-08 01:03:26【魔理沙の日記】 (続き) そうして、あいつをどうか、私なんかよりずっと立派な魔法使いにしてやってくれ。あいつがもう、私みたいな奴のために泣かなくてもいいように。……泣いてくれるのかな、あいつ。笑っていてほしいんだけどな。はは。(続く)
2010-10-08 01:13:38【魔理沙の日記】 (続き) ルーミア。私は人間で、お前は妖怪だけど、私はお前のことが大好きだよ。いつか流れ星を見たら、そんな変な人間がいたこと、思い出してくれたりしても、いいんだぜ? ――ルーミアの友達の魔法使い 霧雨魔理沙
2010-10-08 01:19:18というわけで、約一ヶ月ぶりに続きを書きましたが【魔理沙の日記】はこれにておしまいです。魔理沙とルーミアの物語の詳細は拙作『流れ星の消えない夜に』(できれば同人誌版)をご参照くださいw
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