ヴィルヘルム・ライヒという偉大な狂人について８時間徹夜でツイート

稲葉渉 @inabawataru

で、だ。話を一気に戻して、これ！これみて！これ思い出して！ http://t.co/68RWE5x1Zv

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稲葉渉 @inabawataru

覚えてる人いないと思うので再度。これは「ケイト・ブッシュ」というイギリスのミュージシャンが８５年に発表した「クラウドバスティング」というシングル曲のジャケットなのや。そう、これまさに「クラウドバスター」なのです。 http://t.co/YdzmtvNJEJ

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稲葉渉 @inabawataru

そしてYouTubeに上がってるPVがこちら。http://t.co/ckDnrG5HT2　さっきの本物のクラウドバスターとは比較にならないくらい面白い形状をしてるけれど、それもそのはず、このPVの監督、「実はテリー・ギリアム」なんだそうだ。未来世紀ブラジルと同年！

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稲葉渉 @inabawataru

MTV全盛期のUKのPVらしい、ストーリー仕立ての面白いPVなんでみてみるとよいよ。歌詞の内容はライヒの息子の著作からインスピレーションを得ていて、ライヒが収監された時の、１３歳だった自分の心境を歌ってる。１３歳と言えば、ライヒ自身が両親を失った年でもある。

稲葉渉 @inabawataru

ここでライヒの息子、ピーターを演じていて、最後はクラウドバスターを操作して雨雲を呼び、雨を降らせている。これには歌詞以上の意味がある。ライヒはオルゴンの存在がペテンであると裁判で指弾されて激昂し、「オルゴンを使って大雨を降らせてやる！」と虚しい反論をしたのだ。

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ナチと戦い、政府がナチと同じく焚書にした理論を、ライヒの死後、ヒッピーやオカルティストは自分たちの怠惰の言い訳や、オカルト趣味の理論構築にいいように利用したが、誰もがライヒを真の意味で「認めなかった」。けど、PVのクラウドバスターが降らせた雨は、彼の人生を肯定したのだ。

稲葉渉 @inabawataru

ちなみに「オルゴン」の語源は何かも知っておいてほしい。「性エネルギーの微粒子」であり、オルゴン理論は「すべての行動は性エネルギーが発生源である」が大前提。「オルゴン」は「オルガスムス」つまり「イク！」という感覚が語源になっている。と言うことはクラウドバスターは巨大なちんぽ！

稲葉渉 @inabawataru

いや、冗談ぽく言ってるけど、心理学を多少なりともかじった人間であれば、クラウドバスターと「男性器」について多少考えてしまうだろう。うーん、にしても立派なんだかどうなんだか。 http://t.co/kruwjnNoFN

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稲葉渉 @inabawataru

とかいう話を深夜にしていたのです。一番最初に話が戻った！こっからまだあるんだよ！！っていうか本題が始まるよ！！

稲葉渉 @inabawataru

ライヒの話を＠でしている時に、「これ、クラウドバスターですよね？」とアップされた写真を見た。な、な、なんじゃこれ！？！！？超巨大クラウドバスターやんけ！！！は、初めて見た！！ http://t.co/b1L7MID46X

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稲葉渉 @inabawataru

クラウドバスターは、実際には何の効果もない妄想によって設計された兵器だが、この写真には軍人らしき人間が写っている。クラウドバスターの設計自体は第二次世界大戦後だが、兵器開発華やかなりし冷戦時代だ。まさか全く知られていないクラウドバスター部隊でもあったのか！？にしてもなんじゃこれ！

稲葉渉 @inabawataru

ライヒがベルリンに居た時代に、クラウドバスターを既に設計していて、ナチが配備していたんだろうか？とか、何か映画のセットか何かなんか！？とか妄想ひろがりまくりんぐだったが、フルパワーで調べてみると、この写真の正体が、あまりにも意外なものであることがわかった。

