村上隆氏の「めめめのくらげ」に関する連ツイ (5/7 分)

takashi murakami @takashipom

http://t.co/hY0DJYCT9J ←ぎゃ〜！ハックルさんに「めめめのくらげ」の映画評をかいてもらってしまった！ありがとうございます。でも、決して良い映画だよ、と言っているのではなく、ハックルさんの映画を見る際の誠意を前提に語っていらしゃいます。

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ハックルさんの「めめめのくらげ」評は『ガジェットムービーとして見ればいいと思うよ』という提案。名画やいい映画を見に行くつもりになるんじゃなくて、そういう映画だからね、という念押し的な、他の名画紹介と同じ目線での紹介になってます。

takashi murakami @takashipom

読めばわかりますが、知り合いですし、ハックルさんは僕の活動を推してくださっているので、なんとかポジティヴに展開しようとしてくださっておりますが、苦しい！（笑）気を使わせてすみませんです。でも、仕方がないと思います。それがハックルさんの正直な目線ですので、

takashi murakami @takashipom

取り扱ってくださっただけでも感謝です。しかも知り合いなのに、サプライズで、マジ、ビックリしました！ありがとうございます。

takashi murakami @takashipom

さて、「めめめのくらげ」についてですが、本日より連休ではないために、六本木ヒルズの上映時間の朝の３回には、働いている方、学校に行っていらっしゃる方は＜誰も見に行けません！＞！！！出来れば夕方の上映をやってるお台場のメディアージュでの鑑賞をお勧めするだけです！ウッキ〜！

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「めめめのくらげ」の仕上げのまっただ中に制作したのが、kzさんのミクの新曲、Redial でした。 http://t.co/mFoh12Wbsn

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takashi murakami @takashipom

日本のアニメで育ち、漫画絵が下手故にアニメの職に就くことを断念し、現代美術家になり、日本文化と世界の橋渡し役が自分のミッションだと思い、実行し、日本のオタクに「売国奴」と石もて追われ、それでもその橋渡し役とはなにかを追求し、行動とともに作品制作をする。

takashi murakami @takashipom

子供の感性ってどういうんだろう？って思うんですよね。どこでいい悪い判断しているんだろうって。「めめめのくらげ２」の撮影を去年の夏にやってる時に、ふれんどウッキーの主人、まなと、「めめめ１」で変な顔するおもろい子役くんが休憩時間にゲームしながら鼻歌を歌ってたんですよね、

takashi murakami @takashipom

SEKAI NO OWARI の『眠り姫』なんですよ。早口言葉っぽく、歌詞全部を超短時間で歌いきるんです。おもしろくて「なにそれ？」って聞いたら、「知らないの！監督、やばくない！流行ってんのしらないの？」ってバカにして、携帯で動画速攻でアップしてくるんですよ。そういう今の子供。

takashi murakami @takashipom

そういう子のトレンド感覚って凄いんだけれども、プロテクションされているところはされている。それが放射能問題、とかだったんですよね。子役の皆、全然情報持ってないんです。それは付き添ってる親御さんもでした。

takashi murakami @takashipom

そういう部分をアジってみたい、が映画の主旨じゃないんだけれども、リアリティとしてどのへんに軸を置くか、子供にとって「やべえ」とおもわせる軸ってどこか。ハイティーンや２０歳代の人々にじゃなくて、子供たちへのターゲットの射程をしっかりしたいと思ったんですよね。

takashi murakami @takashipom

僕が映画を造ってる最中は、全方位に感性のレーダーを回して拾ってゆく作業でした。特に音楽と編集、時間を掌握する部分へのアプローチははじめての事だったので何処を依拠するポイントにするかが相当グラグラし続けました。

takashi murakami @takashipom

結果、自分の良い悪いの判断の経験則で行くにしました。客観的な良し悪しではなくて。で、そこって、結局自分史に降りてゆくしか無いんですよね。恥ずかしい部分へ。触れなくてもいい部分へ。僕、『ハウルの動く城』好きなんですよね。細田守さんに絵コンテまで進行させてて、宮崎さんが結局やった作品

