【Cookie Clicker二次創作】孤独のクッキーババア

イツキ @0919x

この大量生産したクッキーってCookie削除すると消えるの？世界を埋め尽くす大量のクッキーという侵略者を滅ぼすためにはただひとつのCookieを打ち倒すしかないの？異世界の扉にも、ゴールデンババアにも、タイムマシンでも揺るがせない唯一絶対のクッキー、それがCookieなの？

イツキ @0919x

老婆は、今日も孤独にクッキーを焼く。幼い頃から、クッキー作りだけが取り柄だった。友人も、亡き夫も、クッキーで繋がった。今となっては、手作りのクッキーをご近所に配ることだけが、その老婆が世界から孤立しないための命綱だった。ある日、彼女は知ってしまう。――「Cookie」の存在を。

イツキ @0919x

クッキーに似て非なるもの、「Cokkie」。世界中のクッキーの存在を根幹から揺るがすただひとつの「Cokkie」が消えるとき、彼女が今まで焼き続けてきた全てのCokkie――そう、恐ろしいことに、過去に食べられてしまったものまで――すっかり、消えてなくなってしまうという。

イツキ @0919x

それは老婆にとって、世界の崩壊とも呼べる絶望の可能性だった。たったひとつの存在意義、家族との繋がり、穏やかな老後の生活。全てを支えたクッキー。老後は決意した。未だ見ぬ「Cokkie」という存在を、他のクッキーで覆い隠してしまおう。農場、工場なんでも作ろう。クッキーを守るために。

イツキ @0919x

…そして、気の遠くなるほど大量のクッキーが焼かれた今――老婆は、もはや老婆ではなかった。クッキーを焼く、ただそれだけのために、己の体を改造した。後悔は無かった。今までも、これからも、クッキーを愛し、クッキーによって繋がる人と人との繋がりを愛して生きるのが、我が運命だと。

イツキ @0919x

何よりも、老婆が至上の幸福を感じていることが、その証明だった。人間の身体は失ったが、今この場には、数えきれないほどの家族がいた。クッキーを焼くために増やした、老婆のクローンだった。夫に先立たれ、孤独を浮き彫りにするだけだった広い一軒家は、クッキーを愛する同志で溢れていたのだから。

イツキ @0919x

しかし絶望は、唐突に訪れる。老婆は知らなかった。「Cookie」というものの存在を。そして、それを握る人物の"心変わり"に、気づけなかった。 ――"クッキーも、もう飽きたな。" それが終わりだった。クッキーが愛を運び育むと、一心に信じ続けた老婆は…そこで全てを失い、消え去った。

イツキ @0919x

～FIN～

イツキ @0919x

楽しかったことをここに告白します

イツキ @0919x

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ると @telutelute

彼女は今日も畑に立つ。眩しい太陽が照りつける中、クッキー農場の世話をするためだ。ここの風土はクッキー栽培に適しているとは言えないが、それでも彼女は愛情を込めて育て続けた。愛した彼が遺した畑を守ることが、今の彼女にとって心の拠り所なのだ。ひとつひとつに愛情を込める。彼の代わりに…

ると @telutelute

クッキー農場も収穫の時期を目前に控えていた。全てを収穫するというのは難しく、剪定は不可欠である。彼女は悩みながらも甘く香ばしいクッキーの為にそれを行ってきた。その結果が、もうすぐ…

ると @telutelute

しかし、彼女は病魔に冒されていた。このままでは、畑を守ることはおろか、収穫も出来ない。彼が遺したクッキー…それが世に出ることなく朽ちていくのは己の死よりも恐ろしいものだった、そして彼女は決意する──悪魔との契約を。己の魂と引き替えに、畑を守り継ぐものが欲しい…彼女はそう言い遺した

ると @telutelute

悪魔との契約は果たされた。彼と彼女が愛したクッキー農場、そこを守護することとなったのは無数の老婆。顔立ちはどこか彼女の面影を残しながらも、その容貌はヒトとは呼べぬ者も混じっていた。農場は今後もクッキーを栽培し続けてゆくだろう…。誰の為でもなく、ただ存在し続ける為に── 完

ると @telutelute

クッキーババア二次創作楽しいwwwwwww