水素74%vol.5「謎の球体X」感想

佐々木敦 @sasakiatsushi

オリザさんはリアリティの造出の人だから、その観点に立てばまったくその通りだと思う。居そうもないキャラであっても居そうだなと思わせる技術の問題というか。だが、僕はむしろ徹底して人工的で図式的な、ヒトの気持ち悪いココロの問題を扱ったアタマの体操みたいな感覚で面白く観たのだった。

佐々木敦 @sasakiatsushi

で、そんなドラマをいわゆる「静かな演劇」マナーでやっているのだが、アフタートークのゲストだった平田オリザ氏が、登場人物の心理の急激な変化に対する観客の納得度というレベルで非常に実践的な話（ダメ出し？）をしてたのが興味深かった。台詞で説明するだけではダメなのでは？とか。

佐々木敦 @sasakiatsushi

で、話が逸れちゃったけど、水素74％の芝居には、そんなエゴイズムの進化形でしかないヒューマニズムが、カリカチュアライズされた形で、おそらくは故意にいささか図式的に描かれているのだと思った。つまり、地球でなくて謎の球体エックスじゃん、という。ドイヒーな倫理学レッスンというか。

佐々木敦 @sasakiatsushi

「誰にでも大切な人がいる」も「人は皆、かけがえのない存在」も真理だ。だが前者は必然的／論理的に「大切でない人」を導き出してしまうし、後者には事実として数多の例外がある。だからといって先の二つが欺瞞や建前ということではなくて、真理と現実を調停する努力をしなくてはならないのだと思う。

ヨコウチ会長( 'Θ' )『アニー』コラム連載中！ @odashimatokue

水素74％『謎の球体X』を 観てきました http://t.co/XVHOWdNVlZ 兵藤公美さまと 友達 に なりたくない！(役と現実が ごっちゃ)

佐々木敦 @sasakiatsushi

そして真の問題は、このことがほとんどグロテスクに受け取られていないということだ。実際さっき僕が書いたことを読んで、そんなの当然じゃん、と思った人もいるかもしれない。

佐々木敦 @sasakiatsushi

それはつまり、自分の側からしか、自分にためにしか、自分というものの延長線上でしか、他者のことを考えられない人物たちだ。たとえ家族や隣人を思いやっているように振る舞っていたとしても、彼ら彼女らは、実は自分のことしか考えられない。自分の延長の他人と、無関係な他者がいるのだ。

佐々木敦 @sasakiatsushi

実際、この異様にブラックなヒューマンコメディは、いわゆるイヤミスの人間観と明らかに相通じている。ていうか、僕は現在の小説において、湊かなえと有川浩はいわば裏表を成していて、本当に黒いのは後者だと思っているのだが、水素の人物たちは、かなり誇張されてはいるが、まさにそんな感じがある。

佐々木敦 @sasakiatsushi

昨晩、アゴラにて、水素74%『謎の球体Ｘ』。田川啓介の作品を観るのはまだ二本目。こないだのは尺が短くて実質中編みたいな気がしたが、今回は約二時間。段違いに面白かった。誰もが多少は思い当たる弱さやイタさやヒドさを増幅し、まずいマッチングで組み合わせた世界。イヤミスならぬイヤゲキ！

上田遥 @uedaharukadesu

水素74％はじめて観た！必要とか価値とかぐるぐる、感情に身に覚えがあったり〜 ぐるぐるします。川隅さん素敵なぁ〜〜

ギョクセンヒロジ @tamagawaya_uc

水素74％「謎の球体Ｘ」観ました。複雑に入り組む共依存、ビリヤードかドミノ倒しのように次々変わるパワーバランス、敵か味方かの閉じた思考。登場人物がことごとく幼稚で病気、劇中キチガイと呼ばれる人がだんだん人間らしく見える…。そして、謎の球体Ｘとは…作者の世界観が示されるタイトル。

