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@do_dlingさんによる『逆光』読書メモ

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do_dling @do_dling

【逆光】75 なので二度出てくる人間を別個に捉えてても問題ないはずと思ってる。そのうえで、さっき書いた呪術師も医者も、作中で「分身」に関係しているのが面白かった。だって、同一人物を別々に捉えるのって、まるで読者が登場人物を「分身」させてるみたいだから。そういう話では・・・ないか。

2010-10-16 02:31:43
do_dling @do_dling

【逆光】76 派手な事件も起きてたが、派手じゃない引用を。《普段なら人の体に触れることがめったにないタンクレディが、ダリーの言葉に感謝するように彼女の肩を強くつかんだ。キットはそれを見て彼女の顔に目をやった。彼女は大きく視線をそらし、目に見えない日傘をくるくると回した》下p294

2010-10-16 02:32:52
do_dling @do_dling

【逆光】77《「アメリカ政府はどうなんだ?連中の考えは?」「私たちはもはや政府のために働いてはいない」「すごいじゃないか!じゃあ今は誰のために仕事を?アメリカの大企業か?」「自分たちのために」//「おまえさんたち自身が――気球少年よ――アメリカの大企業じゃないのか?」》下p380

2010-10-19 00:39:59
do_dling @do_dling

【逆光】78 下p513まで読んだ。「書きたいことを、書きたいだけ書いている!」というのが『逆光』読んでていちばん思うことだなあ。なぜいまそのエピソードを?しかもこんなに長く?とか思ってても、読んでいくうちに(書かれていくうちに)時は過ぎる。小説の中でも外でも。

2010-10-19 00:41:12
do_dling @do_dling

【逆光】79 下p400あたりで作中時間は1908年10月になり、AがBを併合すると、それまでと毛色の違う話がのびのびと引き出されてきたり。それで思わず世界史の参考書を探してみたり。ここでネットに手を出すと本に戻って来れないが、いっそ戻れないくらいさまよってみるのもありか。

2010-10-19 00:42:07
do_dling @do_dling

【逆光】80 しかもそのエピソードが、以降の本筋に大きく絡むことはたぶんないと半ば確信されもする。そこでどうするか。「読み飛ばす」ではなく、「どれが本筋か、みたいな読み方をなるべく忘れるようにする」。これに較べると『V.』だって緊密な構成を持った作品に思えてくるよ(実際そうか)。

2010-10-19 00:43:12
do_dling @do_dling

【逆光】81 今日読んだ部分はそんな感じなので、何人もの人物が顔を合わせたり関係を持ったりしても、それでどうまとまっていくのか(そもそもまとまるのか)、かえって茫洋とわからなくなっていく印象。このままで終わったらさすがに寂しい。でもまだ300ページ以上あるからどうにかなるだろう。

2010-10-19 00:46:16
do_dling @do_dling

【逆光】82《まだ敷設されていないこの概念的な鉄道が不可視のまま、物理的存在の世界に入ることを待ち受けている外交的要素として、雪と峠と谷とをまたがるようにそこに存在していた。/シプリアンとダニロはできる限りその経路をたどった。》下p453 ちょっとしびれた。ない線路に沿って歩く!

2010-10-19 00:47:13
do_dling @do_dling

【逆光】83 そうそう、さっきアマゾンに行ったら、こんなリストがあるのを発見。《ピンチョン『逆光』を読むための参考書》http://ow.ly/2V7jk いまならどれも楽しそうだなあ。“シャンバラ案内”ってコメントに笑った。

2010-10-19 00:48:40
do_dling @do_dling

【逆光】84《言葉を超えたものに対するのろまで鉄面皮な免疫性の中で、彼は、自分の魂を救える可能性が万が一にもあるのかどうかを考え始めなければ――そして理解したことを記憶しなければ――ならなかった。》下p587

2010-10-21 02:46:47
do_dling @do_dling

【逆光】85 思うように時間が取れずスローペースになってるけど、それでも、下p619まで来たからどきどきしてきた。人物再登場が甚だしく、机の上は読んでる下巻・自分のノートに加え、上巻も開きっぱなし。あっちこっちを楽しくのろのろ、森の中で迷っている。よくある比喩だがそんな感じ。

2010-10-21 02:48:42
do_dling @do_dling

【逆光】86 それにしても、この広がり方は何だろう。一応「主要登場人物」はいる。その人たちの話が脱線してく、というよりも、もっと話の絞られた「不在の本篇」があって、そこから派生した外伝・もしくは二次創作に類するような話も全部ひっくるめて「いまここにある本篇」をなしている、ような。

2010-10-21 02:49:31
do_dling @do_dling

【逆光】87 「不在の本篇」を想定しちゃうのは、「それだったらもっと読みやすいのに」という気持のあらわれか。でも実際の本篇はこの上下巻なんだから、こっちに体を合わせるよ、もちろん。(じじつ、この3日くらいでだいぶ慣れてきた。今の状態で最初から読み直すのがより理想に近いと思われる)

