鳳翔の艦娘講座 熊野さん編

鳳翔 @Housyou_kankore

さて、それでは時間も良い頃合いとなって来ましたが。 それでは、数日ぶりに #鳳翔の艦娘講座 を行いたいと思います。 いつもの様に拙いお話ではありますが、酒の肴・寝物語と聞いて頂けると幸いです。 本日の艦娘ちゃんは、重巡洋艦・熊野さんです。

鳳翔 @Housyou_kankore

（ところで熊野さんは来てらっしゃるのかな・・・？（きょろきょろ

鳳翔 @Housyou_kankore

熊野さんは、最上型重巡洋艦４人姉妹の末っ子さんです。 最上型重巡洋艦につきましては、以前最上さんを取り上げた際に解説していますので、ここでは省かせて頂きます。 軽くおさらいをしますと、元々条約型軽巡洋艦として計画され、途中で条約からの離脱に伴い重巡洋艦に変更された艦娘さんですね。

鳳翔 @Housyou_kankore

ところでその最上型重巡洋艦さん達ですが、第４艦隊事件で最上型の船体強度に問題があることが判明をしまして、設計の見直しが行われています。 その結果、最上さん・三隅さんと鈴谷さん・熊野さんでは船体形状に違いがあります。 これを指して鈴谷型と呼ばれる事もあります。

鳳翔 @Housyou_kankore

他には機関部におきまして、最上さん・三隅さんはロ号艦本式大型缶８＋小型２の構成でしたが、鈴谷さん・熊野さんは大型８のみになっています。 その為、煙突の太さがボイラー数分細くなっていたり、吸気部分が無かったりと云う差があります。

鳳翔 @Housyou_kankore

さて、熊野さんですが。 １９３４年４月に起工、１９３６年１０月に進水、１９３７年１０月に就役をします。 １９３９年に当初主砲として搭載されていた１５．５ｃｍ３連装砲から、２０．３ｃｍ連装砲に換装をされます。

鳳翔 @Housyou_kankore

太平洋戦争開戦時はまずマレー沖海戦に参加。この戦いでは艦隊は実際にZ部隊と砲火を交えることはありませんでした。 １９４２年６月、ミッドウェー海戦に参加。 この時熊野さんは第２艦隊第７戦隊の旗艦を務めています。

鳳翔 @Housyou_kankore

その後、インド洋での通商破壊活動に参加すべく、鈴谷さんと共にマレー半島・メルキに進出をします。 しかし、通商破壊活動に出撃する前の１９４２年８月にガダルカナル島の戦いが開始、鈴谷さんと共にトラック泊地に向かい、南雲機動部隊と合流をします。

鳳翔 @Housyou_kankore

南雲機動部隊に合流した熊野さんは、比叡さん・霧島さんと共に米軍の攻撃を通報・吸収する任務になります。 これを揶揄して当時の艦長さんは「駆逐艦兼おとり」と称しています。 １９４２年８月２４日、第２次ソロモン海戦に参加。B17爆撃機と交戦をしますが、戦果も被害もありませんでした。

鳳翔 @Housyou_kankore

１９４２年１０月２６日、南太平洋海戦に参加。 この時は翔鶴さん、瑞鶴さん、瑞鳳さんの直衛任務に従事します。 この際航空攻撃を受けますが、被害はありませんでした。

鳳翔 @Housyou_kankore

その後１９４３年付近の記録がちょっと見当たらないので、どう云う戦歴を過ごされたかは判明しませんでした。 １９４４年６月、マリアナ沖海戦に参加。 この際も戦果も損害も記録されていません。

鳳翔 @Housyou_kankore

１９４４年１０月、サマール沖海戦に参加。 この際敵護衛空母に肉薄しようとしていた熊野さんは、それを防ごうとした敵駆逐艦の雷撃を受け、艦首が大破をします。 応急修理を行った後、まずコロンへ向け撤退を開始します。

鳳翔 @Housyou_kankore

その帰投中、あまりにも損害が大きくて識別が不能だった為か、友軍航空機の攻撃を受けてしまいます。 幸いこれは被害はありませんでした。 続いて米軍機の空襲も受けますが、必死の対空戦闘により何とか退けます。しかし、この時点で左舷缶室に浸水の被害を受けます。

