通勤詩ましょ

タグ「 #通勤詩ましょ 」で投稿したツイッター詩をまとめています ※逆順で並べています(上の方が新しい作品になっています)
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葉月野 @hadukino_tc

ついこの前まで秋色コーデだったのがもう、クリスマス。忘年会対策に栄養ドリンク。風邪予防に抗菌マスク。目線の端々に飛び込んできて意識に刷り込まれる。車内広告で季節の移り変わりを知る生活。 #通勤詩ましょ #twpoem http://t.co/kE8KCBrfPw

2013-12-13 06:51:16
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葉月野 @hadukino_tc

線路内に人が立ち入ったため運転を見合わせた関係上遅延したため次の急行乗換駅で乗客の大半が降りた関係上がらんとした鈍行は遅れを取り戻し目的地に到着し急行がその後に到着し疲れた顔して降りてきた先程の乗客達との関係は少しばかり違う時間を過ごした点に尽きる #通勤詩ましょ #twpoem

2013-11-07 19:07:45
葉月野 @hadukino_tc

別々の駅から乗って来た三人の老婦人が励ましあいながら、別々の駅で降りて行く。毎朝の日課。ある日を境に、二人になっていた。今日も頑張ろうね。今日も頑張ろうね。今日、ずっと一人だった老婦人は小さな背中を丸めながら、彼女の駅で降りて行った。 #通勤詩ましょ #twpoem

2013-11-06 07:08:14
葉月野 @hadukino_tc

早朝のビル清掃に向かうお婆さん達が栄養ドリンク談義に花を咲かせている。普段はDよねえ。わたし疲れ溜まってきたらVだわ。結構Cもいいのよ。あれ、しゃっきりするよねえ。吊り革に掴まったサラリーマン達が疲れた顔でせめてもの静寂を求めている。 #通勤詩ましょ #twpoem

2013-11-01 06:58:45
葉月野 @hadukino_tc

生きる理由は大抵考えないようにしている。改札を通る時も。発車ベルを耳にする時も。電車に揺られている時も。流れに押される降車時も。途中のコンビニで朝食を買う時も。オフィスのドアを開ける時も。自分の生き方に疑問を感じて足が止まってしまわないために。 #通勤詩ましょ #twpoem

2013-10-25 07:21:08
葉月野 @hadukino_tc

図体はデカイ。心はちっちゃい。肘を突っ張る。左右の空間を確保しようと。そんな乗客が六人。七人掛けのシートを占有する。想像する。彼らが上司なら。社内の評判は頗る悪いだろうな。一緒に仕事したくないな。車内には反面教師の材料がいくらでも転がっている。 #通勤詩ましょ #twpoem

2013-10-24 06:55:04
葉月野 @hadukino_tc

飛び込んできた地下鉄の公告 『背伸びすれば、背筋が伸びる』 ふと対句をつけてみたくなる 「のめり込めば、背が丸くなる」 見得を張るか、深みに嵌るか 破顔する消費活動に背を向けて 今日も出勤する 背に腹はかえられないからね #通勤詩ましょ #twpoem

2013-10-19 08:34:22
葉月野 @hadukino_tc

草臥れた背中をした曇り空が黄昏てゆく。墓標を刻む作業を終えた者達の体と心が起こす摩擦熱。秋も深いのに空調の音が走行音と競い合う車内。今日の残り火を無駄にしたくない。が、何を照らせばいいのか決めあぐねている。このままだとコースを外れることはないな。 #twpoem #通勤詩ましょ

2013-10-10 18:39:53
葉月野 @hadukino_tc

電車が地下に潜ると予感が薄れ労働意欲は湧いてこない。起きているのか眠っているのか。楽しいことを考えるでもない。一日を終える以外の生きがいを見つけなければいけない。乗客らの無意識が凝って車内の空気が淀む。隣の老婦人がぽつり、頑張ろうと一言漏らした。 #通勤詩ましょ #twpoem

2013-10-08 06:51:35
葉月野 @hadukino_tc

夕焼けを見る間も無く 薄闇と疲労感が漂う電車に揺られて 昔の住居をしきりに思い出す 帰り着けば安らぎが 明日には新しい何かが 希望的観測を幾度も繰り返した ささやかな幸せだけを頼りにしていた #通勤詩ましょ #twpoem

2013-10-03 19:58:38
葉月野 @hadukino_tc

電車からたまに見える小さな朝焼け 窓枠を外せば空一面に広がっているのだろう せめて記憶に残そうとして 毎回失敗する 自由でないことを思い出して 車内を染める黄金色は 誰かの希望の色かもしれないし 慰めの色かもしれなかった #通勤詩ましょ #twpoem

2013-10-03 06:50:19
葉月野 @hadukino_tc

ビル清掃に向かうお婆さんの団体が姦しい車内。幾つになっても女子。でも50歳以下はお兄さんらしい。「今度入ったあのお兄さん要領悪くってさあ」「あらー」朝から元気だね。僕は眠りたいんだけどね。朝の陽射しが眩しい、通勤電車の何時もの光景。 #通勤詩ましょ #twpoem

