【twitter小説】火焔気球の街#3

ついに街は火に包まれた。火の巫女はある目的のため宮殿地下を駆けるが……ツイッター小説アカウント@decay_worldで連載している小説のまとめです。この話は#4まで続きます
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減衰世界 @decay_world

「そんなこと、出来るわけないです!」  実際のところ、彼女には何も思い当たるものはなかった。ルシリミアはこの状況に困惑しつつも、はっきりと拒絶した。しかし彼女に向かって淡く光る剣の切っ先を向けるレベルン。しばらくの沈黙が続いた。 82

2013-06-10 19:10:04
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 先に口火を切ったのはレベルンだった。 「遥か昔、先の文明の時代。神々を暗殺するため、天に向かっていくつもの秘密兵器が作られた。神々に見つからないように、巧妙に隠してね」 83

2013-06-10 19:14:56
減衰世界 @decay_world

「呪われた血め、お前の先祖が作ったこの兵器、いまさら解体しようなんてそうはいかないぞ。さぁ渡せ! この力を! お前がいらないというのなら、俺が完璧に利用してやる!」  レベルンの目が怪しく光る! 84

2013-06-10 19:17:40
減衰世界 @decay_world

 目の光がルシリミアの網膜を貫いた。痺れたように立ち止り、一言も話せなくなる。そのままふらふらとレベルンの元へ歩み寄っていく。 「ハハハ、魔法の使い手の目を見過ぎるのはよくないぞ」 85

2013-06-10 19:21:04
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 そして、銃声が響いた。 86

2013-06-10 19:24:02
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――火焔気球の街#3 (了) 火焔気球の街#4へ続く

2013-06-10 19:25:00