ブログ更新。昨日から今日にかけて開催された西洋中世学会第5回大会の参加報告記です。中世英語詩に潜む政治的意図と初期中世の「ローマ法」について。 「西洋中世学会第5回大会参加記」http://t.co/aBCAZCLKpQ
2013-06-24 00:40:15はてなブログに投稿しました 西洋中世学会第5回大会 - notatione digna? http://t.co/NEUkQQcmFa
2013-06-24 10:38:26西洋中世学会のシンポジウム、自分が面白いと思うことを深化させてお話していただきたいというわたしの依頼のせいかもしれませんが、やや分野ごとにわかりやすさ、わかりにくさがあったように思いますので、ちょっと補足したいと思います。#西洋中世学会大会
2013-06-24 14:05:21①中世ドイツ文学(山本潤さん):東ゴート王テオドリックをディエートリーヒ・フォン・ベルンとして主人公にした一連の英雄伝、『ディエートリヒの逃亡』や『モーリッツ・フォン・クラウーン』を目下、翻訳中とのこと。続く
2013-06-24 14:10:56口頭伝承を「虚偽」とし、『皇帝年代記』の歴史叙述「書かれたもの」を「真実」とする感性は、どのような背景でいつ生まれてきたのか。英雄ディエートリヒは口から火を吐き、竜と戦い、火山に投げこまれて審判の火に焼かれるなど、細部も詳しく聞くととっても面白いのですが、続く
2013-06-24 14:15:25「不実」なローマ皇帝に対抗する「誠実」な君主として描かれたり、英雄伝のエッセンスの解読、ローマと騎士道の問題など、かなり色んな要素が入っていて、濃厚な発表でした。
2013-06-24 14:17:08②音楽(山本成生さん)のご発表はわかりやすかったので解説の必要はないけれど、ラテン語の詩歌として作られていない「詩編」を、教会の必要性に応じて「ラテン語ネイティブ」と称す人々に任せるってなんか変じゃない?ローマの芸能集団はどこに消えてしまったのか?など聞きたかった。
2013-06-24 14:21:50③「ローマ法にしたがって」(加納修さん)のご発表も歴史家にはまったく説明する必要はないのだろうけれども、美術史家としてはちょっとむつかしかった。けれども、かなり革新的な論考になるのではと思います。続く
2013-06-24 14:26:24ローマ法といえば11世紀以降復活し、膨大なものを想像するけれど、7-8世紀の「ローマ法」は結婚、奴隷解放、遺言状に特に頻出。じつはサリカ法(慣習法)と法行為としてはよく似ている。
2013-06-24 14:32:23「ローマ法にしたがって」と言うようになったのは、ゲルマン人と「ローマ人」が融合しつつあった7-8世紀、逆に「ローマ」が客体化されていたからではないのか。11世紀に復活するまでその後「ローマ法」がどうなったのかも聞きたかった。
2013-06-24 14:35:14④建築の伊藤さんのご発表は、とってもわかりやすくて、解説はいらないと思う。さすが美術史とは違う建築史ならではの鋭い目線で、たのしかった。ダマスカスのモスクで、円柱の上にへんなものを上に乗っけていたのとか、アーヘンのへんな小円柱とか。もっと見ていたかった。続く
2013-06-24 14:39:51伊藤さんのご発表で心に残った言葉は「中世で大事な建物はすべて建替えられている。場所をoccupyしていることが大事」という言葉。
2013-06-24 14:41:51昨日のレジュメに入れ忘れた参考文献多数。 Allen Brown, William of Malmesbury as an Architectural Historianという論文は面白かった。
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