2013-09-18 07:32:58
葉月野 @hadukino_tc

指差し確認を絶叫する若い乗務員の声で構内アナウンスはかき消された。車内アナウンスが告げる駅名は走行音にかきけされた。このまま目的地を見失って流浪の旅に行ってしまおうか。⇔の両端が動くことのない定期の日付だけがいたずらに過ぎて行く。 #通勤詩ましょ #twpoem

2013-08-08 07:00:38
葉月野 @hadukino_tc

朝の電車で隣りになるあの人。気付くとお互い寄り掛かり眠り合う。三つ手前の駅で立ち上がる動作が私を起こす。今日も同じ衝撃で目覚めると、私が利用する駅だった。私の傍の安堵感に乗り過ごしたのか。奇妙な喜びと躊躇いを覚えながら電車を降りた。あの人は駆け出した。 #通勤詩ましょ #詩的男子

2013-08-01 06:58:00
葉月野 @hadukino_tc

液状化する満員分子が車輌の中で滞留している。沸点は低い。気温の影響も考慮すればとっくに飽和状態に達している。そろそろ昇華させる方法を模索すべきだが研究者は観測結果を示さない。実験はまだ当分続くのだろうな。 #通勤詩ましょ #twpoem

2013-07-31 07:11:05
葉月野 @hadukino_tc

一歩踏みしめ損なっただけで目の前が忽ち壁に変わる。進めなくなった私の周りを遡上する回遊魚ら。河流を遮る石を厭うように。取り残された一日の始まり。風景が少し色調を落とした。彩度を取り戻すため、心の壁に今日の出来事を刻む。 #通勤詩ましょ #twpoem

2013-07-18 06:55:25
葉月野 @hadukino_tc

街が  夏の暑さに負け   (打ち水は涼やか)  (でも焼け石に水) 私は  街の熱に負ける   (閉じられた冷気)  (でも体調を崩す) 外に  潜る時間が来る   (熱、煩雑、匂い)  (人と汗の海へ) 私は  溺れるだろう #通勤詩ましょ #twpoem

2013-07-10 14:54:44
葉月野 @hadukino_tc

電車のドアが開いて階段を二段飛びに駆け下り、コーナーを回り20Mの直線をスパート、5M手前で定期を手にした腕を伸ばして改札にバトンタッチ。これまでの彼の記録は15秒96。まだ一度も抜いたことがない。朝のアスリートは今日も駅を駆け抜ける。 #通勤詩ましょ #twpoem

2013-07-05 07:13:02
葉月野 @hadukino_tc

湿度の高い地下通路を溺れながら地上を目指す。ようやく出られたと思ったらまだ底だった。顔を上げれば雨に息を塞がれる。ビルに着いても中は空気が淀んでいた。遠く広がる景色が見える土地を旅したい。トロピカルフルーツの缶ジュースを買いながら思いを馳せる。 #通勤詩ましょ #twpoem

2013-07-05 06:45:22
葉月野 @hadukino_tc

無意識に求めた休息に身を委ね 見慣れぬ街で自分を慰める 束の間の旅路に折り返す景色を 妙に晴れ晴れとした気分で眺める 帰ったらアイスを食べよう チョコでもサワーでもなく ミルクの味がしっかりしたバニラで 優しい色に染まって 一日を穏やかに終えるんだ #通勤詩ましょ #twpoem

2013-07-04 21:46:12
葉月野 @hadukino_tc

いつもと違う電車は全席シルバーシートで埋まっていた。安らかな旅にしては朝からやけに賑やかな。どこで乗り換えても一緒になる。私もとっくに退職して第二の人生を歩んでいるんじゃないか。どちらへお出かけですか。どこへ行かれるのですか。ここで降りなければ。 #twpoem #通勤詩ましょ

2013-06-14 14:51:36
葉月野 @hadukino_tc

早めに家を出ることで確保出来た優雅な時間は車両トラブルというクリティカルヒットで500のダメージ。満員地獄をぬけて次のステージ、会社についたら朝からトラブルでコンボを食らう。もうやめてライフはゼロよと叫んでも仕事がなくなるわけではないので諦めて現実に戻った。 #通勤詩ましょ

2013-06-04 19:04:11
葉月野 @hadukino_tc

帰宅ラッシュの一両目はすし詰め。乗客たちはあらゆる手段を用いてテリトリーを確保しようと躍起になる。四両目はやや空いている。余裕を持つ乗客たちが譲り合う光景すらみられる。たった数両離れれば別世界。環境を整えることは非常に大切だとここで証明されている。 #通勤詩ましょ

2013-05-29 19:34:41
葉月野 @hadukino_tc

あまりに寝心地が良かったのか、発車のアナウンスが耳に届いた頃には閉まりかけたドアに挟まれて飛び出したあなたを、私は笑顔で見送ったよ。 #通勤詩ましょ

2013-05-27 19:25:27
葉月野 @hadukino_tc

四人掛け座席の端に座っているならしっかり受け止めてくれる壁がそこにあるのに、なんでこっちに倒れてくるの。あなたの体重も人生も背負えるほどお人よしではないんです。と胸中でつぶやきながら、押しかえせずにいる。 #通勤詩ましょ

2013-05-27 19:19:14