「山形大生死亡事件 119番通報に関する会話分析の視点からの所見」をめぐって

KOMIYA Tomone @frroots

山形大生死亡事件の119番通報に関する会話分析の視点から所見（原告弁護団を通じて裁判所に提出したもの）が公開されました。／山形大生死亡事件 119番通報の会話分析 http://t.co/1Lhkt4VcMM

KOMIYA Tomone @frroots

所見1は通信員の質問について、所見2は大久保さんの症状の語りについて、所見3は再び通信員の「拒絶」について、そこに両者の理解の齟齬を生みだす構造的問題があったことを指摘しています。／山形大生死亡事件 119番通報の会話分析 http://t.co/1Lhkt4VcMM

KOMIYA Tomone @frroots

先ほど山形大生死亡事件119番通報に関する会話分析の視点からの所見 http://t.co/wkBjlPdD2k をご紹介しましたが、通報の音声が（元々朝日新聞がアップしていたものとは別ですが）Youtubeにあります。 https://t.co/MCY9cdxSPa

Takashi Hayashi @tkshhysh

経済学もそうだし社会科学ってどこも往々にしてそうだからこれは煽りなんだけど，これって「常識的にこの応対はダメでしょ？」とはどう違う知見なんだろう？常識の追認ではなくしてその方法論のみによってしか得られない知見なんでしょうか？ https://t.co/xlevQDPWOL

池田和弘 @ikeda97

@frroots 興味深く拝見しました。問題の核心部分のあたりで、連動して２点ほど疑問点が残ったので、少し長くなりますが、こちらに書き記しておきます。

池田和弘 @ikeda97

@frroots １点目は書き起こしの際に方言がうまく残されていないように感じました。10月の所見で論点になっていた「歩けるの？」ですが、これは正確には、「歩げるの〜？」「あ、動け↑ると思います」「自分で動げるの？」という感じだと思います。

池田和弘 @ikeda97

@frroots たらればを言うのはあまり適切ではありませんが、もし大久保さんが「あ、動げると思います」と答えたとしたら、全体の流れは大きく違ったのではないでしょうか。

池田和弘 @ikeda97

@frroots ご指摘のように、通信員の「歩げるの〜？」は常体になっているので、これは公式性が低い質問、つまり、救急車出動の有無を判断するための「決定的質問」というよりは、健康状態を心配した質問だと取る方が自然だと思います。

池田和弘 @ikeda97

@frroots ですが、その次の通信員の返答「自分で動げるの？」では、「歩げるの〜？」の比較的ゆっくりした口調から一転して、やや早口になっています。これを僕は、予想外の返答にびっくりしたんだろうな、ととりました。

池田和弘 @ikeda97

@frroots とすると、これが２点目ですが、もし両者に理解の齟齬があったとしたら、通信員の「歩げるの〜？」というよりは、「あ、動け↑ると思います」の方だったのではないでしょうか。

池田和弘 @ikeda97

@frroots 「歩げるの〜？」の時点ではどちらにとっても身の回り程度の話だったとしても、大久保さんが「家の中だし歩くというよりは動くかなぁ」と思って「あ、動け↑ると思います」と言ったことによって、

池田和弘 @ikeda97

@frroots 通信員は「動け↑る」と濁らない音で強調が入ったことから「家の中を歩くのではなく、外を動けるという意味か？」とびっくりしたので、「自分で（通信員的には「救急車は要らない？」のつもり）動げるの？」と聞き返した、のではないでしょうか。

池田和弘 @ikeda97

@frroots 移動の可能量について言い直せば、大久保さんにとっては「動ける＜歩く」のつもりだったものが、「動け↑る」と強調されたことによって、通信員は「歩く＜動ける」と誤解してしまったのではないかと感じました。