稲葉渉 @inabawataru

まず写真だが、兵士が写っているが、ライヒがクラウドバスターを制作したのは５１年。当時の軍の記録はカラー写真なので、加工してあるのかもしれないしフェイクかもしれない。ましてやクラウドバスターはオカルトによく出るモチーフ。映画のセットだろうか？でも全部違った。まず、国からして違う。

稲葉渉 @inabawataru

似た写真を発見し、英文の解説を読む。「war tuba」と言う名前がある。戦争用のチューバ。ってことは楽器か？こんなクソでかい楽器何すんの！？と思ったら、これ「音を出す」のではなくて、「音を聞く」ための装置だった。さらに読み進めると衝撃の事実が。なんとこれ、「日本の写真」なのだ。

稲葉渉 @inabawataru

「Japanese War Tuba」これがその写真に写っているものの正体。第一次世界大戦中、まだ電子レーダーが存在しない日本軍は、防空用に「音を聞いて敵機を見つける」という原始的方法で防空網を構築していたそうで、なんと要するに「超でかいメガホン」だったそうだ。

稲葉渉 @inabawataru

更に調べていくと、写真の右手側に写っている人物の解説を発見した。「Emperor」 え？ 「Emperor」 ぶっちゃけ最初ナチスかなんかだと思ってた写真は、実は「天皇が軍部を視察する」という風景を写した写真だったのだ！

稲葉渉 @inabawataru

大きい写真を発見したのでよくみてみると、確かに右手側に人物が数名隠れているし、よく見ると確かに日本人だ。そして数世代あった音響探知機のうち、「九〇式大聴音機」というものだとわかったので調べていくと、確かに天皇陛下であることがわかった。 http://t.co/azKp0h878g

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稲葉渉 @inabawataru

日本にもこんなにスチームパンクな兵器があったなんて知らんかった！！ http://t.co/bVvqu6wDIZ

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稲葉渉 @inabawataru

しかも原理に電子機器を一切使用していないことから見ても、完全なるスチームパンク！！ http://t.co/Wa464YwhK4

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稲葉渉 @inabawataru

これは小型版の「陸軍90式小聴音機」探知機能は７kmほどあったそうだ。高射砲とセットで運用され、小型のものは終戦まで使われてたそうな。デザインかっこ良すぎる！！ http://t.co/ujS3WSeWAx

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稲葉渉 @inabawataru

クラウドバスターなんていう妄想兵器の写真が、見たこともない謎のバージョンに進化しとるがな！と思ったら、実は日本のスチームパンク兵器で、かつ天皇陛下まで一緒に写ってるというこの驚き！ひゃあ！

稲葉渉 @inabawataru

でも、この写真に写っている天皇陛下の説明にちょっと引っかかった。「昭和天皇」って書いてある。この兵器が現役だったのは第一次世界大戦中。つまり「大正時代」だし、昭和天皇はまだ執政になるかならないかの写真ではないかと思うのだ。

稲葉渉 @inabawataru

ただ、大正天皇が軍部を視察していない理由は判る。大正天皇は明治天皇と違い、平和主義者だったために軍部と衝突したため、半ば監禁状態で、晩年は実権を昭和天皇に譲ったという話がある。そういえばライヒも平和主義者だった。

稲葉渉 @inabawataru

ライヒは狂人だと思われているが、実は裁判で精神鑑定を受けている。少なくとも精神鑑定の上では統合失調症ではないという判定が下されているのは事実だ。大正天皇にもその手の噂が軍部によって流されたとする説もあるし、確かに奇行のエピソードもたくさん残されている。

稲葉渉 @inabawataru

大正天皇は、「強い明治天皇」のイメージをひっくり返す庶民的な天皇だった。気軽に人と話すし、知事にタバコを勧めて驚かせたり。「天皇像」を作るのが天皇自身ではないというのは滑稽だが、漢詩に優れた芸術家肌の天皇の平和の理想は、天皇という立場ですら叶わなかった。