☆同時多発・自由参加・春組ツイート連詩【花を召しませ　完全版】#pw春祭

春森しゆう @junju_usako

どの蜜が美味しいか舐めてみなくちゃわからないから。気になるところへ翔んでゆきたい。 脚が重くて浮けない日々に原動力は興味でもいい。苦い蜜にもときどきは当たる。ワルい虫は私かもしれない。 舌が短いから自分から進む。行きつく先で息つけたらいい。 (花を召しませ) #pw春祭

かとう たか @taka423kato

@junju_usako 鳥が朝を告げる春／花の咲く庭／笑い声の響く家／歌声の聴こえる窓辺／何処にだって迎えに行ける車／ないものをひとつずつ箱庭に並べた／願いで街が溢れるなら／地図はひとつずつ／夢で書き換えられ／虹の道が架かる頃／僕は君を迎えに行く (花を召ませ) #pw春祭

こひもともひこ @kohimon

咲いていますわ 咲いていますわとおんなたちは花をひろげる 子らは乱雑にその横を駆け抜ける おとこはおんなのやわはだをそっと はなむぐりがはなにもぐりこむようにそっと ふれて春を確かめる (花を召しませ) #pw春祭

ブックワーム @BIBLIOTHEQUEa

行儀の悪いタキシードの羽虫、あることないことよく喋る。パリからテキサス、男の亡霊とブロンド、命の蜜を飲みに母親の元へ。その汗が涙が、母の萎びた花弁を潤して。時の連鎖に花は咲く。水の中、壁の隙間、心の荒れ地にもどこにでも。嘘なんて舐めてしまえばいい。 (花を召しませ) #pw春祭

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

白詰草を編んだ つながっていく絡まりが 空を閉じ込めた 眼球に 転がる草原の草笛の音が 拡散し溶けて 広がったスカートが染まる 青は醜いと 王冠を放り投げ 王様は裸の罰を受けた （花を召ませ） #pw春祭

雪野 @you_ki_yu_ki

解けた白詰草 覗き込んだ三つ編みの先には 紅に染まる頬 翻ったスカートが 始まりの鐘を鳴らす 空を閉じ込めた瞳が 雨を降らすことのないよう （花を召しませ） #pw春祭

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

うずくまる、母母の、背骨、 燐光に、照らされ、正しい、マトリックス、 、に、はめられた、春の、酷薄な、 花を灯す、 （わたくしたちは、あるいて、 その場所まで、ゆきつく、 ゆきついた、というのは、もしかすると、 幻想かもしれないと、） 切断の臍帯、 （花を召しませ） #pw春祭

雪野 @you_ki_yu_ki

@zwei_katzen 立ち上がった、老婆の、足取り、 狂った歯車、噛み合わない、逆走する、回帰現象、 胎内へ、向かい、華を、通り越す、 （どこにか、うまれて、 あの場所へ、まいもどる、 いつかまた、哀しい世界の、 ユメをみると、） 生を受けた、 （花を召しませ） #pw春祭

宮尾節子＊新刊『明日戦争がはじまる 対話篇』好評発売中です。 @sechanco

最後に見た母の夢はわらう母の白い歯が少し変で。「母さんその歯、画用紙じゃない？」と訊くと。「わかった？せっちゃん」と凄く恥ずかしそうにして。それ以来母は夢に出ない。記憶が擦り切れて画用紙で修正した夢は、わたしのせいなのに。母は林檎の蕾のように頬を染めた。（花を召しませ）#pw春祭

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

あなたは、嘘だった、悲しい、嘘だった、だから、わたしは耳を掠める音にそばだてなかった、それは儚き抵抗で、わかっていた、とりとめない羅列さえも、私をとじこめる、 檻、 くるくる回る、それは空気の摩擦で、駅のホーム、こない電車を、 強情に、待つ、花びら、 （花を召ませ） #pw春祭

雪野 @you_ki_yu_ki

@zwei_katzen 君は、両手で、耳を、塞いで。何も知りたくないなんて、じゃあ、輝いた瞳は、走り出しそうな足は。世界は、哀しい、人は、美しい、知らないままで、なれないよ、 大人に。 運命を指す風見鶏、くるくる回したのはそう、春一番。 （花を召しませ） #pw春祭

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

うつくしい、くちびる、炭酸の、あなたは、また、はかなくなって、 熱に、とかされる、ほだされる、ねえ、昇華核が、いま 凝縮される、はる、ひとひらの、ゆき（あるいは、恋、 ＊ ＊ ＊ 溶けて ＊ ＊ ＊ （花を召ませ） #pw春祭

雪野 @you_ki_yu_ki

@zwei_katzen ソーダ水の中の、あなた、うたかたに、とけて、プールサイド、眩暈のするような、情熱、眩しくて、目を、細める。 一度始まってしまったなら、終わりに向かって、落ちてゆくだけ。 夏、隠して、永遠の春に、雪、恋、消して、溶けた。 （花を召しませ） #pw春祭

