#同題二次TB 10/29/2013<薄氷>まとめ
- doudai2jitb
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長く続く道、ザクザクと立てる足音、「寒くなってきたなぁ…」ぼやきからも白い息がこぼれる。同じ道を同じ速度で踏みしめた軌跡が後ろに続く。いつまでも、これからも。冬のはじまり、秋の深まり、寒さも温かさを知るためのもの。/薄氷 #同題二次TB
2013-10-31 06:18:06バニ誕とかエアカフェとかの合間に同題投下。 先日、呟いていたちょっと長くなったSSです。 http://t.co/dsgpVrTHaq 【薄氷】 #同題二次TB
2013-10-31 06:00:25核心には触れないよう細心の注意を払ってきたはずだ、そう思っているんでしょう? でもそんなのはあなたの一方的な思い込みだ。…今夜僕は、張り詰めた壁を乗り越えあなたに手を伸ばす。「ねぇ虎徹さん、」ちゃんと僕を見て、目をそらさないで。/薄氷 #同題二次TB
2013-10-31 00:59:21はじめはうっすらと張った氷。知らないふりしてほっぽらかしてたら、それはだんだんと層を増していつしか大きなかたまりになった。がちがちにへばりついたそれはもう取り返しがつかなくて。「バニー、冷凍庫は開けたらすぐ閉める!あっこら逃げんな!」/薄氷 #同題二次TB
2013-10-30 21:37:45近付いて初めて気付く、彼が作る壁。透明なそれは薄く、一見そんなもの無いように見えるのに、覗き込もうとすれば反射して何も見えない。触れると冷たくて、貴方の真意が分からない。でも。貴方を護るその壁、僕が壊してみせますよ。その代わり、僕が貴方を守るから。/薄氷 #同題二次TB
2013-10-30 19:58:18「寒くなったね」「ほんと」夕暮れの公園。間もなく電飾が括られて暮れの街を彩る筈の、木々の囲いにそっと薄氷を張ってみた。キッドが隣でパチパチ散らした小さな火花を反射して「うん。きれい」即席のイルミネーションに顔を見合わせて笑う。これはね、私達だけの秘密の遊び。/薄氷 #同題二次TB
2013-10-30 16:44:40わずかな抵抗、スプーンの縁を沈み込ませれば、小気味よい破砕の感触に晩秋の払暁を思う。簡単に割れた脆いカラメルからあふれるカスタード。「似てますよね。あなたと、これ」鼻白んだ琥珀色の視線を横に、一口掬う。穏やかな甘みに混じるほろ苦さは、あなたそのもの。/薄氷 #同題二次TB
2013-10-30 13:51:19寝息の隙間、喪った人達を恋しがって呼ぶ声を拾った。誰かの体温で暖まったベッドが幼い記憶を連れて来るのか。ぴったり閉じた目蓋に唇を這わせ、そうっと願う。目覚めるな、目覚めるな。夢の中で泣く子を慰めるふりをしている今ならまだ、父と兄と相棒の顔をしていられる。/薄氷 #同題二次TB
2013-10-30 10:36:18ツレを亡くしてからのあいつは薄氷の上を行くようだった。正に片方の羽根をもがれたんだろう だからお前とのバディの話し、オレはホッとしたよ。あいつは守るものがなけりゃきっちりしてられねぇタチだ。弱いわけじゃねぇ。そう言う人間も居るってことさ。 薄氷/比翼 #同題二次TB 牛さん視点
2013-10-30 08:20:45「…寒いわけだ」氷張ってら。「ていっ」踏めば薄氷はパリンと割れた。登校中だろうか、男の子が怪訝そうな目で俺を見て通りすぎていく。子供より子供か、俺は。割れた氷をひと欠片手にとれば、形は崩れて指から滴る雫。「あーあ」アイツの殻も、これくらい容易く壊せたら。 /薄氷 #同題二次TB
2013-10-30 07:52:15【空楓】薄氷を踏んでいく、そんな関係なんでしょう?私達って。一歩間違えたら冷たい水の中に放り込まれるような。でもね、この手を離さなければ大丈夫よ、キース。だって暖かいもの、貴方と私の手は。氷なんかよりずっと。【薄氷】#同題二次TB
2013-10-30 07:43:00公園の噴水に張った薄氷に冬の訪れを知る。もうそんな季節…1年って早い。少ししたら街の飾りつけも緑と赤で華やかになるだろう。「俺とお前の色だな!」「あらアタシでしょ?」そんな仲間達の声が聞こえる気がして。皆に会いたい。どうしよう、今年は僕から声をかけようか。 /薄氷 #同題二次TB
