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CK/旧七式敢行
@CK_Ariaze
「赤城さん、どうしたんですかぁ？」「こ、鋼材を……」遠征から戻ってきたばかりの那珂の右手には赤城を修復するのに十分な量の鋼材が握られている。「鋼材を、下さい」「まぁーだ自分の立場がわかってないんですか？ 赤城さん」「あなた達は私達が居ないと出撃どころか、修理もできないんですよ？」
2013-09-12 21:44:27
CK/旧七式敢行
@CK_Ariaze
「あれぇ？ 偶然ですねぇ、こんなところに燃料が」那珂は左手に持った燃料缶を見せびらかす。「あ、あぁ……」赤城の手を蹴飛ばすと、那珂は燃料を床にぶちまけた。「あぁーあ、こぼれちゃった。もったいなーい」「やだもう、赤城さん。床に落ちた燃料なんてなめたらお腹壊しちゃいますよぉ？」
2013-09-12 21:49:59
CK/旧七式敢行
@CK_Ariaze
「」ほぉ～ら赤城さん、ボーキサイトですよ」「う、うぅ……」ぼろぼろと涙を流しながら首を横に振る赤城。「那珂ちゃんはぁ～優しいアイドルだからドックで一日中寝て出撃のたびに資源をねだるダメ空母にボーキサイトをめぐんじゃいまぁす」那珂は冷ややかな目で赤城を見下ろした。「この穀潰しが」
2013-09-12 21:59:07
CK/旧七式敢行
@CK_Ariaze
「ひっ、えぐぅ、うぅ……」顔をくしゃくしゃにしながら赤城はボーキサイトを齧った。苦い。「そのピーピー泣きながら資源食べるの、やめてもらえません？」那珂のつま先が赤城の船腹にめり込む。「あごうっ！？」目を白黒させ、赤城は蹲る。「まったくもう、一人でご飯も食べられないんですかぁ？」
2013-09-12 22:02:58
CK/旧七式敢行
@CK_Ariaze
「しょうがないですねぇ、那珂ちゃんが特別に食べさせてあげます」那珂は赤城の口を無理やり開き、左手で抑える。「い、いや……」「やだなぁ赤城さん、特別サービスです」開いた右手で、ボーキサイトの塊を赤城の口に無理やりねじ込んだ。「んごぉっ！」「あはは、赤城さん面白～い、豚さんみたい」
2013-09-12 22:08:56
CK/旧七式敢行
@CK_Ariaze
「う、げほっ、ごほっ……」「赤城さん」那珂は床に這いつくばってえずく赤城の背中を踏みつけ、かかとをグリグリと押し付けた。「艦載機もなければ燃料もない。一航戦の誇りはどこに行ったんですかぁ？」「ひっ、うぅ、うえぇ……提督、助けて……」「来ませんよ、あの人は。あなたは除籍です」
2013-09-12 22:17:31
CK/旧七式敢行
@CK_Ariaze
「私はあなたを処分するためにここに来たんですから」「そ、そんな」赤城の声が引きつる。「せっかくだから、溜まってる鬱憤を晴らしてきていいぞって提督に命令を受けたんです」「うそ、嘘よ……」「どっちがいいですか？ 砲弾？ 魚雷？」少し考えてから、那珂はぽんと手を叩いた。
2013-09-12 22:21:23
CK/旧七式敢行
@CK_Ariaze
「赤城さん、お腹すいてますよね？ ふふん、おいしーい酸素魚雷と徹甲弾を一緒に食べましょうか」「い、いや、私はまだ戦えます！」すがりつこうとする赤城を振り払い、那珂は全ての武装を赤城に向けた。「ばいばーい♪」砲声、爆音、火球、黒煙――赤城の意識はそこで途切れた。
2013-09-12 22:24:09
CK/旧七式敢行
@CK_Ariaze
「いやあああああああ！」「なにか？」飛び起きた赤城に、加賀が怪訝そうな目を向けた。「え、あれ？ わたし、沈んで……ない？」「何を言っているの」加賀は赤城の元へ近づくと、額に手を当てた。「熱はない。悪い夢でも見たのね」「ゆ、夢……？」「うなされていたから」
2013-09-12 22:29:04
CK/旧七式敢行
@CK_Ariaze
「夢……」赤城は加賀に飛びついた。「どうしたの、今日のあなた変よ」「だっっで、わだし、ながさん、げきぢん……」しゃくりあげながら赤城は支離滅裂なことを言い出し始めた。「那珂さんなら、さっきドックに入っていたわ」「う、うぅ、ががぁー！」赤城は加賀の胸の中でまた泣き始めた。
2013-09-12 22:32:01
CK/旧七式敢行
@CK_Ariaze
「はぁ……まったくしょうのない人」加賀は子供のように泣いている赤城の頭を撫でてなだめる。「ふぇぇ……」「一航戦でしょ、シャキッとなさい」「うん……」目の周りを真っ赤に晴らした赤城は頷いた。「何があったか知らないけど、私達はずっと一緒よ」「加賀ぁ～！」「あぁ、もう……」
2013-09-12 22:34:31