じま @ZIMA_time

まいあがる泡々に、ひとこと まいちる花々の、切手を貼って まいふる雪々で、封をしました。 やさしさの、熱だったり やきもちの、熱だったりで とかし、きってください。 ひとひらの、ひとこと 口をひらけば、儚くきえる (花を召しませ) #pw春祭

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

夜を発火する、言い訳は煙、たゆたい、うずくまる背は灰色、反射、多角度からの、琥珀色に沈んだ石が、喉をやく、熱、閉じ込めた、語彙、心臓の上に、した垂れる、（少年の、） 砂、そのひと掬いを、切り取る、吃音の、 （海に、手紙を入れることもなく、落ちる、花 （花を召ませ） #pw春祭

雪野 @you_ki_yu_ki

@zwei_katzen 夜をふたつに割いてしまおう。星の鈕をひとつずつはずして、ふたりで、朝を、迎えにいこう。 うずくまる背中に重ねられた手、あの日の確かな温もり。 身体に留めた言葉の影が、僕に襲いかかる前に。 射し込む朝日の先に、一輪の希望。 （花を召しませ） #pw春祭

黒鍵の調べは反転した虚ろな悲しみ @kuroikenban

割かれてしまった夜、浮かべた、花、一輪、 手繰り寄せる手は、震えるのを、拒んで、 さざめく星空、終演の幕、重くて、身体さえ、うな垂れて、 その背に浮かべるなら、翼がいい、 君の時間が解き放つ、二重の針は、巡り、また、ソラへ (花を召ませ) #pw春祭 @you_ki_yu_ki

雪野 @you_ki_yu_ki

@kuroikenban 飛び交い星座を、縫い付ける。カーテンコール、幕が上がる、朝。 蝋の翼じゃ、目覚めた時には溶けて。そう、震えていたのは、僕の手。臆病者には、一夜限りの勇者を。 君を誰かが攫いに来るよ、紅色の高嶺の花。 夢は、忘れて、 （花を召しませ） #pw春祭

春森しゆう @junju_usako

もしも花になれるのなら桜になろう。 あなたが唯一名前のわかる花。 私がいちばん好きな花だと知っていても知らなくても 毎年見上げてくれたらいい。 あなたの上に降り注ぐから。 みつけてください。 (花を召しませ) #pw春祭

雪野 @you_ki_yu_ki

桜を見るたび、引き戻されるあの春。 腰が曲がりしわくちゃになっても、私の上に降り注ぐ、あの、 薄紅。 すっかり歳をとってしまったな、あなたは気づいてくれるでしょうか。 舞い落ちる花弁に込めた願いは、叶いはしなかったけれど。 こんな私を、許してくれる？ （花を召しませ） #pw春祭

田中宏輔 @atsusuketanaka

あなたがあなたに見とれているように、わたしもわたしに見とれている。あなたがあなたに見とれているように、花も花に見とれている。世界がそうするようにつくったからだ。あなたも、わたしも、花も、自身の春を謳歌し、老いを慈しみ、死を喜んで迎え、ふたたび甦るのだ。(花を召しませ) #pw春祭

宮尾節子＊新刊『明日戦争がはじまる 対話篇』好評発売中です。 @sechanco

別れるなら春にしたい。あなたの居ない間隙を埋めるには。ちょっとやそっとの花では足りない。ひと春分の花がいる。別れるなら春にしたい。わたしの恋を弔うには。ひと春分の花達がいる。だから行く先々に溢れる春の花達よ。あなたを隠してくれ。花影にこの恋を埋めてくれ。（花を召しませ）#pw春祭

ダイドコ @kifujin_no

別れるなら春にしたいこんなバカな話も花で飾ってくれそうで別れるなら春の方がいい花に浮かれているうちにあの娘ひとりを気づかれず別れるなら春の雨がいい頬にひとひら桜がついて泣いてる私隠してくれる別れるなら花の咲いてる午後がいい　( 花を召しませ)#pw春祭

二匹の猫は互いに同時に存在する。 @zwei_katzen

その空、久遠っていうんだって、笑う、君、夕景が焼いた、それ、だってオムレツ色の／僕たちは、立っていた、よ？／変わらない、情景、雑念の、降りかかる、教えて／灰色の花びら、未来、くだらないこと言って、笑って、る？ その答え、探さなきゃ、いけない、僕らの。 （花を召ませ） #pw春祭

雪野 @you_ki_yu_ki

@zwei_katzen 空はどこまでも繋がっているだなんて、ちょっと君、恐ろしすぎやしないかい。 ご先祖様も子孫だって、全部あいつに見張られているんだぜ。 自転車押す夕日坂、踊り場のキス、既視感はあいつの見る夢。 春が来たら、暁なんか通り越して、 （花を召しませ） #pw春祭