#同題二次TB 10/29/2013<薄氷>まとめ
- doudai2jitb
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繊細な表面は指先に灯した炎をかざすだけで溶けてしまう その様を見て一息…想うのはあの二人の事だ『そうやってハンサムを繋ぎ止められるのはタイガー。アンタしかいないのよ』 ーそしてハンサム。捕らわれたタイガーを解き放ってあげられるのもアンタだけ【薄氷】 #同題二次TB
2013-10-30 00:43:05ぱきんと砕けて溶けた氷は水となり、時を廻って雪に姿を変え、アスファルトの熱を奪い薄氷模様を足元に描き出す。「また砕けるのは、怖いな」失う事の怖さを呟いた恋人の手を、そっと握る。/薄氷 #同題二次TB
2013-10-30 00:35:42一度氷の張った池に落ちてしまえば、薄い氷でも落ちた穴の区別が付かず、上に上がるのは困難である。あなたに堕ちた僕が上に上がれる時は来るのだろうか。穴は見つからずあなたに届かずにいる僕と、ぼんやり反対側で笑うあなたはこんなにも近いのに届くことはなく沈んでいく。 /薄氷 #同題二次TB
2013-10-30 00:33:44製氷されたばかりの氷。キラキラ光る美しい表面を、ナイフで薄く削いでいく。透かした先が見えるほど薄い一欠片の破片。儚く砕けた夢の代わりに、冷凍庫にしまっておくの。お父さんには内緒の、本音のホンネ。あたしはフィギュアスケーターになりたかった。 /薄氷 #同題二次TB
2013-10-30 00:13:57病室のテレビは、今日もジェイク戦の特番。「ヒーロー達の、まさに薄氷の勝利!」違うな。俺達は、ジェイクを捕らえられなかったんだ。だが、確かに勝った奴がいる。今も、傍らに。「虎徹さん?」ぎりぎりのところで、復讐に逸る拳を止めた。柔かく笑うようになった、俺の相棒。/薄氷 #同題二次TB
2013-10-30 00:13:02「全く慎重さのカケラもない。そこが薄氷の上だろうが全力で走って行くなんて」BBJが震える指で濡れた髪を拭う。紫色の口角が少し上がったように見えた。「何がそんなに嬉しいんだ?」「あの人には存分に無茶をして欲しいんだ」俺様、からかうつもりが怪我をしたらしい。<薄氷> #同題二次TB
2013-10-30 00:06:52薄氷を渡るようにゆっくり一歩ずつ、確実に僕の心の中へ踏み入ってきた。僕がそれを拒んでも、あなたは歩みを止めなかった。肩に手が触れ、抱きしめられたその温もりに僕は泣いた。それなのにあなたは僕の前から消えてしまった。僕はもうあなたという重さに慣れてしまったのに。/薄氷 #同題二次TB
2013-10-30 00:04:41薄氷 #同題二次TB 冬の寒い朝、氷が張った池でするシーズン最初のスケート。だいじょぶかと不安で体に力が入ると割れるんだ。だから、吼えろ吼えろ。声出せば余分な力は抜けていく。わー、でも、きゃあー、でもいいけれど、ここはこうだろ。「ワイルドに吼えるぜ!」膠着現場でだから虎は吼える。
2013-10-30 00:04:40「虎徹さん!家の中なのに薄氷が出来てますよ!」「おー。本当だ。昨日、冷えたもんなぁ…」たった、それだけの事に…本当にカワイイよなぁ「まいった…」「え?」「カワイイお前の顔を見たせいだな。俺の、もう…こんなだよ」「なっ!?朝から盛らないで下さいよ!もぉ!」/薄氷/ #同題二次TB
2013-10-29 23:59:16「バニーどっか飲み行く?」誘いの声は軽やかで、ぼくの気持ちも跳ね上がる。「えぇ、先週のバーに行きませんか」用意した台詞を淀みなく。「いーねー」浮ついた気持ちを隠しているのはぼくだけじゃない、はずだ。大きく伸びをした腕が絡む。「…わり」溶け出す前、その距離は。/薄氷 #同題二次TB