鳳翔 @Housyou_kankore

１９４４年１０月２６日、米軍機の急降下爆撃を受け右舷缶室にも浸水をし、一時航行不能に陥ります。 何とか応急修理後再びコロンに向かいますが、その途中３回ほど空襲を受けますが何とか帰還します。 燃料補給後、沖波ちゃんの護衛をうけつつマニラに向かいます。

鳳翔 @Housyou_kankore

１９４４年１０月２８日、マニラに到着。 特務艦隠戸さんに艦体をくくりつけて応急修理を受けます。 １９４４年１１月５日、船団護衛をしつつサンタクルーズに向け出発をします。 翌６日、サンタクルーズを出航。日本を目指しますがその船団が米潜水艦の攻撃を受けます。

鳳翔 @Housyou_kankore

この時の雷撃で魚雷１本が艦首に命中、１番主砲の前で船体が切断、もう１本が１番機械室に命中。機械室全室浸水により航行不能に陥ります。 そのまま、熊野さんは油槽船に曳航されサンタクルーズへと引き返します。 翌１１月７日にサンタクルーズに到着。

鳳翔 @Housyou_kankore

２日後の１９４４年１１月９日、台風による暴風雨により、錨が無かった為船体が港の中を漂流し始めますが、積んであったホーズパイプを垂らすことで何とか艦を固定します。 １１月１２日、マニラの工作部隊を乗せた救難艇が到着。応急修理に取りかかります。

鳳翔 @Housyou_kankore

１１月２１日に何とか速力６ノットまでは回復をします。 この際復水器の破損などで真水が不足しまして、乗員の人達が川から真水５００トンを艦内に運び込みました。 １１月２２日、マニラから補給線が到着、弾薬・燃料などの補給を受けます。

鳳翔 @Housyou_kankore

１１月２５日、マニラから海防艦八十島さんが応援に駆けつけました。 そこで熊野さんから負傷者を移乗、マニラの病院に搬送してもらう事にします。 ところが、八十島さんは出発直後に米軍の空襲を受け、沈没していまいます。 そのまま、その航空機は熊野さんにも空襲をかけます。

鳳翔 @Housyou_kankore

弾薬が欠乏している為、熊野さんは一発必中で対空戦闘を実施。 結果、その米軍機は離脱をしていきますが、数時間後に今度は米空母の艦載機が来襲。 応戦空しく、熊野さんは魚雷４本、爆弾４発を受け、沈没をしてしまいました。

鳳翔 @Housyou_kankore

１９６８年に、サンタクルーズ湾で、観光中のダイバーが、海底に沈んでいた熊野さんを発見したそうです。 以上が、熊野さんの戦歴でした。

鳳翔 @Housyou_kankore

熊野さんの諸元ですが。 全長２００．６ｍ、全幅２０．２ｍ、基準排水量１２０００トン、速力３５．３６ノット。 ２０．３ｃｍ連装砲５機１０門、 １２．７ｃｍ連装高角砲４基８門、 ２５ｍｍ３連装機銃８基２４挺、 ２５ｍｍ連装機銃４基８挺、 ２５ｍｍ単装機銃１８基、

鳳翔 @Housyou_kankore

６１ｃｍ３連装魚雷発射管４基１２門、 ２１号電探、 ２２号電探、 １３号電探、 水上機３基、 カタパルト２基を装備。 以上が、熊野さんの紹介でした。

鳳翔 @Housyou_kankore

なお、熊野さんの艦名は海上自衛隊の艦娘ちゃんに引き継がれて居ます。 ちくご型護衛艦は、１９６７年からの第３次防衛力整備計画に於いて、地方隊配属のくす型護衛艦の退役による代艦として計画をされました。

鳳翔 @Housyou_kankore

当初、DE型としては最多の１４人姉妹として計画をされましたが、オイルショックの建造費高騰（１番艦と１１番艦で値段に３倍の差があった）により、最終的に１１人姉妹になっています。 ２代目くまのさんは、このちくご型護衛艦１１人姉妹の１０女として建造をされました。