殺人鬼物語【最後の島】

翠凛@妖怪お菓子配り @0709ymmtM

【殺人鬼物語】序章 プロローグ 遠く、遠く…地図には載っていないのであろう、一面の深い深い海に囲まれた大きくも小さくもない島がある。 緑はしげっているのに不思議と生き物の気配はしない…不気味な場所だ。 ここは人非ざる者の………最後の舞台である。

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【島とは】 ・人が人でなくなった時…ーー鬼ーーと成り果てた者が送られる場所。 ・月に一度船が渡り、島へ新たな鬼を連れてくる。 ・生きるのに必要な食事は与えられる。 ・外との接触は一切ない。 ・この島で起こったことは法では一切なにも裁くことができない。 ・最初から生きる鬼がいる。

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○月✖日 鬼の数18 「どうして私はこんなところにいるの…？ねえ？どうして？」 少女は暗い洞窟の中で感情のない声で呟き濁った瞳を横に向けた。 「どうして…？はは、おかしなことを言うな。私と"同じ"じゃないか。……ねえ？家族殺しの駄鳥さん？」 そう問うのは中世的な姿の少女だ。

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駄鳥【@da_chooo 】殺人鬼 感情を失っ女性。自分の何も感じない心に唯一の痛みを与えた家族の"死"に魅入られ、自身を人間だと感じるために家族友人を殺した。人間だと感じるための行為を繰り返し、いつしか人とは言えない殺人鬼となった。 初めて殺した年齢12歳 殺した数12人

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右鬼【@komei18 】殺人鬼 人の絶望に染まった顔が好きなサディスト。人の絶望した姿をより引き出すために相手の大切な人へ姿を変え、死と言う絶望に刺激を加えることに生きがいを見い出し、変装の腕を磨き続け、人を殺してきた根っからの殺人鬼。 初めて殺した年齢14歳 殺した数17人

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「……人間になれるの」 駄鳥と呼ばれた少女は呟く。 「弟がね、死んだの…そしたらね、苦しかったの…初めて私の目から涙が流れたの…まるで人間になったみたいに、もう一度感じたかった…だから死んでもらったのお母さん、お父さん、親友。彼らが死を迎えるたびに人間になれるの…！」

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そう話す駄鳥の瞳は先ほどの濁った瞳を輝かせながら話した。 それを見た右鬼は口元を歪ませた。 「そう。…じゃあ、私が貴方をまた人間にしてあげるよ。」 「…⁉本当⁉」 駄鳥は興奮したように声を荒げた。

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「ああ、私の目の前に来て…」 優しい声で右鬼は囁く。 「………」 「そう、絶望に染まった顔を見せて？…"おいで…駄鳥"」 「⁉…お母さ……」ザクッ 近づく駄鳥に右鬼は微笑んだ。そして、一瞬にして顔と声を別人に変えたのだ。 駄鳥の実の母の姿へ。

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「ほら…感じたでしょ？驚き……そして絶望……。貴方が欲しかったのは感情でしょう…？」 そう呟くのは元の姿へ瞬時に戻った右鬼。その足元には胸から血を流す駄鳥が倒れていた。 「……ははっ！最高だね……ここは！！！！！！！！"私たち"の天国だ！！！！！！！…………っ」

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狂ったように叫ぶ右鬼は突然を傾け倒れこんだ。その足には一つの注射器が刺さっていた。 「……はっ、やっぱり…貴方は人間にはなれないな…っ、私と同じ……ただの鬼だ……ッ………」 嘲笑う様に吐き捨てる中、右鬼の心臓は活動を止めた。

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そして…、右鬼の足に刺さる注射器にはすでに事切れたであろう。駄鳥の手があった。 鬼の数…残り16

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倒れた2人を洞窟の入り口から除く影は嬉しそうに、まるで好物を前にした子供のように頬を緩めて口を歪めた。 「……ふふ…今回も始まった…ああ……早く私に貴方たちの●●●をチョウダイ？？」 とある少女は静かに微笑んだ。

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そう、この島は人非ざる者たち…ただの鬼と成り果てた殺人鬼達が互いに殺し合い、世から処理する為に作られた地獄だったのだ。 さぁ、今度の鬼達はどんな地獄を見せてくれる？