takashi murakami @takashipom

「ハウルの動く城」って、宮崎さんも苦しかったと思うんですよね。落とし所を探すの。そうしたら、空襲の記憶に振ってきた。子供時代のトラウマを焼き付けることでリアリズムの凄みを自分自身に照射して物語ではないダイナミズムを引き寄せようとしたと憶測するんですよね。

takashi murakami @takashipom

スティーヴン・スピルバーグの『A,I』って、あれ、スタンリー・キューブリックの企画じゃないですか。キューブリック版の『アトム』。その企画にスピルバーグが乗っかって創ってはみたものの、オチのつけ所の焦点が合わなくなってしまったか、最後、宇宙人登場させますよね。あのシークエンスで

takashi murakami @takashipom

僕、号泣したんですよね。だって、スピルバーグの心の風景そのものが出てきてしまった。辻褄合わなくなった時に名監督は自分の核心部分の引き出しを「えいや！」って開けて、それを芸にできるんですよね。「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」だって、やっぱ宇宙人登場したし。

takashi murakami @takashipom

その意味で「ハウルの動く城」も僕、泣きました。宮崎監督の人格そのものに肉薄したシーン、空襲のシーンはハウルの物語と全く関係なく物凄い重さでアンバランスに存在してて。きっと新作「風立ちぬ」で宮崎駿監督は本当の彼自身に肉薄するんでしょうが、その前哨戦としてハウルは存在した。

takashi murakami @takashipom

宮崎駿監督のデヴュー作品ってなんだろう？コナン？カリオストロの城？ナウシカ？どれなんだろう？ナウシカの漫画版は明らかに監督本人の人格への肉薄がなされていました。

takashi murakami @takashipom

スピルバーグのデヴュー作って子供の頃に造った「ファイアー・ライト」そして「アンブリン」がその後のUFOムービー、エイリアンの無意味登場の起源であるように、作家の起源は最初の表現物に還ってゆく。

takashi murakami @takashipom

で、「めめめのくらげ」に帰ってくるんですけれども、まぁメジャーデヴューとしては最初の作品です。監督補をして頂いて、かつ、この企画を後押ししてくれた西村喜廣さんに「一作目はやりたいことをやり切るべきで、商業映画を造らないほうがいい」と強く進言されました。

takashi murakami @takashipom

でも、僕の初めてのフィルムって大学時代に課題で造ったなんかクリスマスのサンタクロースが出て来て、自分が金田アクションしてそれを写真で連写して、現像して切り抜いてアニメにした作品だったり、「時をかける少年」って、大林さんの「時をかける少女」の最後のアニメコマ落としシーンのパクリ実写

takashi murakami @takashipom

だったり、今はその8mmフィルムどこにあるんだろう？小作志乃さんという人が多分持っているはずなんだが、誰か知りませんかね？、、、で、「アキラ」に出てくる炭団というメカのもどきと、金田伊功の「幻魔大戦」の火龍のシーンを大友克洋チックなペン画でやったものとか、そういうものなんです。

takashi murakami @takashipom

「めめめのくらげ」をうちの母親がみたら「たかしは変わらんねぇ〜。爆発爆発、金田だ庵野だってうるさかったけど、まだ抜けられないんだねぇ〜爆発」と言われました。大学時代は自宅暮らしで、狭い団地にヴィデオデッキ２台買って、ダビングしまくっては上映会とか友人集めてやってたんで、

takashi murakami @takashipom

母親は見てたんですな、脇で。爆発とか噴射とか、そういう部分へのこだわりはどうしても一コマ一コマやってしまいました。神社バトルとか、最後のオーヴァル登場のシーンとか、魔法陣の煙とか、電線に走る稲妻とか。稲妻は１年ぐらいやってた気がする。

takashi murakami @takashipom

稲妻、トトロのネコバスが高架線を走るシーンに絡んでパリパリするシーンをスタッフと見て「こうしたいんです！」って言っても言っても出来なかったんで、最後は全部自分で描き直したりして。まぁ、金田さん的な、といいますか。