20130601 「現在知」出版記念 三浦展さん×藤村龍至さん×南後由和さんトークイベント

@tachesan の実況まとめ。
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たけくら @tachesan

三浦さん、藤村さん、南後さん入場。三浦さんよりトークショーの概要について。5月に出版した「現在知」を藤村さんと編集。南後さんにも編集を依頼したが断られたので、今日は来てもらった。藤村さん・南後さんの自己紹介が続く。

2013-06-01 17:06:11
たけくら @tachesan

三浦:PARCOでの体験から、郊外に対する関心について紹介。本書の感想は? 南後:フロンティアとしての郊外の意味が変わっているのでは。かつては「最先端」であったが、いまとなっては「辺境」になってしまっている。諸刃の剣の内側だけが研ぎ澄まされてしまっているのが郊外の現状では。

2013-06-01 17:13:10
たけくら @tachesan

三浦:郊外の問題は、現在社会全般の問題のようにも見えるが、郊外に問題が濃縮しているのでは。人口減少は誰の目にも明らか。郊外でこそ顕著になる。郊外はいまや代理戦争の場所。アメリカにとってはソ連に対する兵器。ミサイル戦争ではない豊かな暮らしとしての郊外住宅地。「フロントライン」。

2013-06-01 17:16:03
たけくら @tachesan

藤村:自分が育ったのは埼玉の所沢のニュータウン。当時は生き生きとした場所。確かに代理戦争の場所といわれると納得。米軍基地もあり、アメリカ的ライフスタイルをイメージして住んでいた。「第4の山手」と母は言っていたが、そのネーミングをしたのが三浦さんだったというエピソードも。。

2013-06-01 17:18:37
たけくら @tachesan

藤村:PARCO、セゾンなどのカルチャーを経験したが、大学に入った直後に阪神淡路大震災・オウム・酒鬼薔薇事件などが発生。宮台が郊外の「虚構性」を暴く活動を始める。当時の建築家も一緒。「虚構性を暴く」と言えばよかった時代。PARCOのトーキョーサバービア。今となっては懐かしい。

2013-06-01 17:21:02
たけくら @tachesan

藤村:三浦さんのファスト風土以降殺伐とした場所へ郊外のイメージも変化。当初は反発したが、納得する部分も。郊外にはあまり関わらないようにしてた時期もあるが、東洋大学は川越市に。最初は東上線に乗るのも嫌だったが、研究室を持ってみたら学生は全員埼玉県出身。これは向き合わないといけない。

2013-06-01 17:22:37
たけくら @tachesan

三浦:「第4の山手」論は当たりテレビ番組などにもなったが、郊外文化論の第1章だけを取り上げられた。最終章では郊外の虚構性を当時の時点で指摘するような対談(増田通二・藤原新也)も掲載されていた。輝かしい未来であると同時に暗い週末でもあった郊外。

2013-06-01 17:26:17
たけくら @tachesan

ぐぐったらこの内容が近い感じ?/10+1 web site|テンプラスワン・ウェブサイト|対談:郊外の歴史と未来像[1]郊外から建築を考える http://t.co/h4DVChKqee

2013-06-01 17:27:04
たけくら @tachesan

藤村:三浦さんの著書で「東京の郊外は滅びる」というものがあったが、郊外の言説はそうした方向を望まれている? 三浦:誰かに言って欲しいという気持ちがあるのでは。ただ、パルコ当時は何も文献がなかった。郊外とはアメリカの郊外研究。80年代は先行研究なし90年代以降。

2013-06-01 17:30:21
たけくら @tachesan

三浦:先行研究を読んで思ったのは、郊外とは消費の場所として作られたものである。池袋も明治時代は郊外であったが、ターミナルとなり練馬、埼玉が郊外に。郊外とは専業主婦が楽しく消費が出来る場所。アメリカのホームドラマのイメージを実現する場所。団塊世代が洗脳されたアメリカ体験。

2013-06-01 17:32:28
たけくら @tachesan

南後:大阪最大のニュータウンは、千里よりも泉北。自分はそこで育った。4分の3は団地、4分の1は戸建。自分は戸建で育った。千里は大阪駅にも繋がるが、泉北はなんばから30分。居住地域としての再生も難しい。今となっては消費の場としての維持も難しくなっている。

2013-06-01 17:35:19
たけくら @tachesan

南後:近隣街区論。昔は小学校毎にあった、商業センターがいまや空き店舗だらけに。その後は福祉施設が多く入ることも。5階建て団地もリニューアルして、福祉施設や商業施設が組み込まれるなど、機能がシフトしている。