2013-10-30 07:31:15虎:ブルーローズはなぜ俺らを見ると凍らせる?やっぱり俺がおじさんだからイライラするのかな? 兎:虫の居所が悪かったのでは?それでも以前に比べて随分と薄い氷になりましたよね? 折:毎度巻き込まれる此方の身にもなれでござる 牛:お前等いい加減学習しろ…折紙もだ /薄氷 #同題二次TB
2013-10-30 07:15:09最初から尖ってるより、なめらかな表面を落として欠けて出来た鋭さのほうが痛かったりするんだよな。ぱりんと音をたてた欠片を大事そうに抱きながら彼は言った。〈薄氷〉#同題二次TB
2013-10-30 03:59:19言葉とは力だ。心に踏み込み傷をつける程の。「無様に操られた人形の癖に!」ぱきん、と割れた気がして振り返る。心配だった。けれどバニーは顔を上げ、野次に微笑む。「人形が生を選び取るなんてロマンチックでしょう?」……ああ。脆いように見えて、薄氷の下はこんなにも。<薄氷> #同題二次TB
2013-10-30 03:07:51この危ういバランスを楽しめる大人のつもりだった。言葉や仕草に惑うのは、ブルーローズだけのはず。なのに俺も翻弄されるようになったのはいつからだったか。なあ。メールの相手は誰だ?その物憂げなため息は俺を想っての物だよな?それ以上踏み出すな――わかっていても俺は。 #同題二次TB 薄氷
2013-10-30 02:58:15幼い時、水溜りに張った氷の下に綺麗な色が見えたんだ。光の反射だと気付いたときにはもう遅く、私の指先は薄氷を砕いていた。君の瞳を覗くたびに、この記憶が甦るよ。手に入れようとしたら壊れてしまう美しさを、ずっと見ているだけ、なんて可能だろうか。 /薄氷/空折 #同題二次TB
2013-10-30 01:48:51薄氷を踏みつけて僕はあなたの隣にいる。壊れたって構うもんかといつも思っている。それはおそらく自分だけだと知っているけれど。やさしい壊し屋がたいせつに守る僕たちの関係をぶち壊して参ったと言わせたい。我が儘なのかなあ。ただひとことなのに。〈薄氷〉#同題二次TB
2013-10-30 01:41:19一枚、踏めば壊れるような危うさで俺はおまえの隣にいた。いつだって、その一枚を壊さぬよう、大切なふりで本当のことから目を逸らしては優しいと言われた。全部嘘だよ、こわがりなのは昔から変わらない。〈薄氷〉#同題二次TB
2013-10-30 01:35:47「僕のふるさとシュテルンビルト…」 え?? マジかバニーちゃんσ(^_^;) 「ええと、それはジャンル的には…」 何て言やあいいんだよこれ! こういうのって薄氷を踏む気持ちって言うんだぜきっと。 /薄氷 #同題二次TB
2013-10-30 01:23:24「なあブルーローズ」「…何?」瞬間、目の前に薄氷の壁が現れそれは音を立てて砕け落ちた。呆然としていると氷の女王は黙って立ち去った。炎の女王が忠告する。「女のプライドってのがあるのよ。アンタちゃんと自分でハンサムとの事話しなさいね。諦めないかもしれないけど」/薄氷 #同題二次TB
2013-10-30 01:17:50朝に出来た薄氷の向こう側に閉じ込められた赤く色づく落ち葉。氷が融けて地面が乾いて何処かへと飛んで行くまで、同じ場所で何度も出来て乾くことなく地面に張り付く落ち葉。まるで自分の未練のようだと融け始めて泥に塗れた赤い葉を摘まみあげ、並木の根元に戻してやったんだ<薄氷> #同題二次TB
2013-10-30 01:15:19空は冴え冴えと澄み、空気に混じる冬の匂い。冷たく張りつめた青は、叩けば硬質な音を立てそうだ。「空は凍ってますか?」僕の質問に、彼はハグで答える。冷えた肌から氷が剥がれ落ちるように、彼の体温が上昇していく。「太陽がいればすぐに解けるよ」 /薄氷/空折 #同題二次TB
2013-10-30 01:07:41本気で好きだったの、初恋だったの。そう言いながら彼女がこぼした涙が頬で薄く凍る。感情が昂ぶって能力が制御できてない。ねえ知ってる?薄氷(うすらい)って、春の言葉でもあるんだ。今は苦しくても、きっと春はくるよ。だからお願い、泣かないで。僕のたった一人の女友達。/薄氷 #同題二次TB
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