よいこ大賞～猫ノベルオンリー結果発表

短くて甘い感嘆詞がものすごくヒットしました。その言葉に当てはまるのはまさに猫の鳴き声だからです。この猫のべるはホントにただただ猫の日常を描いていて、けれどどこかふんわり優しく懐かしいのです。
こんなに読んでいて気持ちの良いお話もなかなか珍しいなと思います。だって、最後にはもれなく猫と一緒に眠くなるのです。

ねこだまし賞

よいこ大賞ということでインパクトのある作品を数多くいただきました。猫だまし読者だましな不思議物語の数々。
そんな中、一際異彩を放った素晴らしい猫のべるに贈られるのがこの賞です。

不思議な物語です。そして不思議が普通に受け入れられ、最終的にはなぜかほっこりしちゃうのです。日常を描いているようで、とんでもない世界観。好きですね、こういうの。
しかくが平仮名で書かれているところにもぜひ注目していただきたいところ。仕掛けのある作品は大好きです。
140字しかないこの世界を広げる努力、お見事です。

バカノベ賞

賢ぶらない賢さって今の御時世とっても貴重。
笑いのない世界には平和なんてありません。
つまり、言うならばこれは平和賞！なーんて賢こぶっちゃってやだ、恥ずかしい。
ばかのべのばかは愚かという意味ではありませんのでそこのところよろしくなのです。

まだ布団もはえ揃っていなかった頃、を笑わずに読める人が果たして何人いるのだろうかと。私なんて、ふっと声が出ちゃいましたよ。
強引な展開。とにかく強引。けれど最後には現実にある風景へと重なって落ち着く。
短い夢を見ていたようです。
あなたのお宅のコタツももしかしたなら。

推薦大賞

今回、設定するかどうかとても迷ったんですが、やっぱり設定することにしたこの賞。
推薦文自体は酔庫堂猫本への掲載がありませんのでここでのみの発表となります。
ですが、今回のこの賞を支えてくれた功労者様です。

くにさきさん、前回に続き二連覇です。
主にこの二つのツイートについて賞を送りたいのですが、絵も素晴らしかったし、たくさんの感想、きっと嬉しく思われた方も多かったのでは。
この二つのツイート、共通するところは、とてもよく作品を読み込んでいただいているということ。
こういうことって、気づかずに読み飛ばしちゃうことってとても多いと思うのです。よいこ大賞は作品解説なんかもありませんので、とてもいいサポートだなって思います。

おわりに
よいこ大賞～猫ノベルオンリー、いかがでしたか？
猫という狭いテーマだというのに、４５名６９作品ものご応募をいただき本当にありがとうございました。
今回の賞、実は無計画に思いついたものでした。
11月に猫のべるのアンソロジー本を出す。自分だけじゃない人の作品もお借りしての本。
それならいっそ、他の皆様の作品も掲載できないだろうか。
それがはじまりでした。
たくさんの方にお声がけしたい。けれど、掲載できる物語の量には限りがあります。
そういうわけで、よいこ大賞という形をとることにしたのです。
本当に自分勝手な話なので、実際こんなに作品が寄せられるとは思っていなかったのですが、多くの方が参加してくださったことでとてもいい賞になったなと感じています。
また、賞に直接応募されなかったものの、#twCATnovelを使って物語を作ってくださった皆様にも感謝いたします。

企画が好きです。
自分でするのも誰かのに乗っかるのも。
どうしてかなって思うんですが、やっぱり楽しいからなんですね。
どうして楽しいのかなんてそんなこと考えるのは野暮なんですが、あえて考えてみると、誰かの好きの塊だからだと思います。仕事でもないこんなところで企画なんて大変な事やろうっていうのは好きだからなんじゃないでしょうか。
少なくとも私はそうです。

好きって気持ちは大切にしたいです。
なので大切にしてあげたいのです。

そういうことで、私は好きでよいこ大賞をやっています。
私の好きにお付き合いしてくださる皆様、ありがとうございます。2回目を迎えられるなんて正直あんまり思ってなかったりするんですが、嬉しいです。出来てよかった。
そういうことで、今回もみなさん、それぞれの一番を見つけられたでしょうか。
何度もいいますが、これはあくまでも私が決めた私の「好き」です。
みなさんそれぞれの大賞を、またぜひ、教えていただけると嬉しいのです。

アトノマツリ