プチSSリレー小説

フォロワーさんとリレー小説をやらせていただきました。 条件は ・「バカなリレーだと思った」から始めること ・ジャンルは不問 ・一人一、二ツイートにすること 続きを読む
2
そらき @soraki_koh

馬鹿なリレーだと思った。花占いとは一人で膝を抱えしずしずと行うものではなかったのか。なぜ5人もの人数で膝を突き合わせ薔薇の花びらを一枚一枚むしらねばならぬ事になったのか、今更ながら後悔が襲う。最後の一枚を引き当てた人間に待っているのは間違いなく罰だ。祈る気持ちで私は一枚引き抜いた

2012-10-27 23:26:05
五階 @5to5F

指に薔薇の赤い匂いがつく。隣に座る青年など膝に置いた手をぶるぶると震わせてこちらを窺っている。面倒ではあるがなにもそこまで怯えることはない、と声をかけたくなったがルールを思い出してやめた。何枚目かも知れない花弁を捻ったとき、隣の彼が唸るような声で言った。「わからない」

2012-10-27 23:42:32
おっさん @4141_9999

回される薔薇を受け取りながら、声を上げた青年をちらと見た。震える声には、最後に花弁を千切るとわかりきったデキ・レースを拒む色が多分にある。「何が」「なんで最後に花をむしると盥が落ちるんです?!」彼の問は尤もだが、生憎答えは持ち合わせていない。花弁を毟って、次の人物にそれを渡した。

2012-10-27 23:53:23
@sachifen

「あの盥をあの子だとおもって受け止めろー。」花びらが一つしかない薔薇を差し出しで人事のように隣の友が言った。今になって周りを見てみると、微かに落ちている花びらの枚数に個人差があることに気づく。どうやら、馬鹿正直に一枚ずつ花びらを落として居たのは自分だけらしい。 仕方がなくおれは

2012-10-28 00:07:27
ぐでたいちゃん @taidu012

おれは、―おれが、受け取るはずだった。最後の一枚だ。6人目のあの子は当たり前のようにすでに薔薇とは呼べない程みすぼらしくなってしまったそれを受け取った。「盥なんかと一緒にしないでちょうだい。ああでも、あなたに受け止められないところは一緒ね」当たり前のように最後の一枚をひきちぎった

2012-10-28 00:21:12
やまびこ @yama124

最後の花弁が舞い落ち、轟音が辺りに響き渡った。「痛い…」盥は想像よりも痛く、俺は小さく唸った。その横では俺に押されて尻餅をついたあの子が呆れた顔でこちらを見ている。「何してるの?」「受け止めたよ、盥も、君の気持ちも」茎をあの子から受け取り、茎を二つに折る。「好き」と言って。

2012-10-28 00:48:01