三歩 @3438miho

「アフタートークで質問」デビューを、水素74%の『謎の球体X』で果たしましたよ。 この作品について考えていく上で重要なことを聞き出せたかな。

さえ @32416

「水素74%」の「謎の球体X」を観劇。頭のおかしい人トーナメント戦を観てるようで凄かった！他人事に思えないギリギリのライン。自分の中の自分のことしか考えていない部分がほじりだされるような怖さ。ある対ではパワーバランスが弱かった方が、違う対だと強くなり、何度も入れ替わるあるある感。

新田佑梨 @25lol8

『謎の球体X』観てきました。前にやってたのも観てて、そのときはすごい人物がグロテスクに映っておぞましかったのだけど、今回はむしろ、ちょっと可愛くというか、人間らしさが肯定的に受け取れた。再演を観たのに新鮮な気持ち。

shalom @toriaezuman

謎の球体X、おもしろかったー。平田オリザはダメだししてて愛があるなと思った。台詞がドトー！言葉で人ってコロコロ変わるもんだと思います。あと体裁にも。そゆとこ結構リアルだなって思ったな。水素74%の演劇またみたい！

ごろうまる @gr_masaho

水素74％、やっぱり好きだ。

ギョクセンヒロジ @tamagawaya_uc

去年水素74％を観た時から気になっていたタイトル、「謎の球体Ｘ」の意味をアフタートークで質問して、やっと分かった…

長谷川 剛 @inazusa

水素74%『謎の球体x』@こまばアゴラ劇場 終了。見事に世界観にやられた。自分と他の世界との関わり。セットの家の主が実は一番常識のある人間という中で世界は動いていく。自分はこの世界ではどの人間か、自分ならどう考えるか。不満部分はアフタートークで平田オリザ氏が語ったことと同感。

ギョクセンヒロジ @tamagawaya_uc

水素74％「謎の球体Ｘ」終演。複雑に入り交じる共依存、ビリヤードかドミノ倒しのように次々変わるパワーバランス、「外は敵」の、閉じた思考。登場人物がことごとく幼稚で病気、劇中キチガイ呼ばわりされる人がいちばん人間らしく見える…

森下なる美 @osakananinaru

謎の球体X観劇。 水素みるの三回目で、一番よかった。最新作が一番というのはすばらしいことですねぇ。 なんのために生まれてきたのか、、？って途中までは見ながら探してたけど終わり15分前くらいに見つかった感じだった

sokolowski @sklwsk

昨夜、水素74％『謎の球体X』 ＠こまばアゴラ劇場 を観劇。サンプルの松井さんをまじえたアフタートークで、「何者」というキャラクターへの作・演出の田川さんの自己投影とかの話など聞いていたら、田川さんの二重の意味でけっこうヒドイ話があって、女性客がドン引き（たぶん）する場面も。

井坂 浩 @jetisa

昨日の水素74%「謎の球体X」のアフタートークで田川くんが「それはもう僕的なアレなんです」と口走っていたが(文脈的には作品とな全く関係ない話で)、田川作品はもうその一言に集約されている気がして、もう、俺的にはアレな作品でした。

宮本起代子 @inabaya_kiyoko

水素74％『謎の球体Ｘ』観劇記。舞台詳細よりも自分の心のあれこれが長い記述になりました。田川啓介という劇作家、彼のつくる舞台を考える第二段階に来た実感、再会の喜びを得たため。トーク登壇の松井周、山崎健太両氏の存在が心強く、充実の一夜に。http://t.co/8Ii8mYOzKz

宮本起代子 @inabaya_kiyoko

こまばアゴラ劇場で水素74％『謎の球体Ｘ』をみる。終演後、おもてはさらさらした涼しい風が吹いて気持ちがよかった。昼間は倒れそうなほど暑いけれど少しずつ秋に近づいているのだな。そうそう来週放送の「孤独のグルメ3」では、井之頭五郎が駒場東大前にやってくるらしい。アゴラ、映るのかしら？

マッキー @macky0920

水素74％観劇。 靄が晴れない出れそうで出れない感じ。 狙ってるってんじゃなく、創ったらそーなったって感じが良かった。 山手線空いてるなぁ〜