講義:ケモノ

2013/09/04 ケモノに関しての講義
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伊月遊 @ituki_yu

ではケモノについての講義を始める。 ケモノという物の定義を、世界紳士協定(WGA)では以下のように行っている。 『構成要素に動物に関連した要素が含まれているキャラクター』 どういう事か分からない諸兄姉らも居ると思うので、まずは以下の台詞を脳内再生してみてほしい。

2013-09-04 23:20:34
伊月遊 @ituki_yu

「ひゃうっ!だっ、だめですよぅ!尻尾ぉ、触っちゃ・・・弱いんですよぅ・・・!」 「この真っ白いタテガミは強かった父さんから受け継いだ、ボク一番の自慢なんだ!どうだい、かっこいいだろ?」 「ふっ、ふんっ!またそんな見え透いたお世辞を!(尻尾パタパタ)」

2013-09-04 23:21:21
伊月遊 @ituki_yu

「女の子っぽくない?そんなこと無いよ。こうして抱きつくとね、ふわふわのもふもふで、とーっても・・・いい匂いがするよ?」 「うが?がう!がうぅ~~!(スリスリ)」 如何であろう。

2013-09-04 23:24:35
伊月遊 @ituki_yu

ケモノは非常に裾野の広い属性である。過去に講義を行ったロボ子属性にも匹敵するほど、その業は深く広い。 ロボ子の講義についてノート取っていない者は下記URLを参照してほしい。 http://t.co/NPjucVKT3J

2013-09-04 23:26:45
   ※URLが吹っ飛んでるので直リンク
      http://togetter.com/li/557601
伊月遊 @ituki_yu

ではまず、ケモノという言葉について考えてみよう。 ケモノは漢字では「獣」と書く。 獣という語の意味は、「全身に毛があり、四足歩行する動物。けだもの」という事らしい。 色々諸説あるらしいがWikipediaに書いてあったのでとりあえずこれを採用するとしよう。

2013-09-04 23:32:23
伊月遊 @ituki_yu

本来の意味はそういう物らしいが、ケモノに関して言えば別に全身に毛が無くても良いし、四足歩行でなくともよい。もちろんあってもよい。 ケモノは人によって捉え方の異なる存在である。

2013-09-04 23:35:00
伊月遊 @ituki_yu

ある人は「ケモノは顔まで毛皮が無いとアウト」と言うし、またある人は「尻尾とか耳とか付いてりゃとりあえずケモノ」と言う。 また、「銀牙、ぼのぼのみたいな完全に動物みたいなのじゃないとケモノじゃない」と言う人も居る。

2013-09-04 23:37:03
伊月遊 @ituki_yu

何故このように人によりそれぞれのケモノ観が異なるのだろう。その理由は「属性の混合比率」にある。 混合比率についてはロボ子の講義の際に既に話をした通りであるが、ケモノに関してもまた、陳麻家の法則により構成されているのだ。

2013-09-04 23:39:08
伊月遊 @ituki_yu

※陳麻家の法則:某飲食店のランチセットと属性混合比率の類似性を法則化したもの。詳細は過去講義参照。

2013-09-04 23:39:40
伊月遊 @ituki_yu

以下の資料を見ていただこう。 非常に有名な絵なので教科書などで既見の諸兄姉も居るやもしれぬが、この絵は的確にケモノの混合比率について表している。 http://t.co/2WJX15PKWy

2013-09-04 23:42:03
伊月遊 @ituki_yu

これらは全てケモノである。 過去の講義において、ロボ子は「ハードウェア」「ソフトウェア」「スキン」の三比率によって構成されている事を話したが、ケモノもまたこれらの比率で構成されているのだ。 ハードウェアは身体を表し、ソフトウェアは中身や心を表し、スキンは外観を表している。

2013-09-04 23:44:19
伊月遊 @ituki_yu

上記資料は各比率を全て併せて陳麻家パターン化したものだが、本来これらの比率は別れている物である。 例えばランスクエストのキバ子や、ガラスの仮面でマヤ演じる狼少女ジェーンなどはどうであろうか?ハードウェア、スキンは完全に人間であるが、ソフトウェア比率はほぼ獣である。

2013-09-04 23:47:11
伊月遊 @ituki_yu

また、ケモノヅメの由香やテラフォーマーズのミッシェルなどはどうだろうか。どちらも見た目や中身は人間らしいが、ハードウェアは立派にケモノである。(ミッシェルは正確には虫なのだが広義的な意味でケモノである) お分かりだろうか。ケモノは一概に「これがケモノだ」とは言えない属性なのだ。

2013-09-04 23:50:08
伊月遊 @ituki_yu

近年ケモノが好きで好きで動物園なんぞ行ったら勃起障害で壊死してしまうような紳士達、所謂ケモナーと呼ばれる諸兄らが増えている。 「2013年度版 お前ら白書」(明名書房刊)では、数年前と比べて実に6倍以上もの爆発的な増加を見せていて、依然増加傾向にあるというデータが載っている。

2013-09-04 23:51:50
伊月遊 @ituki_yu

これもひとえにケモノという属性の裾野の広さと業の深さによるものなのであろう。 ではケモノの魅力とはいったい何なのだろうか。 以下にケモノの魅力を列挙させて頂く。 ・もふもふ。 ・ぬくぬく。 ・ふかふか。

2013-09-04 23:53:52
伊月遊 @ituki_yu

・人間と異なる存在、人間に越えることの出来ない能力への原始的な憧れ。 ・愛玩動物などに対する隷属により発生する主従観。責任感。 ・群を個として捉える絆の強さ。 ・社会に属さない事から生まれる純真さ、無垢さ。 ・動物の本能に抗いきれない様子 ・もっふもふ。

2013-09-04 23:55:13
伊月遊 @ituki_yu

色々な魅力があるが、全て突き詰めると「獣である」という点に繋がっている。 獣とは何だろうか。 人間と同じ世界に住み、人間とは異なる文化を持ち、人間のすぐ近くで、そして決して触れられぬ場所に生きる物。動物。

2013-09-04 23:58:21
伊月遊 @ituki_yu

人と動物の区別とは何だろう。マクロな視点では人間も動物の一種であるし、もっと文語的な解釈をすれば「動く物」つまり生きるもの全てが動物という事になる。 キリスト教では獣は悪魔の象徴であるという。人と似通い、しかし人とは異なる存在として扱っている。

2013-09-05 00:00:16
伊月遊 @ituki_yu

人は自らと異なり、違うものを恐れ、忌み嫌う。 迫害し、自分にとって都合の良い世界を創ろうとする。それは生物の生存本能によるものだ。 ケモノは人と獣の融合である。 それは異なる生物同士が混じり合い、協栄するという、一つの理想を表している。

2013-09-05 00:01:39
伊月遊 @ituki_yu

現代社会において、平和は刻一刻と喪われつつある物だ。貧困、差別、傲慢。ヒトの世界はそうしたものに蝕まれつつある。 ケモノ。 それは、本来美しかった世界をあるがままに写した、人の目指した理想郷なのかもしれない。 以上。講義を終了する。

2013-09-05 00:02:34