2013-06-01 17:37:10
たけくら @tachesan

三浦:日本はアメリカの「転居」を輸入できなかった。硬直化。計画からずれてしまったのはそれが原因では。 藤村:当時のNTは丸の内勤務の親が多いイメージ。親がアメリカ転勤するケースも。何年化したらアメリカ人化して帰ってきてびっくりする。それが最初のアメリカ体験。

2013-06-01 17:39:46
たけくら @tachesan

藤村:ウイーンに親が行ったせいか、ヨーロッパ志向。アメリカ的な空間なのにやたら歩かされたw だが開発の抑制による都市計画技術はヨーロッパで進んでいるのでは。オランダ留学時の大学の課題も「都市再生」。団地を歩かされて、コミュニティの研究。日本の大学では文化施設の単体設計中心。

2013-06-01 17:42:18
たけくら @tachesan

藤村:10年経って、オランダでの議論が日本でも出てきたのでは。ライネフェルデの奇跡。日本の場合ニュータウンを作った会社が潰れてしまうと、手を入れる再生の担い手がいない。都市計画の重要性を感じる。空間設計がないと、循環型の社会にならない。

2013-06-01 17:45:36
たけくら @tachesan

三浦:ショッピングモールの父、グルーエン。彼自身はいまあるようなものではなく「ウイーンのように楽しく歩ける街」こそが彼が作りたかったもの。その後出てきた、カルソープらのニューアーバニズム。彼が研究したのは東急田園都市線。車に依存しない、公共交通で成り立つ住宅地。

2013-06-01 17:48:44
たけくら @tachesan

三浦:日本の街がアメリカ化した街のはずの田園都市線が、本来のアメリカ都市の学ぶべき姿となっている変な構図に。また、最近の郊外はやばい、どうにかなるんじゃないのかという問題意識はどこまで住んでいる人に共有されているのだろうか。

2013-06-01 17:51:17
たけくら @tachesan

南後:URなどはソフト面ハード面などの対策をとっているが、移動手段が難しく車中心に。都心との移動だけでなく、郊外内移動も重要では。街区、行政区画を超えていかに移動するか。流通の移動も重要。住宅マーケットのお金の移動。郊外は自立すべきか、分散型ネットワークを構築すべきなのか。

2013-06-01 17:55:30
たけくら @tachesan

三浦:定住の場であった郊外での移動をどう考えるか。都心との関係で成り立っていた郊外は自立すべきかどうか。働く場所ができれば都心依存からも開放されるのか。郊外の中の経済の仕組み。かつては生産・消費の場として大きな経済の歯車の中に組み込まれていたが、今後はどうか。

2013-06-01 17:57:53
たけくら @tachesan

藤村:今回の取材で一番感銘を受けたのはユーカリが丘ニュータウン。毎年200戸しか売らない。ニュータウンの中で世代交代を生み出し、経済を循環させる。日本では唯一。一括して土地が仕入れられたという極めて特殊な成立条件があるが、ローカル圏を作っている。

2013-06-01 18:00:57
たけくら @tachesan

藤村:東急などが試みている海外へのインフラ輸出。鉄道を中心にしたニュータウン。シンガポールは日本型インフラに満たされている。丹下健三もマスタープランを手がける。シンガポールの公団が全体をコントロールし、地下鉄が走っている。日本の中でできたローカルな経済を海外に輸出することも。

2013-06-01 18:02:58
たけくら @tachesan

三浦:多摩ニュータウン学会が作った、「オーラルヒストリー多摩ニュータウン」というのがある。開発者、地主らへのインタビュー。地主は今となっては後悔しているという話も。悪いわけではないが、ユーカリが丘との差はなんだろうか。

2013-06-01 18:04:28
たけくら @tachesan

南後:日本の郊外は都心と電車で繋がり都心に依存。自立はしていないのが郊外。むしろ自立してしまった場合、「郊外」ではないのではないか。 三浦:郊外は都市化すべき。住宅地としての郊外は、もはや人口減少のなか不可能。会社以外の働く場所としての側面も必要。

2013-06-01 18:06:36
たけくら @tachesan

三浦:都心に戻るという例も。長岡市。郊外化したが都心に集まることへ回帰。東大の大野先生らと研究し、市役所を都心から郊外に戻す。百貨店の空き店舗に分散化し、市役所を配置。今後はこのようなあり方もあるのでは。東京の場合も郊外の拠点に戻すことはあるだろう。

2013-06-01 18:08:43
たけくら @tachesan

藤村:長岡の森市長は建築出身、空間的思考。先ほどURや山万など開発主体の話が出たが、その他の場所は行政が都市経営を行うしかないのでは。インフラをどのように畳むのかなど、対立する利害をどう調停するか。空間的かつ政治的。空間設計により政治を行うことが起こっていくのでは。

2013-06-01 18:10:57