アーキテクチャの生態系(@hamano_satoshi)を読んで.社会関係資本累積型ソーシャルネットワーキングサービスの登場を願う.

情報環境研究者の濱野智史さん(@hamano_satoshi) の著書 「アーキテクチャの生態系」読了。 とりわけ、3章の2chに関する考察に惹かれた。 都市としての機能を持つ、社会関係資本を累積出来るような 続きを読む
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h @hiroyuki_g

@hamano_satoshi さんのアーキテクチャの生態系を読了。中の人としてとりわけ、3章の2chに関する考察が刺激的だった。 2chは匿名、匿名的なアーキテクチャであるからコンテンツが生きるのだという指摘はまさにその通り。ネタ的コミュニケーション(巨大内輪空間)の場である。

2010-09-24 07:11:18
h @hiroyuki_g

2chの匿名性について、非難をする方がいるが、2chは、そもそも匿名であることを推進しているわけではない。ハンドルネームと、個別に割り振られたIDを使い、自身のブログと連動でもさせれば実名化することは容易である。そのため、匿名であるかないかは、発言者の自由である。

2010-09-24 07:17:35
h @hiroyuki_g

よって、時折2chに向けられる、匿名であるから卑怯である的な指摘は多少の誤解がある。つまり、人々は匿名であることを享受して、あるいは望んで書き込みをおこなっているのである。よって、非難は2chそのものというより、書き込みの投稿者に向けられるべきものである。とも思えるがしかし、

2010-09-24 07:21:05
h @hiroyuki_g

しかし、2chは、匿名であることを強要していないが、投稿者を自動的に匿名的にさせるようには、かなり意図的に設計されている。作家の東浩紀 氏 @hazuma はこういったアーキテクチャによる人の行動や社会秩序の規制を、環境管理型権力と呼んだ。

2010-09-24 07:31:41
h @hiroyuki_g

すなわち、2chという環境管理型権力の中では、各人の振る舞いというのは匿名的であるようコントロールされている。匿名的にすることにより、コンテンツの鮮度を保つため の設計である。たいたい同じ人間が、スレッド内で会話するのは当然だが、匿名的にすると、対話は新鮮となりコンテンツ化する。

2010-09-24 07:42:13
h @hiroyuki_g

そのため、コントロールされた2chねらーに罪はなく、環境操作によって あたかも自発的に人々に匿名での発言を行わせている2ch側に、問題があるのだ、と捉えることも出来る。 同様の、匿名性によるコンテンツ鮮度保存の仕組みは、かなり積極的にニコニコ動画にも使われている。

2010-09-24 07:47:40
h @hiroyuki_g

2ch的環境管理型権力に関わる問題として、僕が考えたいことは3つある。1.祭りと生贄によるネット炎上からくるネット世論的言説の形成過程、2.マトリックス的 環境管理型権力からの脱獄について、3.2ch的匿名人が、都市機能を失った2chから難民として出てくる時の摩擦について、だ。

2010-09-24 07:58:40
h @hiroyuki_g

2ch的匿名空間+環境管理型権力に対抗するのは、社会関係資本累積型ソーシャルネットワークサービスであろう。Twitter等の、信頼社会促進型ソーシャルストリームとの完全連動型総合掲示板的「議事堂」の出現と、それのデファクトスタンダード化を望む。

2010-09-24 08:23:16