2013-10-29 23:53:39こんな仕事をしていれば、深淵に臨むが如く薄氷を履むが如しなんてのはよくあること。飛び交う銃弾。暴走する車。建物を舐める猛火。目を向けないだけで、恐怖は常に背負っているかのようにすぐ傍にある。 だから、俺は吼える。躊躇わず跳ぶために。そこで待つ誰かのために。〈薄氷〉 #同題二次TB
2013-10-29 23:53:20「ブルーローズ!頼む、助けてくれ」「た、タイガー!?」「お前にしか出来ない…お前だけが頼りなんだ」「し、仕方ないわね?そ、そこまで言うんなら…」「マジで?いや実はあそこのビルの窓割っちまって俺が何食わぬ顔で立ち去るまでお前の氷で誤魔化して欲しいんだけごふっ」/薄氷 #同題二次TB
2013-10-29 23:51:39虎徹が店で呑むのは 大概 何かある時だ。前回は能力減退、今回は… それとなく気を配れば おふくろ似の瞳に薄氷の膜。「泣くなら5ドルだ」揶揄うと 泣かねぇと突っかかってくる。2ドルでいい、好きなだけ呑んでけ。向かいに座れば 溶けた氷と絞り出すような言葉/薄氷 #同題二次TB
2013-10-29 23:34:44ウロボロス砂に築くが如き夢お前とゆくなら理などは要らぬ 〈薄氷〉 #同題二次TB #タイバニを愛でる歌 (うすごおり、で折り句)
2013-10-29 23:32:46実はコンマゼロの世界で能力はまだ減退している。だから「薄氷を踏む心地ってーのはこういうことかね」苦笑して俺はワイヤーを手繰った。絶妙なバランスの先にいる救護者は下手を打てば滑り落ちてしまう。少しずつ、丁寧に。まだだ。まだ切れてくれるなよ。残り時間はあと―― /薄氷 #同題二次TB
2013-10-29 23:15:57うすいうすい限りなく透明な氷のようなものを一枚隔てただけでずっとずっとそばにいて、どちらかが手を伸ばして触れればそんなもの一瞬でとけてなくなってしまうのに、そんなもの一枚でどこか安心してるだなんて馬鹿げてる。でもきっと、大人になるってそういう事。 #同題二次TB/薄氷 姐目線虎牛
2013-10-29 23:03:06ネイサン、今日の夜ごはんに行かない?アンタがそんな風に言うときは決まってあいつの話ね、いいわ、つきあってあげましょう。泣くのを我慢する氷の女王様、アンタがつくりあげる氷の壁なんかアタシにとってはなんでもないわよ、誰より熱い炎で一滴残らず消し去ってあげる/薄氷 #同題二次TB
2013-10-29 22:56:33「春の新緑みたいな色してるクセに、出会った頃は薄く氷が張ったような冷たい視線でさぁ」「僕を泣かすようなことばっかりするから、そんな氷は皆とけてどっか行っちゃいましたよ」わりぃと笑うあなたが心を閉じ込めてた厚い氷のほうが、よっぽど厄介だったですとも。<薄氷> #同題二次TB
2013-10-29 22:52:58バーナビー先輩。見てくださいよこれ、俺のドリンク。最初はね、ここに置いてちょっと目を離すとかちんかちんに凍ってたんですよ。あのかわい子ちゃんでしょう?自分で意識してないのかもしんないけど。このごろやっと、氷が薄くなってきたんです。冷たくてうまいすね。<薄氷> #同題二次TB
2013-10-29 22:42:38最高傑作と自負していた。傷一つ付けられないと思っていたそれが、子供が戯れに踏み抜く氷のように罅割れていく。(…やめろ)無謀だったのだ、あの男に勝つなど。だからやめてくれ。もう立つな。「」白と緑の欠片が飛び散り、私は冷水を浴びせられる感覚に彼の名を叫んでいた。/薄氷 #同題二次TB
2013-10-29 22:42:34フリージングレイン。氷点下の雨。降り注いだ瞬間に凍って、建物も、車も、木々も、なにもかもを薄い氷で閉じ込める。きらきらと輝く街路樹。滑らかにコーティングされた路面を、私は滑る。街全体が凍りついている。ただのネクストの私にはできない。氷のお祭りに浮かれ騒ぐ。<薄氷>#同題二次TB
2013-10-29 22:41:59