全州国際映画祭について

by Ken Terawaki
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寺脇研 @ken_terawaki

日本での公開1週目の合間を縫って、「戦争と一人の女 A WOMAN AND WAR」が招待された韓国の全州国際映画祭http://t.co/xfgidAq6pkに行ってきました。私の行った30日2000の回、その前の28日1830の回ともに、約200の席が完売の盛況でした。

2013-05-03 15:48:13
寺脇研 @ken_terawaki

全州国際映画祭。若い映画ファンが多数観てくれましたが、一方で映画業界の人が多かったのも特徴だそうです。結果? これがたいへんな好評だったようです。というのも、30日の上映後、脚本の荒井晴彦さんと私が観客とのトークをしたのですが、的確な質問が多数出るなど、反応が活発でした。

2013-05-03 15:51:17
寺脇研 @ken_terawaki

全州国際映画祭③。特にうれしかったのは、私たちが強調した、これは日本を自虐史観的に扱ったものではないという説明を、観客が拍手などで同意する形で受け止めてくれたことです。私たちの論理はこうです。(続く)

2013-05-03 15:55:22
寺脇研 @ken_terawaki

全州国際映画祭④。私たちはこう言いました。悪いのは戦争と戦争をしたあの頃の日本、あるいは今、日本の中で戦争を煽る人々だ。日本だけが悪いのでなく戦争をする国はどこであろうと悪い。アメリカも中国も、そしてこれからもし戦争するなら北朝鮮も韓国も。つまりこれは「反日」などでなく「反戦」。

2013-05-03 15:57:31
寺脇研 @ken_terawaki

全州国際映画祭⑤。「反戦」に皆が同意すれば、現在の東アジアのようにまるで一触即発のように煽られる状況であっても戦争を起こさずにすむはずだ。そのことを、韓国の皆さんと共に考えたい。…この訴えに観客たちが積極的に応じ、最後に若い男性観客が「そうだ。東アジアを平和にしよう」と宣言。

2013-05-03 16:01:24
寺脇研 @ken_terawaki

全州国際映画祭⑥。戦争の女性被害の問題についても話をしました。男性が主導して始める戦争で、酷い被害を受けるのが女性。食料を得るため身体を投げ出したり、兵士たちの「慰安」の材料にされたりする。現在でも、沖縄や韓国の基地周辺で性被害が起きている。

2013-05-03 16:04:35
寺脇研 @ken_terawaki

全州国際映画祭⑦。映画では、アメリカ軍のための慰安施設があったことも描いた。どの国の軍隊も、女性に性被害を与えた歴史がある。もちろん日本も反省するのは当然だが、戦争をして軍隊が他国を戦地にすれば必ずそれは起こっている。

2013-05-03 16:07:46
寺脇研 @ken_terawaki

全州国際映画祭⑧。過去に犯した過ちを自覚するのは当たり前であり、その歴史を忘れずにいなければならないが、今後この世界にそういうことが起こらないようにすることはもっと大事だ。日本軍が為したろうことにきちんと向き合って初めて、他の国の人々にも、この問題を考えようと呼びかけられる。

2013-05-03 16:10:54
寺脇研 @ken_terawaki

全州国際映画祭⑨。ぜひ、この映画をきっかけに戦争の悪、それがもたらす人間を壊すような被害について共に考えたい。…そういう意味のことを私たちは交々に話しました。反対論はなく、多くの共感を感じました。終了後何人もの映画人から、これは韓国でも劇場公開してほしい、応援すると言われました。

2013-05-03 16:13:41
寺脇研 @ken_terawaki

全州国際映画祭⑩。トークの司会を務めてくれた映画祭のプログラム・ディレクター(彼が「戦争と一人の女」を強く推してくれたという)が、今回の映画祭で自分が司会したトークで一番いい内容だったと終了後の飲み会で喜び、多くの人々から「戦争と一人の女」について話しかけられました。

2013-05-03 16:19:43
寺脇研 @ken_terawaki

全州国際映画祭⑪。もちろん映画祭はお祭りの要素もありますから、反応を全部額面通り受け取るわけにはいかないかもしれません。ただ、この映画祭を機に、私たちが願っていた韓国での劇場公開がほぼ決定的になったのは事実です。映画と討論を組み合わせるイベントをやりたいという話も出てきました。

2013-05-03 16:28:29
寺脇研 @ken_terawaki

全州国際映画祭⑫。私たちは褒められたと思い浮かれたのではない。一緒に戦争の問題を考えようという雰囲気になったのがうれしかったのです。さらに言えば、映画祭スタッフが教えてくれた、映画を観た若いカップルの観客が「いい映画だったね」と語り合いながら帰っていったという話がうれしかった。

2013-05-03 16:32:13
寺脇研 @ken_terawaki

全州国際映画祭⑬。長々と書いてしまいましたが、要は、この映画が日本以外の国でもディスカッションを巻き起こしてくれたのがうれしく、思い切って作ってよかったと、ちょっと満足感に浸ったということです。まだまだ満足してはいられません。日本での公開は、これから全国に広がります。

2013-05-03 16:34:19