(1)「地域ごとの幽霊」について
一応、地域というより「国ごとの」幽霊の区別はある。面白いのが、基本的にその国の人への印象そのまんまの幽霊って辺りか。例えばイギリスでは「そっと出現するタイプ」が非常に多く、あまり脅かす方面には来ない。日本はそっと立つ代わりに「何かいる雰囲気」を纏ってる。要するに「そのまんま」。
2013-06-05 00:52:34この手ので有名な話は森公美子さんの体験談で、イタリアで公演中に全く同じ舞台に知らない演者が歌ってて、劇終で頭を下げると同時にその人がふっと消えるというお話。みんな見てたそうだの、拍手が大きくなったそうだから。
2013-06-05 00:54:23またこれも有名な話だが、イギリスの有名な「出る」ホテルで日本人が宿泊中に出現し、日本人が動揺して「あいきゃんとすぴーくいんぐりっしゅ」と発言した所すげぇ微妙な顔をして消えた、とか。何なんだろうねほんと。
2013-06-05 00:55:34とまぁ、こんな感じで幽霊は地域に依存する。日本国内でも、関西以南だとどっちかっつーと面白い写真が取れるだの、海沿いだと凄い恨めしくなるだのという話が結構あるね。
2013-06-05 00:56:44ちなみにだけど、いまだに精霊信仰などを信じている一部ポリネシア地域と、旧共産圏の地域では「幽霊」そのものがいない。これはどちらも霊魂という概念を否定してるため、未だに幽霊っていうものが浸透していないからだと思われる。だから、そういう地域だと森の精とかに置き換わっている。
2013-06-05 00:58:40(2)「水回りの魑魅魍魎」について
はっきり言うけどめっちゃ多い。日本の場合は河童を代表に大量にいるし、世界中には蛇やらワニやら水鳥やらの伝承があってどれをどう解説すればいいのかさっぱりだったりする。幅が広いのじゃ。なので、今回は日本における河童以外の水辺の「妖怪」について。
2013-06-05 01:01:00まず基本的なところで「川獺(かわうそ)」。昔から川獺は人を化かすと言われてた…まぁ、狐や狸の水辺版ですな。色々と伝承はあるけど大体東北地方に多い印象。宮城では伊達政宗の討伐譚があり、その時仕留めた川獺は子牛ほどのでかさだったそうな。
2013-06-05 01:04:39次、岩魚坊主。岐阜だったかな、の山村では「毒もみ」という漁の方法があったんだけど、それを諌めるために出現した岩魚の妖怪。単に人間に擬態して「それはやめろ」と言ってただけなんだけど結局自分も美味しく頂かれてしまうちょっと悲しい感じの人。だが旨そうである。岩魚だし。
2013-06-05 01:06:57蟹坊主。水木しげる氏の絵で憶えてる人もいるんじゃなかろうか。本性はばかでかい年寄りの蟹で、坊主に化けてもやっぱりでかい。ただこいつも正直何で倒されたのかよく解ってない…んだけど、蟹は一応死肉を食うので、そういう方面だったりするのだろうかとは思う。
2013-06-05 01:09:09有名所、小豆とぎ。「小豆磨ごうか 人取って食おうか シャキシャキ」とノリノリに歌いながら小豆を川辺で磨いでいるじさま。地域によって差があり、歌い終わった(または磨ぎ終わった)時に視界の範囲にいると取って食われるとする話もある。本来は川のせせらぎを小豆磨ぎの音とした音の妖怪。
2013-06-05 01:11:07もう1つの有名所、赤舌。もうこいつ説明しなくてもいいよね?’’) 伝承自体はほとんどなくて、江戸時代の鳥山石燕画によって表された妖怪。恐らくは創作だと思われるものの、陰陽道には「赤舌日(要は不吉な日)」というのがあり、これとの関連が指摘されてる。
2013-06-05 01:15:18他にもがっつりあるのだけど、流石に量があるので今回は終了でお願いしまふ。ちなみに河童を省いたのは前も天狗関係で書いたけど「それだけで本が一冊出来上がるから」。
2013-06-05 01:16:00