茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第982回「ネット選挙では、思いが大切」

脳科学者・茂木健一郎さんの7月18日の連続ツイート。 本日は、このところ気になっていたあのことについての、山場を迎えての総括。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第982回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、このところ気になっていたあの事についての、山場を迎えての総括。

2013-07-18 08:29:10
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねお(1)今朝、走っていたら、大学院時代の恩師との会話が突然思い出された。日本の政治は民主主義か、という議論をしていて、私が(選挙で代表が決まるのだから、定義により)民主主義だ、と行ったら、教授が、「茂木くんがそう考えるなんて、意外だなあ」とおっしゃった。

2013-07-18 08:30:25
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねお(2)投票で議員が決まり、政権が決まるのだから、(定義により)民主主義である。その選挙にネットが導入されて初の国政選挙。ネット選挙はどうなるか、N=1の初体験だったが、いくつか気づいたこと、考えたことがあった。まずはネガティヴ・キャンペーン。やっぱり出てきたね。

2013-07-18 08:31:45
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねお(3)ネガキャンに対する最良の対処法は、ただ、事実だけを述べて、あとは有権者の良識に任せることだと思う。観察していると、ネガキャン自体は、候補者に対して致命傷にならない。雑誌などを含めてネガキャンを張られている著名候補者が、結局当選しそうなことを見てもわかる。

2013-07-18 08:33:37
茂木健一郎 @kenichiromogi

えお(4)ネット選挙で、興味深いと思うことが一つ。著名人が推薦する、あるいはツイートするといったキャンペーンが、必ずしもその候補者の利益になっていないこと。ネット上で対談する、などの手法についても同様。ネット選挙で当然予想される手法だったが、効果を上げていない。

2013-07-18 08:35:06
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねお(5)思うに、一般有権者の意識の中では、著名な文化人の名前が並ぶ、という様子が、あたかも、関連業界、団体の長がにぎにぎしくひな壇に並ぶような、そんな旧来型選挙を連想させるからではないか。これは、ネット選挙を実際にやってみなくてはわからないことであった。

2013-07-18 08:36:35
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねお(6)では、ネット選挙で有効な戦略とは何か。当たり前のようだが、自身の主張の一番コアの部分、もっとも熱い思いを、ストレートに伝えることだと思う。候補者が、選挙に立った思い、訴えたいことをただ素材として提供することが、ネット選挙において最も大切なことのように私は考える。

2013-07-18 08:38:23
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねお(7)そもそも、人はどのような時にリツイートしたり、まとめサイトに書いたりして拡散するのだろうか。それは、元ネタに何か人の心を動かす要素があった時である。東京選挙区で、当選圏内に入ったとされるある無所属候補の場合、人に自分の思いを伝えるそのストレートさがネットで拡散した。

2013-07-18 08:40:01
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねお(8)ここで言うストレートな思いは、いわゆるsingle issueとは同じようで違う。single issueでも、伝えるものに熱い気持ちがない場合もある。また、複数の政策を議論していても、語るスタンスが熱い場合もある。よほど強い情熱がなければ、結局拡散されない。

2013-07-18 08:41:39
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねお(9)従来型の組織選挙ではなく、ネット選挙で伸びた候補者に共通していたのは、熱い思い。「広げるに値する考え」があれば、多くの人がRTして勝手に広がる。選挙が終わればプロが分析を始めるだろうが、ネット選挙では自分の核となるメッセージを明確にすることが大切だと思う。

2013-07-18 08:43:29
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第982回「ネット選挙では、思いが大切」でした。

2013-07-18 08:43:53