- quagmiry_bot
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先生のこえ、このおへやから聞こえたはずなんだけど、あつくて、ぐちゃぐちゃで、もうわかんない。 ごしゅじんがよんでる。じゃあみんな、おやすみ。
2013-09-09 01:38:15サンドリヨンちゃんのおしごとの話。
サンドリヨンちゃんは、いじわるなぎりのかぞくと、おおきなおうちでくらしていました。まいにちゆかをみがいていたので、サンドリヨンちゃんのまっ赤なかみは、すすでまっ黒になっていました。でも、町の人たちはサンドリヨンちゃんにとてもよくしてくれました。今日は町の人たちとのおはなしです。
2013-09-19 23:13:16サンドリヨンちゃんは、おうちではあまりごはんをもらえないので、町のパンやさんやお肉やさんでおしごとをしては、おだちんにパンやお肉やりんごをもらっていました。サンドリヨンちゃんは、毎日おしろのおそうじでたいへんでしたが、いつもにこにこしていたので、みんなのにんきものでした。
2013-09-19 23:17:35ある日、サンドリヨンちゃんはお肉やさんにおつかいをたのまれました。町のはしっこにある、革をつくるしょくにんさんのところで、ちゅうもんしていたものをとってきてほしいそうです。サンドリヨンちゃんは、うけとったお代をきちんとかぞえてポケットに入れて、町のはしっこへと歩いていきました。
2013-09-19 23:22:13しょくにんさんのところは、いろんな色の皮と、それをなめしている男の人でいっぱいでした。そこらじゅうどうぶつとあせのにおいでいっぱいです。サンドリヨンちゃんは、いやな顔一つせず、「お肉やさんがたのんでいたものを、うけとりにきました」と、しょくにんさんに言いました。
2013-09-19 23:27:05「金が足らねぇよ」サンドリヨンちゃんはびっくりしました。ですがおつかいをやめることはできません。「ごめんなさい、あずかってきたおかねはこれだけなんです。いちどお肉やさんにかえって、きいてみます」大きなブーツのしょくにんさんは、にやりとわらいました。「あんたが払ってくれればいい」
2013-09-19 23:31:48「やだっ、やん、やあん」サンドリヨンちゃんは、ずっとやさしい町の人たちとおしごとをしてきたので、いたいことをされたのも、やめてくれなかったのもはじめてで、ついには泣いてしまいました。よごれてしまったおようふくでなみだをふくと、重いにもつをせおってお肉やさんにかえりました。
2013-09-19 23:36:44お肉やさんは、どうしてどろだらけなの? とききました。かくかくしかじかと、あったことをはなすと、お肉やさんのかおがまっかになりました。「ごめんなさい。ごめんなさい」サンドリヨンちゃんがあやまると、お肉やさんは、町のみんなとお話があると出て行ってしまいました。
2013-09-19 23:40:39つぎの日、サンドリヨンちゃんが町に出ると、お肉やさんと、パンやさんと、あとたくさんの人たちにかこまれました。「こわい人はもう行ってしまったよ。しばらく休んでなさい。ごはんはとどけるよ」サンドリヨンちゃんは言いました。「おしごとが好きです。つづけさせてください」
2013-09-19 23:44:42それからしばらく、サンドリヨンちゃんは、おしごとのたび食べきれないほどたくさんごはんをもらいました。おしごとでぬいだドレスが入らなくなったりしましたが、またおしごとできるのがとてもうれしかったのです。サンドリヨンちゃんのおしごとがほんとうに終わるのは、もう少し先のお話。おしまい!
2013-09-19 23:47:46ごしゅじんの色と、ぼくの色のおはなし。
今日は、ぼくと、ごしゅじんと、先生と、先生のごしゅじんと、みんなでごはんを食べて、あとはお部屋でゆっくりしようって。たくさんなかよしできるね、ごしゅじん。
2013-09-27 23:30:46ぼくたちの部屋のドアをあけてもらって中に入ったら、後ろからぎゅってされて持ち上げられて、びっくりしちゃった。きゃって言ったら、ごしゅじんわらってた。そのままベッドに下ろしてくれたから、はこんでくれてありがとうのちゅー。
2013-09-27 23:34:23ごしゅじんのおひざにむかいあわせですわると、ぼくのがちょっぴり大きいの。今日はおひさまが元気で、お空がまっさおだったの。ごしゅじんの目みたいだなあって思ったの。そう言ったらごしゅじんが、僕は君の目の色の海を見てきたよ、って。
2013-09-27 23:38:13「今日は田舎の港町に行ったんだ。そちらは天気が悪く、船は港の外に出られなかったようだ。波は荒かったが、沖合は穏やかだった。そこで見たんだ。海が君の瞳の色になるところを。」
2013-09-27 23:42:07「昼頃だったと思う。僕が窓から海を見ると、沖に船は一つも無かった。曇り空に相応しく荒れていた。僕は仕事に戻ったんだが、一瞬だけ風が止まった。」
2013-09-27 23:46:15「僕が再び顔をあげると、海はまったいらに凪いでいた。空の灰色を映して、だが元の色を損なわず、緑のような赤みがかったような、灰青色の海がきっぱりと横たわっていた。」
2013-09-27 23:50:49「これを君に見せてあげたいと思ったのが先か、君の瞳の色だと思ったのが先か。どちらにせよ、あの海を、君と一緒に見たいと思ったんだ。」
2013-09-27 23:54:18聞いてた?ってきかれたけど、さいごはあんまりきいてなかった。だっこしてくれてるごしゅじんの声が、ひりひりして、ちくちくして、びりびりして、おなかがぎゅっとなるの。声きいてるだけじゃ、がまんできないの。
2013-09-27 23:58:13ごしゅじんが、ぼくのむねのまんなかに口をくっつけて、なにか言ってる。なにも言ってないのかも。息があつくて、なきそう。びりびりするの、きもちいい。ごしゅじん、って呼んだら、ほっぺたをむにっとされた。
2013-09-28 00:02:08今日はゆっくりしようか、って言われて、早くなかよししたくて、よくわかんないけどうんうんってうなずいた。ぎゅってして、ぎゅってしてもらって、たくさんちゅーして、してもらって、しあわせだけどちょっと切ない。
2013-09-28 00:05:36ぴったりくっついていて、はなれないで。そうごしゅじんにおねがいしたの。ごしゅじんがそうしろって言うから、ふかく息をすって、はいて、そしたらごしゅじんのあたたかさまでいっしょにすいこんでるみたいで、とけちゃいそう。
2013-09-28 00:08:34ふうって大きく息をはいたら、ごしゅじんがたくさんなでて、たくさんちゅーしてくれた。ぎゅってしたら、動けないよってまたわらった。おかしいの。ぼくもわらって、ごしゅじんにたくさんちゅーした。
2013-09-28 00:12:13