超人ロック昔語り、および初心者へのおすすめ
- chichiyasu
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もう20数年前になるが(そのこと自体驚きだが)オリジナル版「ライザ」をSGシリーズ別巻5巻に収録する際、原稿をチェックしていた僕は、2つのことで驚いたものだ。もちろん、リアルタイムで『GROUP』2の編集をしていたばばさんたちは当にご存知のはずなんだけど…。
2013-05-23 11:20:41スタッフになって数年目だったぼくは、初めて「ライザ」の原稿をじっくり見たわけですが、前編の最終ページにあたるページにはもともと最終コマがなくて、予告カットと手書きのあおりが入っていたんです。それが別版処理でなく同じ原稿用紙に描かれていた(それ自体は驚くに値しない)…。
2013-05-23 11:24:30本当は比較画像でお見せできればいいけど、ぼくの手元にはないのでご容赦を! で、その予告カットの上にベッタリと、新しいコマがペーパーボンドで貼り付けてあったんです。まあ、それに関しては聖さんがやったのか、編集サイドの仕業か、確認はしていませんけど!
2013-05-23 11:27:10で、まあそのカットは救出して、「エネセスの仮面」(新版)と「ライザ」(オリジナル版)の間に収録してあります。(そうそう、目次で仮面の男をやっている、かっこいいロックのイラストは『GROUP』創刊号の予告で使われたものです)。あと3点のイラストの初出はといえば…。
2013-05-23 11:31:38それから、「ニンバスと負の世界」「この宇宙に愛を」はそれぞれ文庫版第2巻、第1巻における互いの紹介イラストですね。桂冠を被ったロックは、作画グループの第1回総会のパンフレットだったと記憶しています。まあ、余談ですが…。
2013-05-23 11:35:27前編最終コマでなく、タイトルページのほうが恐ろしかった。というのも、もともとプロローグのニアとレパードのアダルトなプロローグパートや見開きのタイトルページは、「ライザ」前編には存在せず、“「ライザ」後編との一括収録の際に”(←もちろん冗談です。聖さんは後編を執筆しませんでした)…
2013-05-23 11:41:50アーメッドの要塞が宇宙空間に浮かぶ部分に横の白帯が天地に2本(だったと記憶している)入り、そこにタイトルと作者名のクレジットが手書きで入っていて、作者名クレジットの傍らにロックの顔が描かれていたのです。ところが、「ライザ」の完成版の原稿ではそこが…。
2013-05-23 11:46:07黒マジックで無残に塗りつぶされ、原稿を肉眼で確認すれば、インクで描かれた線画を墨で潰したのではないから、ペンタッチはきちんと確認できるんですが、コピーをとっても真っ黒になるし、現在カラースキャナーで取り込んでも黒く写るだけでしょうね。顔の部分を切り張りで救出しなかったのは残念!
2013-05-23 11:49:34まあ、もう使う予定もないし、効率優先だったんでしょうけど…。ええと、検証画像があればいいんですけど、ピンとこないでしょうね。その辺は誰かがやってくれるかな。まあ、「超人ロックの真実」の「ライザ」のストーリーダイジェストのページに「別冊10」から取ったもともとのタイトルページの…。
2013-05-23 11:52:45切り張りで原型を留めないロックのカットを1点見つけたことがありますが、ガリ版の会誌の時代の原稿だったし、原型による収録されたものを見ていないので…。すごく残念だった覚えがあります。
2013-05-23 11:56:21全続編が第1作の壮大なリメイクであるという考え方はおいて置くとして、『超人ロック』はじつにリメイクが多い。「新世界戦隊」「エネセスの仮面」(オリジナルではロックは出ない)、それから初期三部作と「ライザ」。
2013-05-23 16:20:22「ソード・オブ・ネメシス」は当初「ニンバスと負の世界」と「この宇宙に愛を」を合わせる形でリメイクする構想だったらしいけど、みのり書房の解散に伴い、単行本描き下ろしで完結したため「ニンバス…」単体のリメイクになり、代わりに「オメガ」が「この宇宙に愛を」のリメイクとなった。
2013-05-23 16:23:41「久遠の瞳」が「ジュナンの子」のリメイクとなったわけだけど、現在の『超人ロック』が「コズミックゲーム」とその続編「炎の虎」を起点としているから、それ以降の作品のリメイクはないだろうと予想していたら、「ライザ」までリメイクされて驚いたなあ。
2013-05-23 16:26:55個人的に読んでみたいリメイク作品と言えば、週刊「少年キング」の休刊に伴う特集号のために描きおろされた「愚か者の船」「マインドバスター」は汎銀河大戦の前日談だし、それぞれじっくり単行本一冊以上で読んでみたいし、当初一話完結を意識したため短いエピソードの連作となった「虚空の戦場」。
2013-05-23 16:31:08「虚空の戦場」だとそれぞれ独立したエピソードになっているので、0.5とか2.7とか間をつなぐエピソードを入れていくことができそうな気がするし、それだと、新作部分だけでも単行本化ができるんじゃないかな。あと、リメイクでなく銀河帝国の建国までの物語も思いっきり飛ばされたんで読みたい。
2013-05-23 16:34:30もちろん、エピソードが脱落しているから、ぼくたち読者が想像していく楽しみができるわけだけど! カル・ダーム一世をめぐる連作とか、「エピタフ」を読めたとき、何十年ぶりかで謎が解明され嬉しかった。こうなったら、リアルタイム展開の二世、三世の話も読みたい!
2013-05-23 16:38:16もうちょっとだけ時間が余っているので、初読者に勧めたい『超人ロック』のエピソードを考えてみる。あくまで、現在紙媒体の新本が簡単に手に入るという枠でですが…。 「ソード・オブ・ネメシス」は第1作のリメイクなんで始まりの物語としてよいのでは!→
2013-05-23 16:59:21→「冬の虹」現在発表された中で年代が一番古いエピソード。年代記として読むなら! 「炎の虎」メジャー誌展開の始まりなんで、派手な展開でしたね。「聖者の涙」キング版でない折り返しともいえる作品。「エピタフ」フラッパー版初連載だし、歴史の傍観者としてある意味希薄な存在感がロックらしい!
2013-05-23 17:05:29「クロノスの罠」「ニルヴァーナ」どちらも総集編的な意味合いのあるエピソードなんで! ええと、番外として腐女子の読者には「嗤う男」を!
2013-05-23 17:08:33