2013年SF&ファンタジー英訳作品賞候補に飛浩隆「自生の夢」、古川日出男『ベルカ、吠えないのか?』

今年で3回目となる「SF&ファンタジー英訳作品賞」。その最終候補に飛浩隆の短編「自生の夢」(Autogenic Dreaming)(Jim Hubbert訳)と古川日出男の長編『ベルカ、吠えないのか?』(Belka, Why Don't You Bark?)(マイケル・エメリック訳)が選ばれた。受賞作の発表は8月。 続きを読む
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ARESFFT @ARESFFT

We are delighted to announce the 2013 Translation Awards short lists: http://t.co/IYA1vMJjIz

2013-07-07 20:53:29
Haikasoru @Haikasoru

SFF translation award nominees include BELKA, WHY DON'T YOU BARK? & "Autogenic Dreaming" from THE FUTURE IS JAPANESE http://t.co/5BJmu11hdE

2013-07-08 02:12:54
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

2013年SF&ファンタジー英訳作品賞、単行本部門に古川日出男『ベルカ、吠えないのか?』や董啓章(とうけいしょう)『地図集』、ストルガツキー兄弟『ストーカー』(新訳)などがノミネート。短編部門は飛浩隆「自生の夢」などがノミネート。 http://t.co/o35rwo6pSu

2013-07-08 02:37:04
Haikasoru @Haikasoru

SF&F Translation Awardsのショートリストが発表され、古川日出男氏「ベルカ、吠えないのか?」(長編部門)と飛浩隆氏「自生の夢」(短編部門)がノミネートされています! http://t.co/5BJmu11hdE

2013-07-08 06:31:15

長編(および短編集)部門 最終候補7作品

  • 古川日出男『ベルカ、吠えないのか?』(日本語)
  • 董啓章(とう けいしょう、トン・カイチョン)『地図集』(中国語)
  • アルカジイ・ストルガツキー&ボリス・ストルガツキー『ストーカー』(ロシア語)
  • J・H・ロニー兄 "Three Science Fiction Novellas" (フランス語)
  • ヤヌシュ・コルチャック "Kaytek the Wizard" (ポーランド語)
  • Sjón "The Whispering Muse" (アイスランド語)
  • Selvedin Avdić "Seven Terrors" (ボスニア語)

日本語で読める候補作

  • 『ベルカ、吠えないのか?』は2005年の作品。2009年に文化庁の「現代日本文学の翻訳・普及事業」(JLPP)の対象作品に選定されて英語・フランス語・ロシア語への翻訳が決定(JLPP『ベルカ、吠えないのか?』のページ)。英訳版は2012年10月、アメリカの日本SF・ファンタジー英訳出版レーベル《Haikasoru》から刊行された。(仏訳は2012年2月刊、ロシア語訳は未刊)
地図集

董 啓章

  • 董啓章(とう けいしょう、トン・カイチョン)は中国語で執筆する香港の作家。1967年生まれ。
  • 邦訳書の『地図集』は中編「地図集」のほかに短編「少年神農」、「永盛街興亡史」、「与作」を収録。今回候補になった英訳書『Atlas』は「地図集」のみ収録。
Roadside Picnic

Arkady Strugatsky,Boris Strugatsky

ストーカー (ハヤカワ文庫 SF 504)

アルカジイ・ストルガツキー,ボリス・ストルガツキー

  • 言わずと知れたストルガツキー兄弟(アルカジイ・ストルガツキー 1925-1991、ボリス・ストルガツキー 1933-2012)の作品。
  • ロシア語原題は直訳すると『路傍のピクニック』。1978年に英訳出版されており、2012年の新訳版が候補になった。
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

J・H・ロニー兄は中短編3編を収録した英訳作品集が候補に。そのうち2編は邦訳あり。「クシペユ」(世界幻想文学大系33 十九世紀フランス幻想短篇集)と「もうひとつの世界」(世界SF全集31 世界のSF 古典編)。もう1編は未訳の中編「La Mort de la Terre」。

2013-07-09 03:06:00

未訳の候補作

Kaytek the Wizard

Janusz Korczak

Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

ヤヌシュ・コルチャックはポーランドの児童文学作家。『子どものための美しい国』(=『マチウシ一世王』)、『もう一度子供になれたら』の邦訳がある。候補作の『魔法使いのカイトゥシ』(英題 Kaytek the Wizard)は未邦訳。

2013-07-09 03:18:09
Seven Terrors

Selvedin Avdic

短編部門 最終候補6作品

  • 飛浩隆「自生の夢」(日本語)
  • 陳楸帆(チェン・チウファン) "The Flower of Shazui" (中国語、原題「沙嘴之花」)
  • 夏笳(シア・ジア) "A Hundred Ghosts Parade Tonight" (中国語、原題「百鬼夜行街」)
  • Karin Tidbeck "Augusta Prima" (スウェーデン語)
  • Zoran Vlahović "Every Time We Say Goodbye" (クロアチア語)
  • Kleinheincz Csilla(「姓-名」の順) "A Single Year" (ハンガリー語)
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

2013年SF&ファンタジー英訳作品賞、短編部門の候補作は飛浩隆「自生の夢」のほか、中国の陳楸帆(チェン・チウファン)、夏笳(シアジア)の作品なども。どちらもケン・リュウが中国語から英訳したもの。 http://t.co/o35rwo6pSu

2013-07-08 02:41:06
  • 飛浩隆「自生の夢」の英訳"Autogenic Dreaming"を収録する"The Future is Japanese"は日本をテーマにしたアンソロジー。2012年5月、《Haikasoru》刊。英語圏の作家8人と、日本の作家5人(飛浩隆、伊藤計劃、円城塔、小川一水、菊地秀行)が参加。2013年、ローカス賞アンソロジー部門ノミネート。
  • 収録作のうち伊藤計劃「The Indifference Engine」は2012年度のシャーリイ・ジャクスン賞中編部門(ノヴェラ部門)ノミネート。受賞作発表は2013年7月14日(現地時間)。
  • また、収録作のうちケン・リュウ「もののあはれ」(Mono No Aware)はローカス賞短編部門とヒューゴー賞短編部門にノミネート(後者の受賞作発表は2013年8月末~9月初め)。