2010-10-21 02:51:47
do_dling @do_dling

【逆光】88《それから彼らは列車に乗り、転轍機が一つまた一つと切り替えられた。それはまるで、自分がどれだけだまされたがっているか分からずにいる観客が、奇術師の誘導によって思い通りのカードを引かされているかのようだった。》下p609 奇術師も、比喩だけでなくずいぶん出てきたなあ。

2010-10-21 02:52:40
do_dling @do_dling

【逆光】89 ピンチョン描くところの「魅力的な女性」は、たいてい放縦になっちゃう(性的な意味で)のが謎なんだが、放縦具合が図式的なためあまりエロくない。ここではアレとコレとソレを取り入れなくちゃ→ゆえにそうしてる、みたいな。それでいいのか。そして、これは女性だけの話じゃなかった。

2010-10-21 02:54:14
do_dling @do_dling

【逆光】90 今日読んだなかでは、2度めのインディアンの遺跡ばなしが気になった。夢の中で出会った物語の中で、逃走中の共同体が集団的に夢見た都市。あと、いかにも重要アイテムな、「そこに描かれていることはすべて別の何かを表している地図」。明日も楽しそう。

2010-10-21 02:57:33
do_dling @do_dling

【逆光】91 最後、スリープコート教授のバルカン半島・秘密の音楽探索の旅。《彼が聞き分けられたのは若者だけが歌う権利を持った言葉だったので、彼は必然的に自身の過ぎ去った青春時代――気づかないうちに過ぎ去ってしまった青春時代――を思い出さずにはいられなかった。》下p614

2010-10-21 02:58:55
do_dling @do_dling

【逆光】92 下p672まで読んだ。《シプリアンは恐る恐る赤ん坊を受け取った。その軽さは彼の手に容易に収まり、彼の足の方が床から浮き上がりそうなほどだった。しかしそれだけではなく、彼は同じことを以前に何度も経験したことがあるような感覚を覚えた。》(p621) これがほんとの新登場

2010-10-22 02:08:51
do_dling @do_dling

【逆光】93 ページの上では確実に終わりに近づいているはずなので、いまさら○○が××して△△が□□になる、とか書くのはよした方がいいと思う。そう意図しなくても、何がどうなってるか“大筋”をまとめるにはって、イヤイヤ、こういうことを書くのもよした方がいいんだと思う。

2010-10-22 02:11:32
do_dling @do_dling

【逆光】94 視界に収まらないほど大きなことじゃなく、たとえば下p654で懐かしい人物が現れ(まさか二度出るとは)、《血族による復讐の標的となった人々が、自分の家に軟禁された状態に耐えられなくなり、一緒に村規模の住居を作ることにしたのだ》という所に、下p161を重ねて笑ったり。

2010-10-22 02:12:36
do_dling @do_dling

【逆光】95《リーフはかつて、北米分水嶺の西で最もツキのない釣り人として有名だったが、》(下p656) この期におよんでそんな設定を出されても――いや、前にもあったっけ?と探しに行って帰れなくなるなどしているが、それでも今週中に読み終わると思う。・・・某所には到着するんだろうか。

2010-10-22 02:13:42
do_dling @do_dling

【逆光】96 引用ひとつ。《それに触るたびに――軽く触っただけでも――声のようなものが聞こえるようになった。/「ここで何をやっているんだ?」とそれは言っているようだった。/「そんなことを聞くために家を離れてこんな遠いところまで来たのかい」》下pp675-6

2010-10-24 01:47:19
do_dling @do_dling

【逆光】97 もうひとつ。《一人一人が空を飛ぶために必要な装置を黒い子ヤギ革とニッケル板で体に装着し、おでこには制御盤を見るための小さな電灯を着けた真面目な顔の少女たちは、再集結し、近づいてきた夜に向かって羽ばたいていった。》下p745

2010-10-24 01:47:42
do_dling @do_dling

【逆光】98 下巻のp795まで読んで、第四部「逆光」が終わった。後半になるともう「おいおいおい・・・!」と突っ込みたくなる展開が雪崩を打つ。興奮というより、笑って、それから感無量。残る最後の第五部は40ページ足らず。ここまで来ました。

2010-10-24 01:49:11
do_dling @do_dling

【逆光】99 小説が進むにつれ増えたのは、「お、こいつ新キャラだ」とメモ→あとになって、他のことを確認するのにノートをパラパラ→さっきの人名を、ずっと前の別の場面でメモしてたのに目がとまる、というパターン。目がとまってもいいのにとまらなかった例もきっと多くあったにちがいない。

2010-10-24 01:50:32
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